伝記に拠ると、
「おシャカ様は二十九歳 (古くは十九歳説) で
皇太子の位を捨て、父王や妻子を後にして出家求道(ぐどう)の
旅に出られた。
マカダ地方で禅定や苦行に励んでも満足せず、独りみずから
菩提樹の下で思惟(しゆい)観察することによって、
世界人生の真理を悟り、人生問題を解決して “ブッダ” と成った。
ときに、三十五歳 (古くは三十歳説) であった」
と、記されています。
おシャカ様は六年間 「坐禅」 をなさったのです。
これは昔の話ではありません。
即今の問題です。
緊急の問題です。
おシャカ様は私たち衆生の為に命懸けで行われたのです。
此の問題について私たち衆生はやぶさかであってはならない
のです。
この問題を本当に解決しなければ駄目なのです。
おシャカ様は山の中に入られて、六年間坐禅をして
「成る程、ここだ」
と、悟られたのです。
何を見て悟られたかというと、「夜明けの明星」 を見て
悟られたということです。
昔の明星も今の明星も同じです。
明星と自分が一緒に成ったのです。
昔と今と変わりはありません。
明星と一体となって悟ったのです。