修行には「大信根、大疑団、大奮志」という三つの要素があります。
第一に「大信根」ですが、「確かに自分自身は法身(ほっしん)そのものである、この物の他に他に物は無い」という事を深く信じる事です。
第二に「大疑団」ですが、「法としては確かにその通りでいまの自分の状態が事実であり、そのもの以外 事実は無いという事は自分ではよく分かるし、信じられるものです。
しかし、「人(にん)」としては、如何しても信じるだけ隔て(距離)があるということです。
そこで「疑いの塊」に成りなさいと言っているのです。
第三に「大奮志」です。
「人身(にんしん)受け難し」というお言葉が在りますが、一切衆生(あらゆる存在物)から比べれば人身というのはわずかの数しか在りません。
また、人間(にんげん)の世界に居るという状態はほんのわずかな時しか在りません。
ですから今のうちに急いで、「本来の自己」に巡り合うように「大奮志」を起こして下さいという事なのです。