活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

鷺鷥立雪非同色

2021年04月09日 | 

「鷺鷥立雪非同色(ろしゆきにたつも どうしょくにあらず)」というお示しがあります。

 

これは「因縁生(いんねんしょう)」のことをいっています。

 

「鷺鷥(ろし)」というのは白鷺(しらさぎ)のことです。

 

鷺も白い、雪も白い、同じものであるけれども因縁によって一つは鳥、一つは雪という「差(しゃ)」が出来て来ます。

 

色は同じだけれども全然別のものであるということから、平等と差別(しゃべつ)ということを引き合いに出しています。

 

必ず平等だけでは有り得ません。

 

それには差別(しゃべつ)ということを引き合いに出しています。

 

必ず平等だけでは有り得ません。

 

それには、平等という添え物があります。

 

「鮎は瀬に棲む、鳥は木に留まる、人は情けの下に住む」という道歌があります。

 

鮎の季節になってくれば鮎は川の瀬に棲んで、鳥は木に留まっているもので、人は情けの下に住む、という一つのものですけれども「因縁生」に因って、鮎、鳥、人、みんな「住(棲)む」ところが違うのです。

 

「一つのものが縁に因って分かれていて、分かれながら一つのものである」ということを言っているわけです。


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