活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

宇宙とは1

2018年08月02日 | 法理

「修行(禅)の要訣」は自己を忘れるということです。

別の言葉で言えば「己れを殺すこと」にあるのです。


道元禅師は「坐禅は殺仏(ぜつぶつ)なり」と、はっきり述べられて居ります。


禅門で「殺す」という言葉の意味は、「同化」するということです。

自己を忘れれば「宇宙は皆自己ならざるはない」のです。


「宇宙」の「宇」は空間です。無辺の空間です。

「宙」は無限の時間です。


「己」が無くなったら宇宙は即ち「自(じ)」なのです。


「自」について大辞典によれば「自(じ)」は「おのれ、みずから」と訓じ、

「自」も「己」なりとあります。


この身体百年の寿命だと思っていたのが自己を忘れてみれば「無限」であったと

いうことです。


「槿花(きんか)一朝の夢」とのみ思っていたのが限り無い「火中の蓮」だったのです。

ですから、何時までも萎れないし、何時までも死なないのです。