おおよそ人間は「人間同士」として、「自我」と云うものを認めて、日常生活を営んでいます。
そのような「自我を認めた世界」へ、「自我を認めない人」が出現したのです。
何故多くの人間にとって、諸々の事に対して苦悩が生ずるのでしょうか。
それは先入観念に取り付かれて、「今の事実」がはっきりしないからです。
そういう事を、おシャカ様ははっきりお示しになられたのです。
私たち衆生の日常生活としての実質な生活と言えば、「今の事実」「今の瞬間」にしか、有り得ません。
それは何故かと言いますと、私たち衆生には、永続的な実体と云うものが、有り得ないからです。
おシャカ様の知恵からすれば、今の私たち衆生の本来の姿は、何時何処で何をしていても、きちんとした日常生活が、誰にでも出来ているという事なのです。