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映画好き、円柱野郎のブログです

「第9地区」と「シャッター アイランド」を観ました

2010年04月10日 23時55分20秒 | 映画(感想)
今日は2本立て鑑賞。
しかし間を30分しかおかず、連続で観ると観賞後に頭痛が…。
眼鏡が合っていないのかなあ。

感想はいつもの様にホームページにアップしております。
どちらも若干ネタバレ気味…かも?
若干、ですが。
「第9地区」の感想はこちら
「シャッター アイランド」の感想はこちら


「第9地区」は素晴らしかった。
去年、アメリカでの公開を知ってから日本公開を心待ちにしていたけど、期待を裏切らない見事な出来映え。
米国SF映画としては低予算の30億円で制作された作品だけど、チープさは感じないし、そのSFマインドの高さたるや…素晴らしい。
邦画ならば30億円というと大作の部類だけど、決して制作費として計上できない額ではない。
SF映画における邦洋間のクォリティの差を「米国映画とは予算が違うから」などという言い訳することも、もう難しいんじゃないかと思える。
同じ額を使ってこんな作品を見せられると…ね。

ただ、日本では同程度の予算が使えたとしても、制作会社や出資者等のしがらみが強くなって、ここまで素晴らしい映画は撮れないだろうとも思うわけで。
そう思うと映画会社自体が作品の質を引っ張っているんじゃないかとも感じてしまう皮肉。

事実この「第9地区」は、当初大作SF映画として企画されていた「Halo」がユニバーサルと20世紀FOXに振り回されて頓挫した結果を踏まえ、ピーター・ジャクソンが受け皿として映画会社から自由になる様に低予算で制作した作品なんだよね。
もちろん映画は商売だろうけど、そういう金の論理だけで作品のすばらしさを潰しかねない現実があるということは少し寂しい気もするなあ。
そういう意味ではこの「第9地区」は成功してくれて良かった。
日本でヒットするかどうかは分からないけど、俺はこの映画を賞賛します!


「シャッター アイランド」はちょっと日本の展開方法が気に入らない。
予告編から散々っぱら「この映画には謎がある」「あなたはどこで分かるか」「驚愕のラスト10分」と繰り返す。
まだこれだけなら我慢しても良いけど、今回はなんと鑑賞直前に“ご親切”なヒントまで出してくる始末。
「結末を言うな」とかだけならまだ良い。
でも「思いこみはダメだ」とか「目線に注意しろ」とか「言動に注意しろ」とかそんなヒントはいらん。
そんなことを言われて身構えないヤツなんていないんじゃないの?

その結果、案の定始まって5分でトリックに気付くわけですよ。
もう台無し。

そもそも物語とは主人公に感情移入して、その世界に入り込んで楽しむべきもの。
もちろん違うものもあるけど、この作品は少なくとも前者のそれなわけで、最初から身構えて「これはミスリードなんじゃないか」とか「ここが怪しい」なんて第三者視点で見てる時点で作品を楽しめていない。
個人で好きにそうする分には良いが、あまつさえ映画を見せる側がそうなる様にし向けるなんてのは本末転倒も甚だしい。
それが映画屋のやることか。

スコセッッシの撮ったこの作品自体が悪いわけではないけど、日本での展開方法によってかなり損をしてしまった作品だと思います。
残念です。
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