おかげさまです

香港・台湾・マレーシア・ヨーロッパなどの旅行記ときどき映画

嘉麟樓@香港

2005年10月21日 | 香港◆ホテル食
ペニンシュラホテルにある広東料理レストラン。わたすたちのお気に入りレストランの1つです。

以前のインテリアは、全体に白っぽく結婚披露宴会場のようだったんです。けど、何年か前に改装してシックで落ちつく洗練されたインテリアになりました。
ランチ・ディナー共にお通しは甜合桃(くるみのお菓子)が銀のボールに入ってきます。ここのものは、ほんのり温かく香ばしくておいしい。
ディナーは席に付くと、すぐウェルカムドリンクとしてティーマスターが入れたお猪口サイズの鉄観音が出てくる。これがめさおいしくて、食欲が出てきます。

昼、夜、問わずメニューとは別に季節のおすすめがあります。わたすたちはいつもここから何品かチョイスし、野菜ものをオーダーするならその季節の野菜を聞いてみます。そして、その時に食べたい調理方法を言うのです。例えば、あっさりと塩炒めにしたり、湯通ししてオイスターソースを付けたり、ニンニク炒めにしたり。
上湯スープは上品で、文華や黄金時代の福臨門魚翅海鮮酒家のものと甲乙つけがたいくらい、おいしい。

わたすはここの上湯スープが1番好き。



シンプルなフカヒレだけがはいっているものや、濃厚な蟹ミソ入りのスープもいい。


変り種で、魚の浮き袋としいたけのシンプルなスープはあっさり。


夫が大好きなコーンスープも、ここのものほど蟹肉が沢山入っているものは初めてです。


ここの海鮮類の火の通し方はいつも感心させられます。エビはプリプリで甘く、帆立の貝柱も甘みがいっぱい。どれもまったく臭みは無いし、素材の旨みが充分に引き立つ味付け。絶妙な火の通し方に塩味の加減はまさに職人技だわ。中でもナマコ料理は感動したうちの1つ。日本のように生でコリコリと食感を楽しむのじゃなくて、干したなまこをもどして煮ています。上湯スープをたっぷり吸ったナマコは、旨みとプルルンとした触感が何ともいえない。

ここはたしか北京ダックの事前予約が要らない。北京ダックがその日の気分で食べられました。


もう1つ、北京ダックではないけれど、よく似た嘉麟樓風の鶏のローストもあります。北京ダックや鶏は今日のお腹だとキツいなーという時、定番メニューの鳩のローストにします。香ばしくてジューシーで臭みもない。鳩だけにそれほど大きくないので2人でもペロリと平らげられる。

仔豚のローストもいい。

皮と骨付き肉にくらげの冷菜が付いています。もちろん皮はパリパリで、身はジューシー。

アラカルトだけでなく、セットメニューも食べたいものがあればオーダーする時も。冬の時期にセットメニューを頼んだ時のメニューに、仏跳牆のようなものが出てきました。

正確に言うとスープでなくブラウンソース煮込みでした。けど、その中身が高級素材のオンパレード。魚翅(フカヒレ)に鮑魚(アワビ)が丸ごと入っており、上には戻した干し貝柱がトッピング。海參(ナマコ)に花膠(魚の浮き袋)、鵞掌(アヒルの水掻き)、広東白菜(ちび白菜)が入ってた。底の方に透明なちいさなものは何かねー?と口に入れると、燕窩(ツバメの巣)だった。これだけ入っていれば味がケンカするんじゃなーい?と思たけど、上手くまとまり味も言うことなし。これは何か後で調べてみると、どーも發財一品[保/火]というおめでたい食べ物らしいです。

お昼には点心をたらふく食べます。
他店では味わえない上品で繊細な味で、いくつでもスルスルと入ってしまう。以前、食べ物には少々うるさい「でこマミィ」と香港旅行した時。いろーんなお店でいろーんなものを食べました。最終日に、ここの点心を食べたらば「ここのが1番おいしかったわぁ」とお褒めのお言葉。



フカヒレ焼賣やプリプリのエビ蒸し餃子や、貝柱や、ニラの揚げ餃子は、素材の甘みと旨みがぎっしり。



叉焼包は甘めの叉焼餡にフカフカの皮。カレーパイは外はさくっ。スパイシー&ジューシー餡がうめー。

ここのゴマ団子とエッグタルトを食べると、他店で食べられないくらい、おいしい。ゴマ団子のお餅は、かつて田舎で食べたつきたての懐かしいお餅の味がします。

エッグタルトは中のカスタードが濃いー。タルト生地がサクサクしているのにしっとりとバターが効いてる。大好きなスイーツの1つ楊枝甘露はマンゴの味が濃厚で今まで食べた中でナンバー1に輝くお味。

最後には焼きそばか炒飯をオーダー。種類はいろいろとあるけれど、わたすも夫もシンプルなのが一番好きでしょう油焼きそばか、炒飯だとアスパラと卵白だけのものを頼みます。

昼も夜も全体に安定した味はさすがだと思います。すばらしいレストランです。
けど、1つ気になる事が。今年の3月に長次姉家族たちとランチした時、点心の味が落ちていました。日曜日の混みあってる時だったからかな。それにしても、嘉麟樓らしからぬ納得いかない味でした。今度、香港行った時、もう1度確かめてみます。