ブログ人 話の広場

日頃の生活のなかで見つけたことなどを写真もそえて

病院の節電

2012-06-01 14:11:01 | 日記・エッセイ・コラム

 近代施設を保有している病院ほど、節電を実行していることがわかりました。院内の放送はまったくなく、1時間ごとの穏やかなアナウンスは、時間を知らせる合図。そのほかは忙しく呼びかける声はありません。

 スタッフは全員携帯電話を持っていて、個別に呼び合っているようでした。ナースのポケットからはコールするブザーがひっきりなしに聞こえてきたのです。

 病室は外の気温に比べると、かなり暑い感じはしましたが、これも患者の体調を考慮しての設定でしょうか。不思議なものでなれてくると時々寒く感じたりするのですから、体感というのは不思議なものです。

 それに病院特有のにおいもなく、スタッフも極端な消毒液のようなにおいもありません。さすがに創設者の理想を実現しようとする真摯な姿が垣間見えます。正面玄関は絨毯が敷いてあり、安全に配慮していることがわかります。

 ドアもオート型ではなく、手で開けるとゆっくりとまるで電車のドアのように閉まっていきます。病院生活する人にとって、時には退屈することも気遣い、一人ひとりが見られるようにテレビがセットしてあります。もっともこれは有料ですが。

 もう少し病院で診ていただけるということないのですが、次々運び込まれる患者さんをみていると致し方ないかなと思って退院していました。

 効果的にまた効率的に造られた病院にすごく感銘を受けました。

やさしいタイガー、


ナースステーションの忙しさ

2012-06-01 10:57:17 | 日記・エッセイ・コラム

 入院していた病院の消灯時間は午後9時でした。いままでこんなに早い時間に眠るということ自体が余りありませんから、友人からお借りした携帯ラジオを聴きながら時間を過ごしていました。

 院内は一瞬静かな夜の帳(とばり)に包まれます。しかしナースステーションの中は、少ないナースやスタッフが休みなく仕事を続けているのです。時には病室からナースコール。「どうかしましたか」と声をかけにやってきます。他の患者の邪魔にならないように小さな声で事情を聴いています。

 また一人でトイレに行けない患者を車椅子に乗せ、連れて行きます。病室からうめき声や叫ぶ声がどこからともなく聞こえてきます。

 真夜中に所要のため廊下に出てみると、ステーションは煌々と電光がともり、一時もじっとしておれないような深夜勤務のスタッフです。朝はもう5時半ごろには採決の為に機材を乗せたワゴンを運んで病室までやってきます。

 一つ一つがきりのないようにさえ思うのですが、いやな顔もせず、汚物の処理を含めて本当に献身的働きに深い感銘を受けます。

 自分が経験してみて、人の痛みを我が事のように思えることを学びました。しかし自分がだんだん快癒に向かっているとき、反比例をするかのように、献身的な働きへの思いが薄れていくのもいたし方のないものかもしれませんが、ぼくにはとにかく感謝の一語に尽きる生活でした。

やさしいタイガー