Dec. 8, 2005 さばにな日々

2005年12月08日 | 風の旅人日乗
12月8日 木曜日

 朝9時にサバニを海に降ろし、座間味港まで30分ほど漕ぐ。
 合宿初日のテーマは、『舵取り西村』の練習だ。本来のサバニは舵というものが付いてなく、一番後ろの船頭が櫂(サバニでは、エークと呼ぶ)を使って船を右に左に自在に操る。その上、帆走中は、風上側の手でセールを調整し、風下側の手でエークを使って船のコースを操る。今回の合宿のゴールは舵取り西村がその域に到達することである。

 今日は初日なのでセールは使わず、まずは漕いで進んでいる状態で、エークだけでサバニのコースを自在に変えられるようになる、という目標を立てた。
 午前中は、苦戦した。うまくコントロールできるときと、まったくサバニが言うことを聞いてくれないときとがあり、どうしてその差が出るのか、まったく理解できないでいた。
 
ところが、島の古老(子供の頃からサバニに乗り、沖縄本島や久米島まで遠出して米を運んだり漁をしたりしていた人だ)のアドバイスと、糸満のハーリーにも毎年出ているシーカヤッカー、Oのアドバイスが効き、午後からはかなり自由にコースを取れるようになった。真っ直ぐ進むことができるようになり、浮いているブイをくるりと回航できるようになった。嬉しい。K氏とOが午後4時発の高速船で那覇に帰らなければならないので、3時にこの日の練習を切り上げたが、最後の一本は、座間味港の水面にあるクジラのモニュメントの頭と尾っぽの間を8の字で回ることに成功した。非常に嬉しい。
 
それにしても昨晩はよく飲んだ。今回の合宿で使っているサバニ『M』のYオーナーの2隻目の超小型サバニの進水のお祝いも兼ねて、那覇から持ち込んだ泡盛「まいふな」と別の銘柄の泡盛の、計2升を5人(K氏は全く飲めないので実質4人)で飲んでしまった。しかし夕方5時半には宴会を始めたため、10時には布団に入ることができ、そのまま朝8時前までグッスリと寝ることができた。
 
 今夜もまた飲むことになるのだろうなあ。飲む理由は、合宿初日の練習の成功ということになるのかな。取りあえず沖縄では、飲む理由がなくて困ることはない。