活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

三つの弱点2

2017年04月25日 | 仏教

「時は金なり」という時代は過ぎました。

エマーソン曰く、「時は生命なり」と。

 

「金」は又得られますが、失った「時」は再び得ることは

出来ません。

 

「時」は「生命」を刻んでいるのですから、この真理を判らないで

過ごしていては日々生命を殺していることになるのです。

 

それでは仏教でいう所の「殺生罪」であり、「大破戒」なのです。

 

今、皆さんを「未熟な方」と見させて下さい。そうでなければ

話が出来ないからです。

 

「未熟な方」には「結果」を先に見せるというのが仏教の鉄則です。

仏弟子の声聞(しょうもん)・縁覚(えんがく)のうち、「声聞」には、

「苦集滅道(くじゅうめつどう)」ということをおシャカ様は説きました。

 

この初めの「苦集滅道」の「苦」というのは「結果」です。

人間(にんげん)は苦しいものです。

「死に行く支度」をしているものです。

 

大金持ちでも、その富をもってしても「一分間の生命」を購うことは

出来ません。

 

死んでしまうと何も無くなってしまうというのは、実に馬鹿馬鹿しい

ことではありませんか。

 

ところが、世界の人は皆そうなのです。

医者から「あなたはもう駄目ですよ」と言われたら、金の力は何の

効果もなく、苦心惨憺、汗で仕上げた富は何の役にも立ちません。


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