私たち衆生は、生まれながらにして周囲を見回しても「ものの存在している姿」
はよくわかります。
「ものが有(在)る中に生まれてきた」ということは間違いです。
しかし、人間(にんげん)は有史以来「ものが有(在)る」と思っているのです。
それから「人は死ぬ」と思っているのです。
これは大変な間違いなのです。
「ものが有(在)るのではない、人は死ぬのではない」という、これが
「仏教の根本の教え」です。
ですから、坐禅に因って「実証する」必要がある訳です。
「実証」とは「理(理論)においても、事(事実)においても証明する」ということです。