ブログ人 話の広場

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トップはどこに連れて行くのか

2010-04-07 08:28:44 | 日記・エッセイ・コラム

 最近の経営者や団体の責任者は、ビジョンやミッションを持っていない人が増えているような気がします。どのような経営・運営をしていくのかを社員や職員をどのように育てていこうとしているのか、人を見る価値観が経営者には随分変貌したように思えてなりません。

 特に官主動のセクターの組織は大抵、椅子だけ与えてもらい、そこそこいてやがて引退へ、そして又次の人も同じようなレールに乗っていくだけ。かえって張り切って何かを始めないほうがよいトップと評価されるのです。そういう姿をイヤというほど見てきて、ふとかつてのわが職場の事を思い出します。

 トップの仕事をいくら真剣に取組んでも失敗があり、批判があり、疑問を持たれます。どんなに辛くてもそのポジションは与えられたものとして最後まで責任を果たすことが重要です。次第に自分自分に疲れを覚え、職員たちが日々何をしているのかさえも見えなくなってしまいがちです。なまじ的外れな助言はかえって迷惑と思われます。そこにはトップの思想や願いは届かないし、また聞く耳を持たなくなる恐れがあります。組織のまとまりを欠く前兆です。

 トップはどっちを向いて仕事をするべきか、わかりきったことです。職員の心に向かうべきです。それができないようではもうトップの資格を喪失したのと同じです。僕も顧みていろんな出来事を体験して職場を去ったが、それまで僕自身を支えてきたのはなんだったのか反芻します。先日先輩と話していてふと自分の姿を思い出していました。

やさしいタイガー