政府が消費税値上げを提案して、野党と一緒になって法案を通してしまいました。一方で同じ与党の小沢グループが反対ののろしを掲げて、脱党することを視野に入れている、との報道を知りました。いったい政治の世界は日本をどこに導こうとしているのか、まあいつものようで、とぼくたちのほうが呆れて冷ややかな目で見つめざるを得ません。
先日、東北を旅した親友の話だと、大震災を受けた地域が未だに手つかずの状態で放置されている光景に悲しみとも怒りともいえない感情がわいてきたとのことです。これもいったい誰の責任?といいたくなるのです。
国際社会もまた、ハンドルを切り間違っている国が多いのです。永く非人間的な施策をとり続ける国、政治の駆け引き、自己保存に走る為政者たちの哀れな姿もおかしな社会です。
そんな社会を反映してか、どうも不可解な言動をとる人間の犯罪も増加しているように思います。そのために多くの犠牲者が出ていることに憂います。
今の日本は、安心して歩けない社会、恐怖の社会と感じている人が増えているのではないでしょうか。いくら法律やシステムを変えても、ゆがんだ政治を続ける限り、自分に何のメリットもないと感じる人や、自分には世の中が変わる過程で恩恵に浴することはないと受け止める人の「やるせなさ」だけが際立ってくるのは当たり前のことです。
おかしな言動を取り、世間を騒がせていくことや命を粗末にする愉快さを感じる人物はどこの社会にもいますが、こうした事件だけをことさら大きく取り上げるジャーナリストの記事もまたうんざりしてしまうのです。
おかしな社会は、おかしな人だけで創られていくものではありません。おかしくする回りにもいささかの責任があるはずです。しんどい世の中になりました。
やさしいタイガー