三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

葉隠

2020-09-07 09:24:27 | 日記
若い時から興味のあった「葉隠」(はがくれ)。しかし,武士道の
書物だけあってとっつきにくくこの歳になるまで読まずにきた。
それが先日書店で何となく気になって買ってしまった。

三島由紀夫の「葉隠入門」である。
三島由紀夫はノーベル賞候補にもなった作家であるが,わたしはあ
まり好きではない。にも拘わらずこの本を買ったのは,ページの半
分以上が付録であったからである。解説も含めて全221ページのう
ち実に116ページ(52%)が付録なのである。付録は「『葉隠』名
言抄」となっており,笠原伸夫の現代語訳付き。
内容は武士道を中心に据えた処世術とか人生哲学に属するものであ
ろうが,1箇所だけ「おや」と思う一文があった。

写真では読みづらいだろうから転記しておく(「 」,『 』はわ
たしが挿入した):

この前,寄り合ひ申す衆に咄し申し候は,「恋の至極は忍恋と見立
て候。逢ひてからは恋のたけが低し,一生忍んで思い死する事こそ
恋の本意なれ。歌に
 『恋死なん 後の煙にそれと知れ ついにもらさぬ中の思ひは』
これこそたけ高き恋なれ」と申し候へば,感心の衆四五人ありて,
煙仲間と申され候。

以上

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