三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

菜根譚――また蔵書が増えてしまった!

2017-09-19 20:28:27 | 日記
知人の身辺整理をしていたとき,ガラクタの中から1冊の小冊子を見つけた。文庫本サイズで表紙は硬い。書名は消え失せている。
表紙を開くと野菜の墨絵が認められる。

――そう,蕪,里芋,それに百合根だろうか?するとこれは料理か食材に関する本であろうと思って中扉をめくると,

「菜根譚」とある。やはり料理本だろう。しかし,いつかどこかで聞いたことのある書名ではないか?
中身をぱらぱらとめくると,漢文とその読み下し文,それに続いて解説文が出てくるではないか?論語のようなものだ。昭和32年の発行ということだ。
インターネットで調べてみた。その結果はここには書かない。興味ある人はご自分で調べられたい。
わたしも1冊欲しくなった。インターネットで古本市場を検索した結果,北九州市の書店に在庫のあることが分かった。(新刊ももちろんるが,やはり漢文とその読み下し文ならびに解説文は文語体に限る。)
早速きょう店頭で買った。箱入りだ。

こちらは知人のものよりさらに古く,昭和15年の発行であった。

まだいくつか拾い読みしただけであるが,例文を下に掲げる。

 天賢一人以誨衆人之愚。而世反逞所長以形
人之短。天富一人以濟衆人之困。而世反挟所
有以凌人之貧。眞天之戮民哉。
天,一人ヲ賢ニシテ,以テ衆人ノ愚ヲ誨フ。而シテ世,反ッテ長ズル所ヲ
逞シウシ,以テ人ノ短ヲ形ハス。天,一人ヲ富マシメ,以テ衆人ノ困ヲ濟
フ。而シテ世,反ッテ有スル所ヲ挟ンデ,以テ人ノ貧ヲ凌グ。眞ニ天ノ戮
民ナルカナ。
天は多數の人の中の一人を選んで賢者とし,以て衆人の愚を誨へ導かせるので
ある。然るに世間に於ては,賢者は却つて己の長所たる才智を振りまはして,
他人の短所を形はすやうなことをする。天は又,多數の中から一人を選んで富
者とし,以て衆人の困窮を救はせるのである。然るに何事ぞ,富者は却つて己
の有する富を恃みとして,貧者を苦しめるやうなことをする。斯の如き天意に
背く者は,眞に天罰を受けて戮さるべき人間である。

以上

台風一過,英彦山へ

2017-09-19 05:53:30 | 日記
まず,前回記事の訂正から。
誤: カップリングコンデンサ
正: デカップリングコンデンサ
どうもいけない。自分としてはデカップリングコンデンサは一まとまりでカタカナだと思っているのだが,言語処理プログラム君はそうは思っていないようだ。この人と機械の認識のずれが使いにくさにつながる。

さて,台風18号も九州からはるか北東方面に離れたので英彦山に登った。雨上がりの登山道もなかなかいいものだ。
何の変哲もない風景だが,きょうは妙に気になった。1枚パチリ。

膝に無理な負担をかけないようひたすら2時間歩いて中岳頂上に到着。いつもの標柱が迎えてくれた。

さっそく,気になるサルナシの様子を見た。ない!サルナシの実が見当たらない。しまった,ライバルに先を越されたか?いや,鳥などの野生動物かも知れない。
――しかし,よくよく考えたら台風のために飛ばされたに違いないと思い至った。それでも目を皿のようにして探したところ,1個だけ見つかった。「うらなり」かな?まあいい。今回はこれを頂くことにした。

直径1cmほど。球形に近い。
サルナシはキウィの原種といわれている。持ち帰ってりんごと一緒にして熟させてみよう。
そんなことを考えながら中食。きょうは葡萄をもってきた。のどの渇いたとき,これが最高!
きょうは三脚を持ってきたので自分の姿を撮ってみた。

人物の人相はともかく,人物の周りが白っぽくなっている。これはどうも撮像素子(?)のせいで,白いシャツの色(?)が周囲に影響しているのであろう。この安物カメラの限界だ。今後使わないか,このような場面は撮らないようにしなければならない。
20分ほど休憩して下山開始。
ようやく一般の(?)登山者が登って来始めた。その中の若者の一人がわたしに向かって
「頂上まで登ったんですか?」
と聞いてきた。
白髪頭で普通の恰好(ワイシャツを着た)で杖も持っていない(最近の人は登山には杖が欠かせないと思っている人が多い。)老人をいぶかしく思ったに違いない。
複雑な気持ちで下山した。