やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

もっと「幸せのレシピ」 5

2015-05-27 11:43:44 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
この映画の軸に、ゾーイの母の死、がある。

ケイトの姉でもある、彼女の人間像は、シングルマザーで、食事については軽視、

でもゾーイのことをだれよりも愛し、妹ケイトのこともよく分かっている。

ケイトは姉の死を悲しむヒマもなく、ゾーイとの生活に追われる。


一方、ゾーイは母親の死と同時に失った日常に戸惑う。

母親は写真やビデオの中に存在し続けるのに、それを実感することはできない。

彼女の中で母親の死はだんだん過去のものになっていく。

そして、新しく出会う人々、世界を「楽しい」と感じれば感じるほど、母親の記憶が

薄れていくような気がして、立ち止まる。


ゾーイがお墓で、「ママを忘れそう」と言うシーンは何度見てもウルウルしてしまう。

そうなんだよね。ゾーイはまだ幼いから複雑な言葉にしたりはしないんだけど、よく分かる。

亡くなった人を思い出さない瞬間が、だんだん増えていくときのあの感じ。

この世は生きてる人だけの世界なんだとあきらめる感じ。


でもゾーイに教えてあげたい。

そういう悲しみを知るかわりに、手に入れられるものがある。

亡くなった人を思い出すときの気持ちが変わってくる。

それこそが真の「懐かしい」という気持ち、なんだと私は思っている。

























もっと「幸せのレシピ」 4

2015-05-24 01:45:15 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆この作品の中で感じられる成長

 年齡からいっても成長といえばゾーイ。
 そして人間的に難あり、な面を見せ続けてきたケイトにも十分成長できる要素がある。

①ゾーイの成長

 もともと大人びたゾーイだが、ケイトが自分に対して精神的に無理をしていることに
 対して嫌悪感しか抱けない。

 でも少しずつケイト、という人間にある頑なな部分を理解する。

 「ヘマばかり」というケイトに「ヘマは少しだけ」と慰め、元気のないケイトにルーイ
 (彼女が一番大切にしているぬいぐるみ)を貸してあげようとする。


②ケイトの成長

 突然現れたニックに対して、厨房をのっとりに来たと思い警戒心100%。

 なぜそう思う?と聞くニックにも「決まってるわ!」という一言。

 結局ニックと恋人関係になっても信用出来なかった。

 それに対してニックはもっと人を信用できたらもっとラクになれるのに、と言って

 離れて行く。

 セラピーの先生の次のセリフさえ予想して決めつけようとしたが・・・

 自分の中に湧き出る声に従うことが、人を信用することにつながる、ということに気付く。

 予想できないことが苦手なのに、今までしなかったこと、できなかったことをする

 予想外の自分を受け入れる。

 

 





 

もっと「幸せのレシピ」 3

2015-05-24 01:24:31 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆ステキな脇役


①ケイトのセラピーの先生 ケイトが自分をさらけ出せる相手。
             セラピーを受ける部屋、先生の座ってる椅子がとても気持ち良さそう。
             ケイトの弱い部分を本人よりよく分かっているからこそ、適切なアドバイスができる。
             どこか動物的なかわいさがある。


②リーア         ケイトの同僚。臨月を迎えた大きなお腹で働いている。
             表情が豊かで、笑い声もかわいい。
             ケイトの反応を予想し、画面の端で表情だけでしている演技がいい。


③シャーロット      ゾーイのために呼んだ最初のシッター。
             ファンキーな(?)格好、喫煙、もめているゾーイとケイトを見て
             「もう料金発生してんだけど」と、主張する態度・・・どう見てもシッターとしては失格。
             だけど、卒論の内容はなかなかインテリな香り、という変人度の高さはNo.1キャラか?





もっと「幸せのレシピ」 2

2015-05-24 00:49:12 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
☆ニックの魅力的なセリフ

 ①恋人関係になった後、ケイトが店でどのように振る舞ったらよいかをたずねると・・・

  ニックはいつも通りと、答えた後、

  「君が命令して僕は陰で好きにやる」(それを聞いたゾーイの笑い声がキュート)


 ②魚の下処理のやり方は?と聞いたリーアに、魚を持って答える。

  『「VIPに食べられる」と言って慰める』 


 ③自分が作ったパスタをどーしてもケイトに食べさせたくて・・・

  「死の床でマイアミの祖母がささやいたレシピだ」(と、ウソをつく)

  何か夢中でメモしていたケイトが、手を止め、持っていた鉛筆を結った髪の中に

  ぶっ刺し(そのしぐさがコワイ)、パスタを食べる。


 ④初対面のケイトに挨拶より先に・・・

  「世界を闇と絶望から救うのはあなたの作る、ウズラのトリュフソースだ」


☆ニックの魅力的なしぐさ

 自分に気がある隣人ショーンと遭遇したニックに、彼がいかにいい人であるか、

 いかに自分には隣人以上の気持ちはないことをがんばって説明するケイトの

 唇に指を当てて、すばやくチュウをする。


☆ニックの人間的なあたたかさは子どもの心を開かせる

 何を作っても食べないと嘆くケイトを横目に・・・

 まずゾーイのそばに座る、バジルの香りを自分でかぐ、ゾーイにもかがせてあげる、

 それをちぎらせてあげる、自分のパスタにそれをかけていかにもおいしそうに食べる、

 食べかけをゾーイに持たせて仕事に戻る、ゾーイ食べ始める、仕事しながらゾーイに

 残しておいてよ、と声をかけるのは、おそらく、こそこそ食べなくていいよ、食べてるの

 知ってるから、というゾーイへのやさしい気遣い。




 

もっと「幸せのレシピ」 1

2015-05-24 00:24:10 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
私が老人ホームに入るときに持ってゆく予定のDVD3枚のうちのひとつ。

また見ちゃった。

そしてまた魅力発見!


☆ケイトがぶつかる子育ての壁

 未婚、未出産のケイトが幼い姪っ子と暮らし始めた。
 当然ぶつかる壁は多い。
 子育て経験者としての視点で気付いたこと。

①マフラー事件 登校前、遅刻寸前にも関わらず、お気に入りのマフラーがなきゃ、一歩も
        動きません、というゾーイに根負けしたケイト。

        子どもにとっての「お気に入り」は親の想像を超えるものがある。
        親から見れば「同じじゃーん」というものが、本人にとっては全然同じではない。

②食事食べない事件 ケイトは料理のプロなのに作る食事を食べてもらえない。

          子どもは食事と精神、の結びつきが大きい。
          ゾーイの場合は、まだお互いに心を開けない相手との食事は苦痛、といった
          ところか。

③つれない会話事件 学校の様子を気にするケイトに「別に」連発のゾーイ。
          「おもしろかった?」「別に」
          「つまらなかった?」「別に」
          「先生はどう?」「はげてる」
          
          子どもは自分の気持ちに嘘をついてまで会話を盛り上げたりしない。


④迎えを忘れる事件 迎えを忘れたケイトに怒り、すねるゾーイ。
 
          子どもは普段お世話になってる、なんてことは思わない。
          あるのは今だけ。







しなきゃらならないことを放棄する覚悟

2015-05-23 21:12:36 | やみーの日常
家にいると、しなきゃらならないことは無意識に自分に染み付いている。

だから、ポンッと自由時間を頂いたら、しなきゃならないことをした上で、

したいことをする。たぶん真面目な人ほどそうだ。自由時間とはそういうものだと

思っている。


今日、自由時間をポンッと頂く機会があり、ふと思った。

どうやって過ごそう???普段できないこと、あれも、これも。

でも結局なんか中途半端に一日終わっちゃうんだよな、いつも・・・と思う。

なんでかな?

そっか!!!いつもやってる「しなきゃならないこと」をしてるからだ。

したいことをして満足するためには、「しなきゃならないこと」をやめてでもする覚悟が

いるんじゃないか?

で、ひとつ「しなきゃならないこと」をやめて、したいことをひとつしてみた。

結果・・・なんなの?この満足感???


ああ、なんで今頃気付いたんだろ?

育児にヒロウコンパイしてたころ、優しい夫はたまに私に休みをくれた。

だけど・・・「しなきゃならないこと」を放棄して外出する、という選択は私になかった。

結果、出かける前の準備段階で疲れ、にも関わらず、帰宅後の「しなきゃならないこと」は

増えていたりして。



自分の満足ために覚悟する、という選択、ときには必要。


実際、これやらなきゃ死ぬ、レベルの「しなきゃならないこと」は少ない。

その点家事という分野は幅広く、煩雑で、惑わされやすい。

日々生きるための飲食、などが生死に一番近いだろうか。

それに気付いてから私のやってることは「しなくてもいいこと」なんだなーと思うようになった。

家を快適に保つのは大変さ!とキリキリするのはあんまり意味がない。

そして私以上に「しなきゃならないこと」をしてる人、飲食できるために一生懸命働いてくれる人、

つまり夫に今まで以上に尊敬and感謝を。


本日結婚記念日。18年目に入ります。














仏様は救ってくれるのか?

2015-05-20 11:35:09 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
仏教、神道、キリスト教・・・信者でなくても身近に感じる宗教。

それらを題材にして、一般向けバラエティとして放送している番組がある。

こういう番組を作ることができる時代、作って放送できる国、バラエティとして

楽しませる能力のある芸人が存在する、ということにちょっと感動している。


修学旅行は奈良・京都、初詣に行く、七五三でお世話になる、クリスマスプレゼントをもらう・・・

が、実際はよく知らない。深い世界である、ということの想像がつくだけに、ま、いいか、と

思ってしまう。

番組はそんなどっぷり一般ぴーぽーがちゃんととっつきやすい内容になっている。


その番組では毎回住職と呼ばれる方たち(さまざまな宗派)が呼ばれている。

前回の放送でその方たちに向かってすごい質問をした役者がいた。


「人生においては病気になったり、人が死んだり、いろんな不幸なことが起きてしまう。

 そういう現実がありながらもあなた方は本当に仏様が救ってくれると信じているんですか?」


このような内容だった。

スタジオ内は一瞬笑いに包まれた。信じてなきゃ、その道のプロになったりしないだろ?という

雰囲気だったと思う。でも質問者は真顔だ。


ところがそれに答えた住職さんの答えは私の想像と違った。


仏様は実際に助けたりしない。ただ見守っているだけ。

それが救い。


正確になんと言われたかは記せないけれど、このように私は受け取った。

それからしばらくして私はもう一度思い出して考えた。


「見守る」、という言葉。

故人に向かって言っているのを聞くことがある。「見守っていてね」

小さいとき息子は自分が何かに挑戦するときよく言ってた。「見てて!」

誰かが見ていてくれる、ということは一見うっとうしいようで、実は

安心という面ですごい力を持ってるんではなかろうか?









息子、作文トレーニング

2015-05-18 20:58:19 | 息子
小学生のときの息子の作文トレーニング。


「もしも」を使って自分の意見をかいてみましょう。


①あなたは学校で給食を出すことについてどう思いますか?
 
 ぼくはこれからも給食を出してほしいと思います。

 もしもお弁当だったらおかわりできないからです。


②もしも自分が学校の先生になったら?

 みんなに分かりやすく授業をします。

 そして給料をもらって少し楽しみます。

 もしもお金があまったら貯金します。


うんうん、オモシロイ。


信濃毎日新聞 信田さよ子さん 記事 『「ノー」と言っていい関係に』

2015-05-17 22:30:07 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
記事の中で母親とよりよい関係を築くためのポイントが書かれていた。

それがタイトルの通りはっきり「ノー」と言える関係になること。


『お母さんは「さみしい」と言うでしょう。でも、その気持ちは本来、母親自身が背負わなければ

 ならない。子供抜きで、自分の人生と老いを考えなきゃいけない。お母さんの荷物はお母さんに返す。

 それは彼女の人生に最大の貢献をすることではないでしょうか。そしてお母さんも、子どもを遠い存在

 だと思えたとき、初めていい関係になれるんですね。私はそこに希望を感じます。』


ありがとう。

こう言ってくれる人がいるだけで、スーッと落ち着きます。

でもこれは同時に、母親である私自身にも、よーく言い聞かせなきゃいけない言葉です。

自分の荷物を知らず知らずのうちに子供に背負わせないように、今のうちから・・・

宿歴

2015-05-17 15:51:23 | 自分史
小さい時から盆暮れお世話になった旅館がある。

その旅館を思い出すとき、まず浮かぶのは部屋でも、風呂でも、人でもなく・・・

匂いだ。

玄関の群青色のじゅうたんに並べられたスリッパ。

右の下駄箱には、宿の名前入りの年季の入ったまさしく「下駄」が並んでいる。

玄関から左後ろに向かうと食堂。さらに渡り廊下をすすむと卓球室。

客室は何タイプかあったけど、私は迷路のような順路の先にあった、おくーの奥にある

部屋が好きだった。

薄暗い階段をいくつも登ってたどりつくその部屋は広い和室で、メインの部屋を囲む

障子の向こう側にくつろげる廊下のようなスペースがあって、全面窓、椅子とテーブル、

ドレッサーがあった。


「いかにも働き者!」という感じが漂うちょっと年配の仲居さん。

母が渡す心づけ。

着いた直後飲むお茶。

夕食後部屋に帰るとババンと敷かれていたふかふかの布団。

朝食のお米のおいしさ。


私の記憶にある「旅館」ダントツ1位の場所だ。