9月9日 鎌倉

2008年09月10日 | 風の旅人日乗
初秋の鎌倉。気持ちいい風がそよぐ夜。
練習帆船日本丸O一等航海士と語り合った。
膨らみ始めた上弦の月の横に、明るい星が輝いていた。
木星だとO一等航海士に教えられた。
現代日本の少年少女たちがたまたま夜空を見上げて、
あの星を見つけて興味を持ったときに、
傍にいる大人の何人が、
彼らにその星の名前を教えてあげることができるのだろうか?

たくさんの日本人がセーリング文化を理解するようになる端緒の活動として、
子供たちにセーリングの楽しさを伝えているとき、
自分の知識が海とセーリングだけに偏っていることをもどかしく思うことがある。
雲のこと、太陽のこと、鳥のこと、魚のこと、イルカのこと、クジラのこと・・・
子供たちが興味を示す物や事に、正確に答えるための知識が欲しい。

これから計画するセーリング・キャンプには、
いろんな方面で活躍するプロフェッショナルに来てもらって、
海とセーリングをキーに、
子どもたちが示すあらゆる好奇心を育てる場にしたい。

本日の写真は、
次回アメリカズカップで使われることになるかもしれない水線長90ft、全幅90ftのトライマランをテストしているBMWオラクルレーシングの写真。
ぼくたちが、将来のアメリカズカップ挑戦に向けて、
まずはセーリングという文化を日本で理解してもらうための活動をしている
わずか4000海里東のアメリカ西海岸では、
こんなふうに現実のアメリカズカップに向けた準備をしている人たちがいる。
ふー。
でも、あきらめないよ。