今年の大型連休もきょうで終わり。もっともわたしはほぼ「サンデー毎日」的人間ですので正直あまり関係がありません。とは言ってもやはり時の流れ・季節の移ろいを実感するものです。
この大型連休に一つのテーマを設けました。それは保有するTS-50Vというトランシーバを修理することです。
棚から引っ張り出してきました。
随分埃をかぶっていました。(上の写真は修理完了後に撮ったものです。)
TS-50Vというのはケンウッドが30年余り前に売り出した短波用トランシーバです。もちろんアマチュア業務にしか使えません。また,アマチュア無線の免許が必要です。
この無線機,2020年に中古品として購入したものです。入手当時の状態はよく覚えていませんが,動作不良だったか,すぐに動作不良に陥ったものです。
電源を投入したところ,出力は出ます。ただし,時間の経過とともに送信出力が低下し,ついにはmWオーダになってしまいます。これでは使い物になりません。
繰り返し再現試験を経て原因を突き止めたのは一昨日のことでした。ALCという回路の中のー6Vが出ていませんでした。――この瞬間思い出しました。実は2020年当時その現象を把握していました。ただ,面倒だからということで放置していたのです。
今回はこの電源の修復に挑戦しました。下の写真はTX-RX UNITというユニットの該当部分です。
赤の楕円で囲んだ部分です。両面実装でしかも表面実装部品主体に構成されています。これは厄介!
内部の電圧波形を見ながら原因を推測すると,どうも定電圧ダイオードが壊れているようです。その端子電圧はー2V程度でクリップされています。純粋な直流ではないのでこれだけが原因とは思えませんがとりあえず交換。その結果,波形は改善され,電圧も-4Vほどになりましたが完璧であありません。そこで電解コンデンサの容量が減っていると想定してコンデンサを外付けしてみました。
上の写真で,赤矢印の先にあるのが定電圧ダイオードで,黒矢印の先にあるのが47uFの電解コンデンサです。
その結果,電圧は正しく-6Vになりました。綺麗な直流です。
さて,修理を完成させるにはコンデンサを部品側に取り付けなければなりません。該当箇所は下の写真の赤い楕円で囲んだ3個の部品です。
まず,これを外します。インターネットの動画によると,ラジオペンチでつまんでひねればすぐ外れるとのこと。さっそくやってみると,
残念ながらランドが4つはがれてしまいました。逆に言えば残ったランドは2つだけだったということです。仕方がないのでコンデンサのリード線を基板の裏側まで伸ばしてはんだ付けしました。
組み戻しているときに写真を撮るのを忘れていたことに気づき,あわてて撮ったものが下の写真です。
赤色楕円で囲んだ部分が交換したコンデンサです。
組み戻して電源投入。しっかり出力しています。電力の切り替え(H, M, L)も機能しています。ただし,入力感度がやや低下しています。そのうち修理しましょう。(もしかしたら,また4年後の2028年頃になるかも?
大型連休に一つやり遂げた満足感を得ました。
以上
この大型連休に一つのテーマを設けました。それは保有するTS-50Vというトランシーバを修理することです。
棚から引っ張り出してきました。
随分埃をかぶっていました。(上の写真は修理完了後に撮ったものです。)
TS-50Vというのはケンウッドが30年余り前に売り出した短波用トランシーバです。もちろんアマチュア業務にしか使えません。また,アマチュア無線の免許が必要です。
この無線機,2020年に中古品として購入したものです。入手当時の状態はよく覚えていませんが,動作不良だったか,すぐに動作不良に陥ったものです。
電源を投入したところ,出力は出ます。ただし,時間の経過とともに送信出力が低下し,ついにはmWオーダになってしまいます。これでは使い物になりません。
繰り返し再現試験を経て原因を突き止めたのは一昨日のことでした。ALCという回路の中のー6Vが出ていませんでした。――この瞬間思い出しました。実は2020年当時その現象を把握していました。ただ,面倒だからということで放置していたのです。
今回はこの電源の修復に挑戦しました。下の写真はTX-RX UNITというユニットの該当部分です。
赤の楕円で囲んだ部分です。両面実装でしかも表面実装部品主体に構成されています。これは厄介!
内部の電圧波形を見ながら原因を推測すると,どうも定電圧ダイオードが壊れているようです。その端子電圧はー2V程度でクリップされています。純粋な直流ではないのでこれだけが原因とは思えませんがとりあえず交換。その結果,波形は改善され,電圧も-4Vほどになりましたが完璧であありません。そこで電解コンデンサの容量が減っていると想定してコンデンサを外付けしてみました。
上の写真で,赤矢印の先にあるのが定電圧ダイオードで,黒矢印の先にあるのが47uFの電解コンデンサです。
その結果,電圧は正しく-6Vになりました。綺麗な直流です。
さて,修理を完成させるにはコンデンサを部品側に取り付けなければなりません。該当箇所は下の写真の赤い楕円で囲んだ3個の部品です。
まず,これを外します。インターネットの動画によると,ラジオペンチでつまんでひねればすぐ外れるとのこと。さっそくやってみると,
残念ながらランドが4つはがれてしまいました。逆に言えば残ったランドは2つだけだったということです。仕方がないのでコンデンサのリード線を基板の裏側まで伸ばしてはんだ付けしました。
組み戻しているときに写真を撮るのを忘れていたことに気づき,あわてて撮ったものが下の写真です。
赤色楕円で囲んだ部分が交換したコンデンサです。
組み戻して電源投入。しっかり出力しています。電力の切り替え(H, M, L)も機能しています。ただし,入力感度がやや低下しています。そのうち修理しましょう。(もしかしたら,また4年後の2028年頃になるかも?
大型連休に一つやり遂げた満足感を得ました。
以上