活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

事実のままに 1

2016年03月17日 | 

日本には春と秋のお彼岸と言うものがあります。

こちらの岸(此岸/ しがん) と、相手側に岸があり、それを 「彼岸」 と言っています。

 

ですから、彼岸に到るには修行が要ります。

その修行はどうしたらいいのか。

 

今のように私たち衆生は 「坐禅(禅)」 を修行するわけです。

 

 

彼の岸(彼岸) と、こちら側の岸(此岸) の間が非常に波立っているとします。

ちょうど、私たち衆生の感情と同じことです。

波立っている時、波の間には岸はありません。

「波」 という事実だけがあるのです。

 

私たち衆生が、不安とか、焦りとか、落ち着かないとか、そういう事実が

「波」 になってあるということです。

彼の岸(彼岸)を求めるから、ますます悩みが深くなるのです。

 

そうすると、どこに目的をおいて(目的を持って) 修行をしたらいいのか

という事が問題になってくるのです。

 

そこで、指導者は 「波に成りなさい」 というのです。

「波そのもの(いわゆる、不安とか、焦りとか、落ち着かないということ) に成って下さい」

と、言うのです。


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