伝光録に曰く、「我と大地有情(うじょう)と同時に成道すと」。
そこの処で私達衆生が注目しなければならない事は、おシャカ様が大地有情と言われている事です。
おシャカ様は「私一人」が悟りを開いたと、「私一人」が自分の本当の姿を悟ったと、「私一人」がそういう状態に成ったという事では、ありません。
全ての衆生と共に、然ういう目覚めがあったといっているのです。
それでなければ「本当の目覚めということは有り得ない」という事なのです。
私達衆生は、おシャカ様の悟りと同じ結果に在るのです。
その事実を本当に知る別の言葉で言えば、結果と一つに成るという事が、私達衆生の修行の課題なのです。