永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

雨の音。

2013-06-26 14:18:48 | 日記・エッセイ・コラム

雨よ、いつの日か戻ってきてと彼に伝えて
そして再びふたりの間に愛が生れますように
過去が悲しい想い出でしかなくなりますように
雨のあとに太陽が姿をあらわして
あの人のハートを暖めたなら
わたしの気持ちに気ずいてくれるかもしれないわ
そしてきっと この涙を払ってくれる


カスケイズの『悲しき雨音』の詩です。梅雨の季節になると、この曲が聴きたくなります。
昨夜から今日にかけて門司は大雨になりまさした。じめじめした感じはありません、気温は高くないからむしろ過ごしやすいです。
『悲しき雨音』をカバーしたシルビー・バルタンのレコードを引っ張り出してプレイヤーの針を落として聴きました。このレコードの音は針から出るノイズが耳に心地よいです。何度も繰り替えし聴いているので音が悪くなっていますが、やはり針からの音がいいです。
中学生のころ、ラジオから流れてくるカスケイズの音になんとなくひかれて、その後バルタンがカバーしたのを出したのでこちらのレコードを買いました。
少しけだるく甘い声は、当時恋いにあこがれさせ、恋いの何たるかも解らず、解らないままあこがれの気持ちだけをバルタンが子どものぼくの耳に押し付けました。



ミヨシヤノミクス。

2013-06-24 09:21:10 | 日記・エッセイ・コラム
あの手この手のおまじないで効果を上げようと・・ノミクス流行りですが、関門の吟遊ミューシャン三好屋さんのギターテクニックと響く唄声は、人を心地よくさせる効果があります。久しぶりに雨の中いそいそと門司港へ三好屋さんのライブに行きました。
三好屋さんの声はは女性がひきつけられるようです。男性が聴いてもそうなんですが、やはり人をひきつけるものがあるようです。三好屋さんのやさしい人柄がそうさせるのもあるようです。
三好屋さんは60才になり勤める会社の定年が二年延長したそうで、気持ちが複雑なようです。仕事をもちながら、土日はあちこちの場所で好きなギターと歌を唄う三好屋さんの生き方をぼくはうらまやしく思っています。
というのも、ぼくは60才になったら、散歩と雑学を生活の旨としようと思い、60からピアノとギターを弾けるようになり、朝起きたら7時頃に食事をすませ、日がこぼれる窓の下で、たばこが入っていないパイプを片手にコーヒーを飲みながら新聞を読んで、10時頃から2時間ほどアトリエで絵を描き、その後お昼を済ませ、30分午睡。眠りから醒めると、午後のアトリエに。2時間ほど絵を描いたら、下町へ散歩。喫茶店でコーヒー片手に雑学読書。そし帰宅の後に夕食。その後1時間ほどスケッチブックにデッサン。程よく疲れて10時に就寝。そして、時々の季節に旅をする。
そんな生き方を60才からしようと思っていたのですが、今だ何一つ実現していません。そうなれないのが現世のつらさです。でも雑学的好奇心は絶やさないようにしたいと思います。



小さなキャンバス。

2013-06-14 09:06:57 | 日記・エッセイ・コラム
世相は相変わらずもやもやした雰囲気の中、お上も下々もゲーム感覚ばかりが先行して煽られ不確実ことばかりですが、ホークスは交流戦で1位、リーグでは2位に浮上です。実に喜ばしいことであります。確実に進撃しています。来月、小倉での鷹の祭典が楽しみであります。応援に行くぞー!!
話しは全くがらりと変りますが、愛媛県西予市の西予市立美術館「ギャラリーしろかわ」で開催される『第19回全国 かまぼこ板の絵展』のわたしの作品“生きる故郷、みんな大地の子”が入選しました。
エントリー作品1万1千3百点の中から、入賞、入選51点がノミネートです。超かなりの倍率です。賞に入るのだけが目的ではないのですが、何といっても、魅力なのは、かまぼこ板という素材をキャンバスにして自由に表現し、発表できることです。いわゆるミニマムアートです。プロ、アマがスーパーに出展するのも心地よいです。
7月20日から12月8日まで半年、愛媛県西予市/西予市立美術館「ギャラリーしろかわ」で展示です。


Rimg01

“生きる故郷、みんな大地の子”〈C〉永野宏三








描く行為を画材で覚醒させる。

2013-06-11 10:27:56 | 日記・エッセイ・コラム
小倉の画材屋さんの夏セールで大量に画材を仕入れました。
絵の具や紙、カンバス、額縁など画材はけっこう値が張るので、セールの時が助かります。
知人の画家はネットの通販で買うそうです。すすめられて通販のカタログをもらったのですが、実際に品物を見て確認しないと納得しない質なので、なかなかそうはいきません。
最近絵を描いていないので、画材が眠らないよう腕を動かさないといけません。
いつも描いていないと、頭の中にある表現キーワードの言葉がぼけてしまいます。



時代を写すフィルムが灯りをかざし伝えるもの。

2013-06-03 10:40:01 | 日記・エッセイ・コラム
門司港で木下恵介生誕100年を記念した映画を観ました。『この天の虹』と『喜びも悲しみも幾年月』の二本の上映です。二本とも56年前の映画です。ぼくが6,7歳のころのものです。
『この天の虹』は、八幡製鉄所を舞台に撮影されたもので、当時の八幡市の街の様子がふんだんに撮影されていて、大都会だった様子が伺えます。中でも、河内貯水池にあったという八幡製鉄所の保養所の建物が、映画のナレーションで当時アメリカの売れっ子デザイナー、レイモンド ローウイの手になるものと知り、びっくりしました。レイモンドは機関車から口紅までとあらゆるインダストリアルデザインを手がけた人です。日本のたばこピースのパッケージのデザインもしています。レイモンド自身による著書『機関車から口紅まで』はあまりにも有名で、ぼくも高校生のころに読みました。デザイナーを志望する」若者のバイブルでした。
そういえば、八幡市民会館はカーネギー財団の寄付によって建てられています。当時の八幡はあちこちのアメリカ文化が入っていたんですね。想像してみると、たぶん戦後復興の中で空襲などで被害を被った八幡へのアメリカからの償いだったのかもしれません。それと、戦後経済成長へと繋ぐ朝鮮戦争特需など鉄産業が重要な日本ステップの一途けとして八幡の位置がよくわかります。
今話題なっている木下恵介さんの世界を検証した映画『はじまりのみち』監督の原恵一さんが飛び入り出演で舞台トークがあり、興味ある話が聞けました。