三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

鳩時計の修理(その1)

2019-07-19 15:50:42 | 日記
けさ某フリーマーケットで鳩時計を見つけました。交渉の結果,300円!さ
っそく所有権をわたしの方に移しました。
安いことは確かなのですが,以下のような問題がありました。
(1)長針・短針ともに失われている。
(2)振り子がない。
(3)鎖が1本見当たらない。
上記のうち(3)番は帰宅してから気づいたものです。
以上のほかは状態は良く,少なくとも外観は綺麗な状態でした。もちろん,
ムーブメントは完全機械式です。(電池式はいらない。)
機械式鳩時計は長い間探し求めてきたものです。修理しながら楽しみたいと
思います。

さて,家に持ち帰ってまず「どうしたものか?」と立ち止まってしまいまし
た。実は取扱い方法を正確には知らなかったのです。現物を眺めながら,参
考書やインターネットの記事などを読み進め,まず壁に掛けて動かしてみよ
うということになりました。

振り子がないので取り敢えず柱時計のものをぶら下げました。錘は運進側の
みです。(時報側は取り付け金具がありません。これが問題点の(3)に書
いたことです。)とにかく動くことは確認できました。

これはどうしても時報を鳴らさなければなりません。鳩の「ポッポ」という
鳴き声です。
壁から外してムーブメントを再度よく眺めます。

残念ながら時報の動力となる錘をとりつける鎖がどこにあるか分かりません。
時計の底に4つの穴があります。その中の左から2番目には何もありません。
ここから時報用の鎖が出ていなければならないはずです。

そこで少し強引な方法をとりました。時報を鳴らすときに動くはずの歯車を
ドライバの先端を使って回しました。すると,ポッポと鳴きはしませんが,
鳴こうとする動きが感じられ,歯車が回転しました。これをしばらく続けて
いると鎖が出てきました。下の写真です。

左から2番目の穴から鎖が顔を出しているのが分かりますか?その手前には
ちぎれた鎖の屑が置かれています。どうも誰かが無理やり鎖を引っ張ったよ
うです。
さて,その2番目の穴から首を出している鎖にS字型の金具(自作)を取り付
けて錘を連結できるようにしました。

再び壁に取り付けました。順調に動いているようです。

長針の軸を指で回すと,正時と30分に鳩が飛び出して「ポッポ」と鳴きまし
た。大成功です。

今後は長針・短針を取り付けなければなりません。

ところで,この時計の型名はもちろんメーカもわかりません。
しかし,裏蓋に製作作業に伴って記入したと思われる手書きの文字がいくつ
か見られました。その中にΛのような文字があります。これはドイツ人が書
く数字の1に酷似しています。
鳩時計はドイツで生まれ育ったとのことです。したがって,この時計もドイ
ツ製である可能性があります。
なお,日本では鳩時計と呼ばれていますが,ドイツでは郭公時計だそうです。
ポッポという鳴き声は本当はカッコーなのでしょうか?
余談ですが,郭公はドイツ語で der Kuckuck だそうです。カッコーでは
なく,クックと鳴いているのかもしれません。
以上

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