友人が面白い教訓を教えてくれました。「一無 二少 三多(いちなし にしょう さんた)」という健康促進のことです。
「一無」とは、タバコを止めること。「二少」とは、深酒を止めること、馬鹿食いを止めること。そして「三多」は、ほどほどの運動、適度な休息そして人との会話をすることだそうです。 この勧めはリハビリテーション学会のスローガンと教えていただいたのですが、多分確かでしょう。
それぞれに身に憶えのある項目ばかりで、中には耳の痛い部分もあります。ぼくはおおむね合格ですが、ほどほどの運動は不合格です。
というのは、足の大怪我をして以来、もう半年になりますが、未だに歩行が思うように進みません。痛みもあります。では今まで何か運動をしていたのか、といわれると何にもしていなかったのです。
だから大怪我をして、毎日リハビリをしていることが運動といえば運動でしょうか。適度な休息は、ありすぎるほど休息をしています。
思いがけぬことで、自己反省することの多いぼくですが、少しでも健康寿命を延ばすために心がけを新たにしている毎日です。
人間というのは、こんなことならすぐにできるよ、といっても、いざとなれば、三日で終わってしまうことが多いものです。続けるということは、大変なことです。
この友人は、毎朝近くの公園に行き、地域の人とラジオ体操をしておられると聞きました。これとて大変なことです。ことに雪が多く、凍てつくような厳しい寒さの中、しかもまだ夜も明けぬ時間に家を出て会場につくまででも、まるで命がけです。
ぼくにはとても出来そうもありませんが、さりとてじっと家に閉じこもっているばかりでは、引きこもりになり、不健康そのものです。今年の冬、ぼくにとってはどう過ごすか、思案のシーズンです。するともう一人の友人が「ラジオ体操のテープさしあげましょうか」といわれ、出来るかどうか自分に疑心暗鬼ですが、やってみようかという気を今は起こしています。
やさしいタイガー