三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

古本2冊

2021-01-23 07:54:28 | 日記
最近古本を2冊手に入れました。

「華日記(はなにっき)」と「入津(にゅうづ)湾の民俗」です。
前者は早坂暁(はやさか・あきら)の作で,「昭和生け花戦国史」と
いう副題がついています。去年でしたか,一昨年でしたか,NHKラジ
オでその朗読が放送されました。たまたまそれを聞いて活字で読みた
くなり,古書市場を探していたものです。
後者は大分県南部(宮崎県との県境近く)の入津湾を取り巻く集落の
民俗に関する調査報告書です。数年前から探し求めていたものです。
北九州大学の発行した論文だと思っていたのですが,当時(昭和48年)
の現役の学生達のみの活動成果を冊子にまとめたものだと知り,大変
驚きました。立派な成果です。

実は恥ずかしながらわたしは早坂暁という人を知りませんでした。調
べるともなく調べたら,あの「夢千代日記」などの作者でもありまし
た。
「昭和生け花戦国史」という副題の示すとおり,生け花(華道)のい
くつかの流派のしのぎを削る攻防の話です。主人公は特に設定されて
いないようですが,私見では中川幸夫が主人公と言えばいえるのでは
ないでしょうか?また,当時の進駐軍なども登場して臨場感あふれる
叙述になっています。
「華日記」という題名のとおり,本文は日記の体裁をとっています。
たとえば,「昭和二十年十月二十一日 日曜日 雨一時曇」のような
文言から始まります。ここで気になるのは当時の天気をどのように調
べたのかということです。単に天気と言っても同じ日でも場所によっ
て異なるでしょう。香川県丸亀市の天気なども出てきます。

現在は大分県佐伯市蒲江(かまえ)に編入されていますが,入津湾に
面した北側は上入津村,南側は下入津村と呼ばれていました。この下
入津村がわたしの父祖の地です。このことがわたしと「入津湾の民俗」
との接点になります。

本文は3つの章から構成され,信仰,生活,および口承文芸に関する
調査結果が詳細にまとめられています。
これからじっくり読み進めます。
以上

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