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「未完の告白」 ジッド

2011-12-16 08:57:19 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!
ジッドの作品を初めて読んだ。
うっすい本だけど時間がかかった。

1936年に発表されたものらしいが、70年以上経った今の時代の
感覚からすると、「それがどうした!」というような内容を、ジュヌヴィエーブも
そのまわりの人々も真剣に、ものものしく、受け取っている様子がまどろっこしい。

いろいろな抑圧を女性が感じていた時代、その抑圧なきところに希望や幸せを
見出そうとするのは自然の成り行きだ。

頭の中だけに留めていた時代から、アウトプットする時代の移り変わりをこの母娘
を通して見ることができる。

そして今、「選べる時代」に生きている私たち。
今度は一体何に幸せや希望を見出そうとするのか?

「自分のしたいことがちょっとだけできる日常、これが幸せ」
こんなニュアンスの言葉を聞いたことをふと思い出した。