勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

人は二度死ぬ

2011-04-14 22:50:52 | Weblog
 千年に一度といわれる歴史的な大震災は、津波という副産物で家も家族も想い出さえも奪い去ってしまった。被災した人たちの悲しみのドラマは、被災した人の数だけある。毎日報道される悲劇のひとつひとつに涙する日々だが、失われた多くの命は未だ発見されずにいる。突然襲った津波に流されながら、人は何を思ったのだろうか。遺体が発見されずとも、その魂は千の風になって、いや万の風になってあの大きな空を吹きわたっているのかもしれない。

千の風になって 歌・新井 満

人間は二度死ぬという。最初の死は肉体が滅びた時、二度目の死はみんなに忘れ去られた時。

 失った愛する家族の姿は、悲しみにくれながらも残された家族の心の中で生き続けるだろう。しかし家族すべてが帰らぬ人となった方たちは忘れ去られてしまうのか。いや違う、今回の未曾有の大惨事は後々まで語り継がれ、永遠に歴史に残るだろう。彼らの生きた証は、名前は知らずとも歴史の中で生き続けるのだ。この悲劇、忘れてはならぬ、沈黙してはならぬ。忘れるはずもないが。。。

死んだ人々は、還ってこない以上、
生き残った人々は、何が判ればいい?

死んだ人々は、慨(なげ)く術(すべ)もない以上
生き残った人々は 誰のこと 何を 慨(なげ)いたらいい?

死んだ人々は もはや黙ってはいられぬ以上
生き残った人々は 沈黙を守るべきなのか?

ジャン・タルジュ-