たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番です。
ブルッフというと、一般にはあまり馴染みのない作曲家ですが、このヴァイオリン協奏曲が1867年に完成すると、ヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムに献呈されます。
そしてこのヨアヒムはドヴォルザークやシューマンからもヴァイオリン協奏曲の献呈を受けるほど、当時でも名演奏者だったようです。
そう言うと少しイメージが湧いてくるでしょうか?曲調は第1楽章が激しく険しい表情から、第2楽章ではしっとりと聴かせ、第3楽章で明るく華やかに盛り上がる、という典型的なつくりですが、それでも、それぞれに渾身の想いが込められたようなこの曲は聴き応えも十分に味わえる一曲だと思います。
第1楽章:ティンパニの小さなドラムロールが響き、クラリネットが
ゆっくりとした音色を聴かせると、
低音から始まるヴァイオリンソロがゆっくりと高音へとフレーズをたどります。
ヴァイオリンがそのソロを静かに歌い上げると、オーケストラはそれを
待ち構えていたかのように大きく始まります。
ティンパニのリズムに険しく刻まれるヴァイオリンの音色は鋭く
睨みつけるかのような表情に思えます。
しかし、突如として肩の力が抜けたようにふわりと美しいフレーズに変わると、
芯の通った輝くような音色をまっすぐ聴かせていきます。
そして、また険しい表情に戻り、オーケストラと共に苦難の渦中へと
巻き込まれるようにダイナミックな演奏が展開されていきます。
それが終わると、最初のクラリネットからヴァイオリンソロへ、
オーケストラが大きく盛り上がり、やや明るい兆しが見えてくると、静かになり
そのまま第2楽章へ
第2楽章:しっとりとしたヴァイオリンソロが流れると、チェロの静かな伴奏もあってか、
漂うように滑らかに響くヴァイオリンが、なめらかにそのメロディを奏でます。
少し悲しげな表情で長いフレーズを聴かせると、伸びやかなその音色には
自然に力が込められていくように、力強く美しく響いていきます。
何かを必死でこらえるように、グッと拳を握り締めながらも、決して弱音を
見せまいと、何度もグッと息を飲むような迫真の思いを込めるように
そのメロディを聴かせます。
ひとりさびしく響く、そんなヴァイオリンの音色に気を使ったのか、
チェロが優しく声を掛けますが、
なんでもないとばかりに、何度もそれを振りほどくヴァイオリン、
しかし、それに気付いた他の弦楽器もどうしたのか?とヴァイオリンの
周りに集まってくると、トランペットとティンパニが大きく響くと同時に
それまで抑えていたものが一気にあふれるように、まぶたから頬を伝う一筋の
光が・・・、
再びヴァイオリンソロが響くと、とてもスッキリとした表情で
何か涙を拭いた跡が少し見え隠れするような、そんな表情でしょうか?
後悔はない、そんな思いを込めるように力強く響かせると
そのまま静かに終わっていきます。
第3楽章:じわじわと弦楽器が静かに盛り上げていくと、
明るく弾けるようなヴァイオリンが笑顔を振りまくように飛び跳ねます。
オーケストラも大きく入ると、それを祝福するように華やかに響きます。
スラリと華麗に舞うヴァイオリン、クルクルと流麗なターンを描くように
その喜びを表現すると、
今度は低音からにじみ出る笑顔を抑えるように、丁寧にうやうやしく
お辞儀をしたかと思うと、
やはりその喜びを隠せずに明るくふるまっていきます。
弦楽器が盛り上げていくと、更に盛り上がるヴァイオリン。
華やかに刻み、なめらかにフレーズを聴かせながらバシッ!とポーズを決めて
終わります。
一般的にはそれほど有名な曲とは言えないかもしれませんが、演奏機会も多く、クラシックファンなら必見(聴)の一曲です。
まだ、聴いたことのない人には是非オススメです。ヴァイオリンの様々な表情が存分に発揮されるこの曲は、そのテクニックもさることながら、力強い響きがどの場面でもグッと感じさせる一曲です。
≪オススメCD≫
パールマンでどうぞ
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★ →第3楽章
怒:☆☆☆☆★ →第1楽章
哀:☆☆☆☆★ →第2楽章
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
渾身のヴァイオリン協奏曲です。
今日はブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番です。
ブルッフというと、一般にはあまり馴染みのない作曲家ですが、このヴァイオリン協奏曲が1867年に完成すると、ヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムに献呈されます。
そしてこのヨアヒムはドヴォルザークやシューマンからもヴァイオリン協奏曲の献呈を受けるほど、当時でも名演奏者だったようです。
そう言うと少しイメージが湧いてくるでしょうか?曲調は第1楽章が激しく険しい表情から、第2楽章ではしっとりと聴かせ、第3楽章で明るく華やかに盛り上がる、という典型的なつくりですが、それでも、それぞれに渾身の想いが込められたようなこの曲は聴き応えも十分に味わえる一曲だと思います。
第1楽章:ティンパニの小さなドラムロールが響き、クラリネットが
ゆっくりとした音色を聴かせると、
低音から始まるヴァイオリンソロがゆっくりと高音へとフレーズをたどります。
ヴァイオリンがそのソロを静かに歌い上げると、オーケストラはそれを
待ち構えていたかのように大きく始まります。
ティンパニのリズムに険しく刻まれるヴァイオリンの音色は鋭く
睨みつけるかのような表情に思えます。
しかし、突如として肩の力が抜けたようにふわりと美しいフレーズに変わると、
芯の通った輝くような音色をまっすぐ聴かせていきます。
そして、また険しい表情に戻り、オーケストラと共に苦難の渦中へと
巻き込まれるようにダイナミックな演奏が展開されていきます。
それが終わると、最初のクラリネットからヴァイオリンソロへ、
オーケストラが大きく盛り上がり、やや明るい兆しが見えてくると、静かになり
そのまま第2楽章へ
第2楽章:しっとりとしたヴァイオリンソロが流れると、チェロの静かな伴奏もあってか、
漂うように滑らかに響くヴァイオリンが、なめらかにそのメロディを奏でます。
少し悲しげな表情で長いフレーズを聴かせると、伸びやかなその音色には
自然に力が込められていくように、力強く美しく響いていきます。
何かを必死でこらえるように、グッと拳を握り締めながらも、決して弱音を
見せまいと、何度もグッと息を飲むような迫真の思いを込めるように
そのメロディを聴かせます。
ひとりさびしく響く、そんなヴァイオリンの音色に気を使ったのか、
チェロが優しく声を掛けますが、
なんでもないとばかりに、何度もそれを振りほどくヴァイオリン、
しかし、それに気付いた他の弦楽器もどうしたのか?とヴァイオリンの
周りに集まってくると、トランペットとティンパニが大きく響くと同時に
それまで抑えていたものが一気にあふれるように、まぶたから頬を伝う一筋の
光が・・・、
再びヴァイオリンソロが響くと、とてもスッキリとした表情で
何か涙を拭いた跡が少し見え隠れするような、そんな表情でしょうか?
後悔はない、そんな思いを込めるように力強く響かせると
そのまま静かに終わっていきます。
第3楽章:じわじわと弦楽器が静かに盛り上げていくと、
明るく弾けるようなヴァイオリンが笑顔を振りまくように飛び跳ねます。
オーケストラも大きく入ると、それを祝福するように華やかに響きます。
スラリと華麗に舞うヴァイオリン、クルクルと流麗なターンを描くように
その喜びを表現すると、
今度は低音からにじみ出る笑顔を抑えるように、丁寧にうやうやしく
お辞儀をしたかと思うと、
やはりその喜びを隠せずに明るくふるまっていきます。
弦楽器が盛り上げていくと、更に盛り上がるヴァイオリン。
華やかに刻み、なめらかにフレーズを聴かせながらバシッ!とポーズを決めて
終わります。
一般的にはそれほど有名な曲とは言えないかもしれませんが、演奏機会も多く、クラシックファンなら必見(聴)の一曲です。
まだ、聴いたことのない人には是非オススメです。ヴァイオリンの様々な表情が存分に発揮されるこの曲は、そのテクニックもさることながら、力強い響きがどの場面でもグッと感じさせる一曲です。
≪オススメCD≫
パールマンでどうぞ
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★ →第3楽章
怒:☆☆☆☆★ →第1楽章
哀:☆☆☆☆★ →第2楽章
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
渾身のヴァイオリン協奏曲です。
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