やむやむやみー

やみーのやむやむな毎日

太陽は昇らないし、沈まない

2012-06-28 19:46:24 | 息子
先日塾の先生が言った。

「むすこっち君は地球で生きてる感覚があるんですね」


この背景に最近の中学生に地球と太陽の関係などを教えても

まったく本人ピンとこない、というのが現状にあるらしい。

つまり自分が地球という星で生きてる感覚がないので(もしくは想像できない)、

いくら知識を詰め込んでも入っていかない、ということらしい。


別にむすこっちは格別天体大好き少年でもないけれど、彼の宇宙談義は

けっこう熱い。私が説明を求めると、「はい、ボクが地球でママ月ね、

こうやって地球が西から東に自転して・・・」と二人でグルグル。

私の頭も混乱してグルグル・・・ものわかりのワルイ母にむすこっちは

だんだんイライラしてくる、という有様。


夕日に向かって運転していたとき、むすこっちが言った。

「太陽が沈むってなんかおかしいよね。

 太陽が(地球に)当たらなくなる、だよね」

どわあぁ~

母、ちょっと感動。

そうだよ。そうだよ!!!

人間生まれたころから、朝になると「お日様が昇った」、夕方になると

「お日様沈んだ」という言葉を繰り返し聞いて育つ。

その言葉はまさしく天動説。

2歳や3歳の子供にお日様が動いてるわけじゃないのよ、と説明する

親がいるだろうか?

でもこれって毎日のこと。

無意識にすりこまれた「昇った・沈んだ」を否定し、地球の自転を意識する

のは難しい作業だと思う。

それを想像するには何かきっかけがいるだろう。

むすこっちにとってのきっかけ・・・なんだったのかな?








つながり読書 9 「幕末新選組」 池波正太郎 

2012-06-27 21:08:42 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
前回の司馬遼太郎とは小説家として駆け出しのころからの親友、であるらしい

池波正太郎をつなげてみた。

いろんな人が新撰組について描き、論じ、映像化されているが、いまいち

興味がなかったワタシ。またまた不安を抱きつつ読み始めたが、引き込まれる

ことインスタントリー。

小説のチカラってすごいのね。。。と思う。



物語は主人公永倉新八がどのくらい悪ガキだったか、から始まる。

しかも自分の排泄物を入れたまんじゅうを門番の老人をだまして食べさせる、

というキョーレツなエピソードから始まるのだ。(オエ~)

私のような者でも、時代劇のセットに自然に入り込めるような気分に

させてくれた導入部分に感謝。


小説に没頭するとき、私は勝手にキャスティングを楽しむクセがある。

でも今回すんなり脳裏に浮かんだのは、藤堂平助だけ。

私の中では最初からぶれることなく谷原章介!

ちょっとすかした感じで上から目線、あの鼻にかかった声。。。ぴったり!

肝心の新八は定まらず。小出恵介ではピュアすぎる、ぐっさんなら青年期が

キツイ。そこでたむたむの提案、楽天のマーくん!なかなかいいわ~



さて私が一番好きなところは、晩年の新八が描かれているところだ。

孫を溺愛し、老妻とケンカしながら、ときどき思い出にふけり、そして

ここぞというときは昔のカンを取り戻しばっちり戦闘態勢。

スーパーおじいちゃんだ。

生き抜くために北海道で杉村義衛と改名した新八が、剣術の試合の

署名に永倉新八の名も含めて署名したものが残っているという事実は、

新八の歩んできた人生への誇りであり、それを読者として見届けた

気分は爽快だ。

















笑わせていただきました

2012-06-18 23:21:25 | 息子
約束の時間に遅れていたので急いでいた私。

あたふたしてる私にむすこっちが言った。

「そーんなあわてて事故に合ったら元も子もないでしょ。

 遅れちゃったら遅れてすみませーんって謝ればいいんだよ」

それを聞いて現地に着くまで私は笑いっぱなし。

いつの間にこんなオモシロイ子になったやら。


約束は塾の面談だったのだが、そこで見せてもらった彼の文章。

一番好きな科目は?という欄に、

「一番好きな科目は国語と算数と音楽と体育です。」という解答。

「一番好きな、だから答えは一つがいいかな、たくさんあるのは

 いいことだけどね~」と先生。

私はあまりもその答えがむすこっちらしくてまた大笑い。




同年代の友達いますか?

2012-06-04 20:31:41 | あばあちゃんになった私へ
年を取ると当然年齢の違う人には分からないことがたくさん。

こういうものが食べにくい、こういう椅子だと疲れる、寒すぎる、

音楽の好み、トイレのタイミング・・・

同年代だから気軽に言えることがある。

特に不安に思うことを分かち合う同年代の相手がいるといい。

でも相手は違う人生を違う環境で何十年も生きてきた人。

期待せず、受け入れて、自由に、そして尊重。

そんな関係が築ける老女になりたい。

つながり読書 8 「草原の記」 司馬遼太郎

2012-06-02 22:50:41 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
前回のつながりは・・・井上靖の葬儀委員長を務めたのが司馬遼太郎。

司馬遼太郎作品に「はじめまして」。

このタイトルに入っている草原とはモンゴルのことで、恥ずかしいことに

モンゴルといえばスーホの白い馬・力士・包(ゲル)・・・を思い出すのが

精一杯な私。「民族」という単位で物事を考えたことなどほとんどない。


びっくりしたのはモンゴル民族は土を耕すことを嫌う民族であるということ。

土があってお日様が出ていれば、土をほじって種をまく。

これは人類共通の細胞に組み込まれたような本能かと思っていたのに。。。


複雑、且つ、すさまじい人生を歩んできたツェベクマさん。

生き抜くことができたのは、この世にあるものはすべて過ぎゆく、

という感覚が常にあったから、そして「騎馬民族の末裔としか

言いようがない」と表現されている通り、潔く決断し行動する

ツェベクマさんが、馬を自由自在に操るしぐさとぴったり重なった。


「民族」という不思議な単位。

私の中にもどこかにその「素」が眠っているのかもしれない。