昨日近郊で行われた中古品の競売で時計を2台手に入れました。1台はちょっと興味があったのですが,もう1台はついでに転がり込んで来たようなものです。
まず,最初の1台。置時計/目覚まし時計です。
時計ラジオと言うのでしょうか?それともラジオ時計?
この種のものでは時刻表示がデジタルになったものが一時期普及したようですが,ここにお示しするのはアナログ式です。商用100ボルトが電源です。交流モータの回転数は周波数によって決まりますので給電される電源の周波数が正確なら,時計も正確になります。この時計は60ヘルツ用です。天竜川より東側の50ヘルツ地区では使えません。
さっそく電源プラグをアウトレットに接続。ラジオは鳴りました。しかし,時計の針が動きません。アラーム設定時刻を変えるとブザーが鳴りますので,完全に壊れているのではなさそう。
ケースを開けました。ほこりがすごい。
見えるのはラジオ部分だけです。駆動部分が見えないと手の施しようがありません。
ラジオ基板を外しました。
赤い矢印の先に見える円形のものはラジオのスピーカです。問題のモータや歯車などはその上のほうに見えます。
まず,モータに電源が供給されているか調べると,ちゃんと来ていました。上の写真の白矢印の先にあるのがモータの巻き線です。巻き線も切れていません。驚いたことに,ラジオの電源はこのモータ用の巻き線の二次巻き線から取られていました。こんなやり方もあるのですね。
しかし,時計の動かない原因がわかりません。ほこりを払ったり,注油したりしましたが一向に効き目なし。
ほとんどあきらめかけてモータをドライバーの握り部分でこつんと叩いたら動き出しました。油の固着か何かから解放されたのでしょうね。
組み戻して修理完了。
その後一晩問題なく動いています。なんだかすっきりしませんが「一件落着!」
さて,つぎは振り子時計です。
場所がないので玄関先の壁に掛けました。
時計のゼンマイは巻かれていました。時報のゼンマイは?残念ながら巻き上げてもすぐ戻り,巻き上げができません。これはゼンマイが切れているのではなく,ゼンマイの逆転防止機構に問題があります。
振り子を振っても自走しません。不動品です。
文字板を外しました。
きれいですね。ほこりなどほとんど見当たりません。
左側の時報用のゼンマイが完全にほどけているのがわかります。ゼンマイの逆転防止機構部品であるコハゼと呼ばれるツメがフリーになっています。どうもばねが外れて押し付ける力が失われているようです。
このままでは作業性が悪いので中身を取り出しました。歯車の軸受けを中心に注油します。
件のばねが見当たりません。どこかに行ってしまったようです。
仕方がないので手許にあるピアノ線でばねを作りました。
円弧状のものです。これをコハゼの穴に通して歯車の反対側にある突起に引っ掛けます。
赤い矢印の先端にあるのがコハゼ,複数の白い矢印の先にあるのが取り付けたピアノ線です。
組み戻して振り子を振ると軽快に動き出しました。時報も問題ありません。
あたりはもう薄暗くなっていました。
一晩経っても正常に動いていました。一件落着です。
以上
まず,最初の1台。置時計/目覚まし時計です。
時計ラジオと言うのでしょうか?それともラジオ時計?
この種のものでは時刻表示がデジタルになったものが一時期普及したようですが,ここにお示しするのはアナログ式です。商用100ボルトが電源です。交流モータの回転数は周波数によって決まりますので給電される電源の周波数が正確なら,時計も正確になります。この時計は60ヘルツ用です。天竜川より東側の50ヘルツ地区では使えません。
さっそく電源プラグをアウトレットに接続。ラジオは鳴りました。しかし,時計の針が動きません。アラーム設定時刻を変えるとブザーが鳴りますので,完全に壊れているのではなさそう。
ケースを開けました。ほこりがすごい。
見えるのはラジオ部分だけです。駆動部分が見えないと手の施しようがありません。
ラジオ基板を外しました。
赤い矢印の先に見える円形のものはラジオのスピーカです。問題のモータや歯車などはその上のほうに見えます。
まず,モータに電源が供給されているか調べると,ちゃんと来ていました。上の写真の白矢印の先にあるのがモータの巻き線です。巻き線も切れていません。驚いたことに,ラジオの電源はこのモータ用の巻き線の二次巻き線から取られていました。こんなやり方もあるのですね。
しかし,時計の動かない原因がわかりません。ほこりを払ったり,注油したりしましたが一向に効き目なし。
ほとんどあきらめかけてモータをドライバーの握り部分でこつんと叩いたら動き出しました。油の固着か何かから解放されたのでしょうね。
組み戻して修理完了。
その後一晩問題なく動いています。なんだかすっきりしませんが「一件落着!」
さて,つぎは振り子時計です。
場所がないので玄関先の壁に掛けました。
時計のゼンマイは巻かれていました。時報のゼンマイは?残念ながら巻き上げてもすぐ戻り,巻き上げができません。これはゼンマイが切れているのではなく,ゼンマイの逆転防止機構に問題があります。
振り子を振っても自走しません。不動品です。
文字板を外しました。
きれいですね。ほこりなどほとんど見当たりません。
左側の時報用のゼンマイが完全にほどけているのがわかります。ゼンマイの逆転防止機構部品であるコハゼと呼ばれるツメがフリーになっています。どうもばねが外れて押し付ける力が失われているようです。
このままでは作業性が悪いので中身を取り出しました。歯車の軸受けを中心に注油します。
件のばねが見当たりません。どこかに行ってしまったようです。
仕方がないので手許にあるピアノ線でばねを作りました。
円弧状のものです。これをコハゼの穴に通して歯車の反対側にある突起に引っ掛けます。
赤い矢印の先端にあるのがコハゼ,複数の白い矢印の先にあるのが取り付けたピアノ線です。
組み戻して振り子を振ると軽快に動き出しました。時報も問題ありません。
あたりはもう薄暗くなっていました。
一晩経っても正常に動いていました。一件落着です。
以上
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