やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

「脳を活かす勉強法」 茂木健一郎

2011-11-27 14:21:05 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
ああぁ、学生時代にこの本を読んでいたら・・・

(でも活用できるかどうかはアヤシイ)

中学以降、教科が増え、通学時間が増え、見当違いな学習で

さらに状況悪化していたあの頃。。。

今からでも、も少し賢くなろうではないか!


☆タイムプレッシャーをかけることによって、一瞬で高い集中力を発揮、保つ訓練

☆速さ→できるだけ速く/分量→圧倒的な量/没入感→とにかく夢中

☆長期記憶にいれるためには→覚えようとすることを一度見て。次に見ずに書く、を繰り返す。
              五感を使う。  

☆記憶を整理する時間→レム睡眠

☆「歴史を忘れる者は、それを繰り返す羽目になる」

☆体調、状況に合わせて「やさしすぎず、難しすぎず」(ドーパミンがたくさん出るように)を調節する。

☆安全確実なものと、挑戦的なもののバランス
 
 予測できるものと、予測できないもの半々

 不確実なことに直面したときどのような感情を持つか?(パニック、投げやりにならないためには)

☆だれかの安全地帯になるには「見守ること、いつも見ているよ」という姿勢。

 それによってその人は挑戦することが出来る。

☆ミラーニューロン

 自発性を持つきっかけとして「よい環境に自分を置く」

最後のミラーニューロンに関しては子育てをしていると、その子供の持っている力に驚く。

むすこっちはサッカーの試合を見てると、まだ途中なのに「僕、ちょっと外行って来る!」と言って

サッカーに行く、それを見てるとできそうな気がして居ても立ってもいられなくなるらしい。

これもミラーニューロンの仕業だったのね。



ネタが特にバレております!!!「容疑者Xの献身」 東野圭吾

2011-11-24 21:09:57 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
テレビで「ガリレオ」として登場したのを数年前に見たが、

文庫は初めて。

読み進めるうちに湯川に福山雅治がピタッとこず、一人キャスティングに

励んだ。で、結果・・・上川隆也に決定!(勝手に)

で、元夫を殺したヒロインは清水美砂。スーパー頭脳な隣人石神は舞台俳優の

田中哲司。。。どんなもんでしょうか?


さてこの緻密なトリック、私が「もしや・・・」と思った路線が当たった!

ミステリー小説はこういう瞬間がたまらない。


遺体の顔がつぶされてたこと、湯川が「論理的でありさえすれば、どんな

冷酷なことでも出来る男なんだ」と石神のことを説明したこと、一番初めに

描写されたホームレスの様子と、事件後に同じように描写されながらも

消された存在がただ一人いること。。。から「あ、もう一人殺してるかも」

と思った。


「人は健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」

自殺しようとしていた石神を救った「二人の存在」。

たとえ会話や接触がなくても、どこかに存在しているだれかの幸せを願うこと、

それはもう立派な人間関係、ではないだろうか。





「夫の宿題」 遠藤順子

2011-11-19 17:37:50 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
遠藤周作氏の妻、順子さん。

ご主人が著書の中で、物書きの遺族は生前の思い出など語らずつつましく

暮らすべき、とおっしゃっていたことに奥様が賛同しながらも、あえてこうして

残して下さったことに、まず感謝。


先生が、死は終わりではない、またきっと逢える、と臨終に際して奥様に送った

メッセージを、私は本を読むことで自然に受け入れることができた。


先生のご遺体を前にフェルナンデスさんが「これはねえ、この世でおじいちゃんが

着ていた着物だけよ!魂はもう天国にいっているよ」とお孫さんに声をかけられた言葉

も同じく。


身近な人が亡くなる、という体験を経て、私が感じたのは

「この世は生きてる人の世界なんだ」という当たり前のこと。


「ここからは・・・・・・あの方がお供なされます」という恐ろしい瞬間、

隔離されてしまう世界。


そして自分はまだこの世で、朝、昼、晩、と変わらぬ暮らしをするこの現実に

直面したとき、「またきっと逢える」という言葉が寄り添っていれば・・・

また逢うときは宿題の仕上がり具合を見てもらう。

残された日々はそのための日々。

 
私も「またきっと逢える」に時々力を借りながら宿題にとりかからなくては。




















「レキシントンの幽霊」 村上春樹

2011-11-16 09:04:12 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
村上春樹の作品は、細部まで覚えている夢のだようだ、といつも思う。

「レキシントンの幽霊」の最後にある

「考えてみればかなり奇妙な話であるはずなのに、おそらくはその遠さの故に、

 僕にはそれがちっとも奇妙なことに思えないのだ。」
 
という文章がピタリと当てはまる。


この短編集の作品、どれもヒンヤリとした感触がするのだが、その中でも

「氷男」のヒンヤリ度は高い。

氷には未来というものがなく、

「そこにはただ過去がしっかりと封じ込められているだけです。すべてのものは

 まるで生きているみたいに鮮明にそこに封じ込められているんです。」

と言う氷男。

今、という時間を生き、今、目の前にいる女性を愛することはできるが

「未来」という概念のない氷男。

そんな男と結婚し、南極に行くことで初めて悲劇に気付く女。

一人離れて本を読む、なんてことが「本当の孤独」ではないことに

気付いたのだと思う。


誰かを(自分もふくめ)愛することは、その人の「未来」の幸せまでも願うこと。

当たり前にできている間、それに気付くことは難しい。











「高瀬舟」 森鴎外

2011-11-13 21:33:34 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
恥ずかしながら鴎外の作品、これが初めてである。

巻末に林望氏の「鑑賞」というページに、日本の文学を研究している外国の方と
鴎外のある作品について語り合ったとき、

「あれは西欧的な目から見るとね、単に事実を羅列してあるだけ、と映るよ」
と言われた経験談が載っていた。


それを読んだ私は「あ、同じ!」と思ってしまった。

この文庫本に収まっている

「じいさんばあさん」
「高瀬舟」
「山椒大夫」
「寒山拾得」
「最後の一句」
「堺事件」
「阿部一族」

の、どれにしても私の印象は、味付けされてないプレーン。


つまり・・・林氏が言うように
「外国語の翻訳でしか読むことの叶わない外国の人には、結局鴎外の文章の真の味わいは、
容易に諒察せられぬであろう。」は、外国人でない私にとっても当てはまることであり・・・

つまり・・・鴎外のこのスッキリとした文章に深い味わいがある、という美学を感じ取る力が
私にはまだないようだ。。。


その中でも「阿部一族」はちょっとばかし味付けされた感があり、読みやすく、当時の武士の
生々しい心情を垣間見ることができ、興味深かった。

一人の上司が死ぬことで殉職者が19人。
しかも死に様も重要。
家族ですら殉職は当然と考えていたのだから、タイミングがずれればそれこそ末代までの恥。
武士の奥さんはあっという間に未亡人。

あんびりばぼー!

そしてなにより驚いたのは窮地に追い込まれた親しい友人と最後まで仲良くしつつも、
討ち入りの瞬間、敵になり、殺してしまう。。。

信じられず読み間違えたかと思って、何度もページを戻ってしまった。

他の誰かではなく親しいからこそ自分が、という気持ちがあったとしても・・・殺せるか???

お肉のついてない文章だけに「あれ?いつのまに?なんで?」と思うことも多々。

普段お肉たっぷりの世界で生きてる証拠かもしれない。


「悪人」

2011-11-11 13:52:20 | ミルミル ネタバレチュウイ!!!
本当はこの裏でやってた映画を録画する予定だった。

が、手違いでこちらが撮れてしまった。

好きなキャストではあったが、導入部の「イマドキな若い子たちの日常」を
延々と見せられるんだったらイヤだな、と思っていた。
結局全部見て気が付いた。
「イマドキ」という言葉は「悪人」と同じだと・・・

悪事を働いた人間に「悪人」という言葉を貼って安心する。
少なくとも自分は「悪人」ではないと思いたいからだ。


ここに出てくる人物はそれぞれ役割を持って迫ってきた。


マスオ→他人に対して愛がない、他人を見下したい

佳乃→自分を大事にしない、他人を見下したい

祐一の親戚であり、上司→自分の上下両方の世代の気持ちが分かりながら
            何もできない

祐一の母→祐一を捨てた。口で言うほど罪を感じていない。

光代の妹→自分は好き勝手にやっており、気を遣うフリはするがどこかで姉を哀れみ、見下している。

祐一の祖母→祐一を育て、頼り、信じ、その生活の中で満たされない部分につけこまれ
      だまされる。

佳乃の父→殺された娘を思うがゆえ、マスオを傷つけようとするが寸前でやめる。

佳乃の母→殺された娘を思いただ嘆く弱い母。次第に夫を支える気持ちになる。

マスコミ→知り合ったきっかけが「出会い系」と分かった途端、被害者を孤独という言葉で包み、
     加害者の関係者には何をしても、何を言っても良い、というような非常識な態度を取る。

佳乃の同僚たち→人間関係に満たされない気持ちを隠しながら付き合う。

マスオに疑問を感じ始めた友人→自分たちの友人関係がホンモノでないことを感じている。


最初から最後まで、腐ったキャラのマスオくん。
彼が佳乃ちゃんに、おまえといるとイライラする、というような言葉をぶつけて
たけど、あれは彼が佳乃ちゃんに自分と似たところを見つけていたからだと思う。

佳乃ちゃんのお父さんが言っていた。本当に愛する人がいるか?
その人が幸せそうにしているのを想像しただけでうれしくなるような人が。

「孤独」に襲われた人が、「孤独」を紛らすために人と出会っても気持ちは
満たされない。本当に人を愛するために出会うのであれば、きっかけがなんであろうと
相手が誰であろうとかまわない、そんなメッセージが聞こえてきた。




「ヒトのオスは飼わないの?」 米原万里

2011-11-02 14:28:30 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
米原さんの文章が好きだ。

言語の違う人間同士をつなぐ仕事、が通訳であり、
そのプロである米原さんだからこそ、もの言わぬ動物たちに
いやされ、その気持ちを汲み取ろうとする優しさに
あふれているのかもしれない。

タイトルの通り、米原さんの「ヒトのオス」への興味はこの本の中では
ゼロに思える。

米原さん宅にいる(いた)動物に「ペット」という言葉は似合わない。
道理も無理もゲンもノラもソーニャもターニャも息子、娘以上に個を
尊重された立派な同居人だ。

動物と暮らす、という点では同じ私。
同居しているこの時間をもっとたっぷり味わいたい、と思った。



ネタが特にバレております!!!中国切手殺人事件 追記

2011-11-01 11:28:54 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
ああ忘れてた!

思い出したらムカムカしてきた!

登場人物の中で殺人犯のオズボーンなんかよりもっとタチの悪いヤツ!


自分の愚かさゆえに兄に散財させ、苦悩させ、しかも本人はそれに
気付かぬまま、兄の親友をつかまえ、自分だけハッピーエンド・・・

出産の事実を必死に隠して結婚。。。

そう事を運んだ、兄ドナルド・カークもどうかと思うけど。
自分の親友を一生だまし続けるのかい?


ムカムカムカムカ


許さん、マーセラ・カーク!