やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

つながり読書49 「蹴りたい背中」 綿矢りさ

2014-05-18 22:55:56 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
芥川賞最年少受賞記録第6位の平野啓一郎(23歳6ヶ月)から

第一位の綿矢りさ(19歳11ヶ月)というつながり。


この物語の現場が中学だったら、ハツはもっと目に見えるかたちで

いじめられているだろう。

少し知恵のついてきた高校生の集団は、自分は悪者じゃない、自分は良い人間だ、

という思いを隠し持っている。

ハツにとってはその道具として扱われるのはまっぴら、

群れない自分を「人間の趣味がいい」からと言い訳しながら、

同じにおいのする友人を求めている。

その思いは切実なのに、目をつけたにな川の魂は現実からは遠く離れている。

「蹴りたい」のはその魂をこっちに呼び戻したいから。。。なんだろうなぁ。


ところどころ、すごくよく分かるのだけど、あまりいい気分にはなれない。

物事の裏側を見ることがオトナで、そういうことで私は負けていない、という

ハツの声が終始聞こえるからだろうか。