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映画好き、円柱野郎のブログです

「夜は短し歩けよ乙女」を読了

2010年07月29日 23時51分38秒 | 本・雑誌
今日は岡山出張中。
予定では明後日の昼くらいには引き上げです。

昔から出張ではたびたび岡山に来てたけど、未だに岡山城に行く機会がないです。
これがちょいと心残りかなあ。
果たして今回の仕事終わりはどうだろうか、行く時間はとれるか…?

さて話は変わりますが、昨日「夜は短し歩けよ乙女」を読了しました。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」

森見氏の「四畳半神話大系」が面白かったので、その姉妹編たる本作も読んでみたのだけど、また「四畳半~」とは違ったファンタジックな感じで面白かったです。
違う部分は主人公が「黒髪の乙女」であるということ。
これがまた天然とはちょっと違うんだけど、かわいらしいキャラクター。
そして一歩次に踏み出す勇気がないことを理屈っぽさを言い訳にごまかしているもう一人の主人公「私」の存在が、「四畳半~」と同様に(どちらかというと内向的な部類の)男読者の心をつかむ。

この二人の主人公視点の語りが交互に出てくるので、最初は独特だなあと身構えたけど、そのテンポになれてくるとラスト近辺で交差している感情はなかなか痛快で暖かくなりました。
でも「四畳半~」に比べるとクスクス笑うことは減ったかな?
ストーリー展開に感心するものの、可笑しさの面では良い意味で落ち着いていた気もする。
個人的には第2章の古本市の話が好きです。

姉妹編ながら「四畳半~」はSF的な印象が強く、「夜は短し~」はファンタジー的な印象が強い。
でもどちらとも京都のごく一部の界隈に根ざした世界観がマッチしていて、それが作品の魅力になってる感じ。
そして両作に共通して登場する印象的な脇役“樋口氏”の存在感がいいスパイスになってますわ。

ほかの森美作品にも興味が出てきたので、また機会を見つけて読んでみようと思います。
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