無常ということは、非常にありがたいことです。
「一念三千(いちねん さんぜん)」といって、一念の上に
三千回もの移り変わりがあると言われています。
ですから、積んでは壊しを行きつ戻りつしていることは、
決して無駄なことではありません。
それが、そのまま仏道ということなのです。
それを無駄にせず行きつ戻りつということを、たゆまず
務めることです。
「つまらないことをやっている」という気を起こさず、
これも「仏道を成就するためにひとつの修行(功夫)だ」
というふうに考えて務めて頂きたく思います。
たえず、「自分の求むべきものは、自分のありようなのだ」
と、いつもしっかり持っていないと、いろんな「縁」が
素通りして行くことになります。