初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

行進曲第1番

2009年01月31日 | モーツァルト
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はモーツァルト:行進曲第1番ニ長調K335(320a)です。

行進曲(マーチ)というと、スネアドラムのリズムが響き、バスドラムがズシン!と鳴って、シンバルがドシャーン!と決める。
みたいなイメージがありますが、ことこのモーツァルトのマーチには一切ドラム類が出てきません。まあ、時代背景もあるんでしょうが、そういう意味では行進曲のイメージを一新したような曲と言うことができるのかもしれません。

でも、行進曲なので、イメージでいうと王宮なんかで赤じゅうたんが敷きつめられた広間に、謁見とか、授与式みたいな式典のときに、受賞者が入場してくるときに流れてきそうな音楽。
と言ったところでしょうか?

曲はオーボエのメロディを中心に、落ち着いた明るいフレーズが響き、トランペットなんかも、ごくごく控え目に飾り程度についている雰囲気ですが、逆にそれが高級感の漂う感じになっていたりもします。



 キリリと引き締まった弦楽器の序奏(イントロ)が始まると、低音のリズムに
 ヴァイオリンのさわやかなフレーズが走り、トランペットが軽くふんわりと彩りを加えます。
 オーボエの軽やかなフレーズが入るとやわらかな雰囲気になります。
 最初のフレーズに戻り、仕切り直すとオーボエ、トランペットが更にフレーズを
 重ねていきます。
 少し落ち着くと、弦楽器はひそひそとなっていき、低音から少し怪しげな表情になりますが、
 トランペットが響くとすぐに元に戻り、元の曲調になります。
 改めて元のフレーズを一通り繰り返すと、オーボエのメロディを中心にトランペットを
 軽やかに聴かせると最後はあっさりと締めくくります。



CDの解説を読むと、「ポストホルン・セレナードの開始曲として書かれた作品・・・」ともありますから、オープニングテーマとしてのマーチの意味合いが強いのかもしれません。
また、CDには「行進曲第1番」と表示されていましたが、
細かく言うと「行進曲第1番二長調K335(320a)」という風になっています。(一応念のため)
更に、ネットでザックリ検索してみるとモーツァルト作曲の「行進曲」とタイトルがつく曲はかなりあるようで、ちょっと紛らわしいので頭には全部付けてみました。

≪オススメCD≫
このCDに入ってますが、Amazonでは売切れみたいです。

モーツァルト:音楽の冗談
オルフェウス室内管弦楽団
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:★★★★★
楽:☆☆☆★★


≪おすすめシチュエーション≫
いつもと違った感じの行進曲です。


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アニメ「みなみけ」

2009年01月28日 | その他
たまには、テレビでクラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はアニメ「みなみけ」です。

このブログで紹介したアニメと言えば、昨年放送された「のだめカンタービレ」ですが、今回紹介する「みなみけ」の内容はハッキリ言ってクラシックとは全く関係ないお話です。

まずは、キャラクター紹介とストーリーのおはなし。
【南春香:長女:高校生:しっかり者で3姉妹の家事全般を担当、ときどき天然ボケ】
【南夏奈:次女:中学生:おっちょこちょいなトラブルメーカー】
【南千秋:三女:小学生:冷静沈着、優秀博学なんだけど、なんだかひとつ抜けている】

そして、ストーリーは・・・、
ほぼ無いに等しいほど内容のないちょっとバカバカしいアニメ。それを象徴するかのような第一期「みなみけ」のオープニング前に流れる字幕とナレーションがコレ
「この物語は、南家三姉妹の平凡な日常を淡々と描く物です。過度な期待はしないでください。」


じゃあ、なんでこんなアニメを紹介するかと言えば、
このアニメに使われているBGMにちょっと注目してみました。他のアニメでもよく使われていますが、オーケストラの楽器がよく使われているんですねぇ。
と言っても木管楽器を中心にしとした、ほぼソロに近いメロディですが、アニメの内容が淡々としているだけに、音がとても印象的に響きます。

第一期「みなみけ」ではウッドブロック(木製の箱みたいな楽器)のリズムにリコーダー(たて笛)のメロディという簡単なもの、に加えてピアノやピアニカだけの曲とか、かなり小規模編成で、簡単な曲が多かった気がします。

第二期「みなみけおかわり」既存の曲に小編成のアンサンブルも加わって、ややバリエーションが多彩に。ドラムやエレキギターなんかも加わってたような気がします。

第三期「みなみけおかえり」現在放送中。まだ4回しか放送されていないので、どうなるか分かりませんが、既存の曲に加えてアコースティックギターや、あれはひょっとしてパイプオルガン?!みたいな音も使われていたような気がします。


全体的にクラリネット、オーボエ、ファゴットが中心的に使われている、とてもなごやかなメロディがほっこりする曲が多いようです。

そして、あの名曲が!!
【弦楽セレナーデ:チャイコフスキー】
この曲が使用されるのは特定のシチュエーションがあり、春香の「ほさか先輩」(男)が春香に寄せる想いをひとりで熱烈に叫んだり、妄想したりするシーンに使われています。
残念ながら本編では弦楽器の演奏ではなく、ピアニカまたはエレキギターですが、
ほさか先輩のバカっぽいキャラクターにぴったりの演奏かも?!

みなみけ「第4話から」 保坂の妄想・・・


ちなみに
【みなみけおかえり】(第三期)
【放送時間:日曜:深夜01:30~】
【テレビ東京系列】(地域・放送局によって放送時間・曜日が異なります)


今日はクラシックとは、ほぼ関係ない内容でしたが、結構ハマってたので「個人的な趣味」ということで・・・、
最初は別になんとも思わずに、よくある深夜アニメくらいにしか思って無かったんですが、第一期「みなみけ」でマコちゃんが出てきたあたりから、毎週見るようになってました。
関東では、日曜深夜の放送なので、この浮世離れした馬鹿さ加減が、なんとも程よい眠気をさそってぐっすり眠れる感じになってたりします。

まあまあ、それはともかくとしても、アニメのBGMって結構オーケストラの楽器が使われてたりしますよね。
パッと思い出すのはスタジオジブリの映画作品とか、あとは、昔やってたハウス食品「世界名作劇場」みたいなの、も結構そんな音の使われ方がしてたような気がします。
こんな感じで身近なアニメ作品でもいろんな楽器が昔から使われていたんですよね。

だからと言って、アニメ→クラシックというのが直結する訳でもないんですが、まあ、いずれにせよどっちも興味があれば程度なので、何でも楽しく見たり聴いたりできれば面白いですよね。

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「幸福への旅路」序曲 (スッペ作曲)

2009年01月24日 | 序曲と前奏曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はスッペ:「幸福への旅路」序曲です。

スッペの作品と言えば、「軽騎兵」序曲や「詩人と農夫」序曲なんかが有名ですが、他にも曲を序曲を作っています。(そりゃそーなんですけど。)

今回は「幸福への旅路」というタイトルだけで、曲を選んでみましたが、
タイトルの割には、曲のはじまりが、やたらと暗く重々しいので、「何だコリャ!?」と思ってしまいましたが、聴いている内にだんだん盛り上がって華々しいラストを迎えますから、曲の変わり目なんかが聴きどころかもしれないですね。

それで、一応CDには喜歌劇「幸福への旅路」序曲となっていたので、いつものように、あらすじを紹介しようと思って、ちょっと探してみたんですが・・・、見つからなかった・・・のであしからず。

ちなみにCDの解説によると「カール・エルマー作のマジック劇のための序曲で、・・・」と、あったので、実際には物語的なお話は無いのかもしれません。



低音のゴーッ!という地響きのような音が始まると、フルートが寂しく怪しげなフレーズを
聴かせます。
かなり不安がよぎる展開の中、フルートを軸に寒々しい響きがしばらく続きます。
更にゴーッ!と始まると、ピッコロが更に不安をあおるように聴かせると、
トロンボーンの重々しいファンファーレがどっしりと鳴り響きます。
クラリネット、フルートが間をつなぐと、
急にに盛り上がり、バスドラムが一発入ると、それを合図に弦楽器が賑やかに始まり、
それまでの重々しい空気を裂くように、明るくはじけるようなフレーズが始まります。
曲が盛り上がると、少し落ち着きますが、弦楽器はなめらかにその弓を進め、
スルスルと軽やかなメロディを聴かせていきます。
更にトランペットやタンバリンを加えると、賑やかに盛り上がっていきます。
低音弦楽器が、入ると少し落ち着きますが、
今度は、タンバリンのリズムに乗せてオーボエがエキゾチックなメロディを聴かせて
いきます。
クラリネットが入ると、少しやわらかいメロディになります。
終盤に向けてフルートが細かいフレーズを刻むと弦楽器もそれに合わせて
徐々に盛り上がります。そして、ラストはスネアドラムのドラムロールに
トロンボーンが低音からざっくりと聴かせていきながら、
ゆっくりと大きく響くと壮大なラストを飾って賑やかに終わります。



どちらかというと、曲のタイトルを結構気にする方なので、「幸福への旅路」というのが、ちょっと気になって、聴いてみたんですが、曲のはじまりが結構暗くて“どよ~ん”としていたので、これが「幸福への・・・」か?!と思いながら聴いていましたけど、中盤からは賑やかに明るくなっていきますから、最後には納得!の一曲ですが、
「幸福への“旅路”」ですから、最初から幸福感がある訳じゃないんですね。というのが感想です。

ただ、クラシック音楽のタイトルの付き方には、後付けのものとか、全く関係ないところから、ポン!といきなり名付けられたり・・・、なんて事もありがちなので、「実はこんなエピソードが!!」というのを探してみるのも、楽しみ方のひとつと言えるかも?!

≪オススメCD≫
ネヴィル・マリナーとアカデミー室内管弦楽団です
スッペ:名序曲集
アカデミー室内管弦楽団
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
「幸福への旅路」のはじまりは・・・


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ピアノソナタ第6番

2009年01月20日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:ピアノソナタ第6番です。

この曲は番号からも分かるようにベートーヴェンの比較的初期の作品です。
なので、「ベートーヴェンのピアノソナタ」というとガッツリとしたイメージがあるかも知れませんが(自分だけかな?)基本的には明るく、軽やかな曲調になっています。

また、同時期の作曲家ハイドンやモーツァルトの影響もあったのかな?と思わせるような、細かく刻んでいくようなリズムもこの曲の特徴と言えるかもしれません。

1・3楽章は明るく軽やかなメロディですが、2楽章だけは、どことなく憂いを感じるような、後のベートーヴェンを感じさせるような、けだるくもどかしい印象を感じます。



 第1楽章:ズンタ!ポロポロン!と軽やかにはじまるピアノの音色はまるで
 モーツァルトを思わせるような始まりです。
 リズムも小刻みで明るいフレーズに、転がりだすようなメロディが、とても新鮮に耳に響きます。
 一通りのフレーズが終わると、その足取りが細やかになり、凝縮された音符を丁寧に
 聴かせるようなフレーズから、その中に浮き上がるように軽やかな高音もさらに曲調に
 彩りを加えるようです。
 そして、また最初のフレーズ、
 ズンタ!ポロポロン!と始まると、今度は控えめに仕切りなおしたように始まります。
 そのフレーズは徐々に大きくなっていきますが、細やかなリズムの中にも力強さが
 加わったようで、ガッツリと響いてきます。
 大きな響きには、時折、不安を思わせるフレーズも現れますが、平静さを保ちつつ
 曲を展開させていきます。そして最後に・・・、
 ズンタ!ポロポロン!とはじまると、今度は鮮やかにその最後を飾るようにひととおり
 をダイナミックに聴かせると、綺麗に曲をまとめて終わります。
 
 第2楽章:何かをさぐるような中音域のフレーズがさまよういます。
 メロディがそのフレーズを飲み込んでまとめようとしますが、
 今度はまた、そのフレーズが高音域ではじまります。
 どこかしら不安を抱えたまま、訳も分からずに歩きだしていくように、ウロウロと
 どこかへさまよっていくようです。
 しばらくすると、歩き疲れて立ち止まり、辺りを見回すようなゆっくりとした
 フレーズがはじまります。
 冷静になろうとする仲にも、所々で最初の不安のフレーズが刻み込まれていくように
 低音と高音が入ります。
 そして、再び歩き出すと、辺りはすっかり暗くなったように低音のフレーズが
 はじまり、そのまま走り出すように流れますが、やはり不安になったのか、音が
 少なめになると、寂しいメロディが流れてポツンと終わります。
 
 第3楽章:前へ前へと足取りも軽く、後ろなど一切振り返らずにどんどん進んでいく
 ようなフレーズがトントン拍子ではじまります。
 同じフレーズが我先にとばかりに、あふれ出すように次々と現れては消え、
 曲を徐々に盛り上げていきます。
 立ち止まる事をせずに、とにかく前へ、「汽車汽車シュポシュポ!」みたいに
 どんどんと前へ進んでいきます。
 スピードはさほど出ていないハズですが、目の前の景色は次から次へと
 移り変わり、テンポのよいリズムにも乗せられていく感じが、そのリズム感も
 手伝って心地よく響くと、明るくはじけるように、そのテンポを追いかけているうちに
 いつの間にか終点に到着し、あっという間に終わってしまいます。


明るく始まって、元気に終わるので、曲名を聴かずに音だけを聴かされると、「モーツァルトですか?」と聞いてしまいそうな曲ですが、第2楽章には明らかにそれとは違う音になっています。
加えて、第1楽章の中にもフレーズを繰り返すところに「やっぱりベートーヴェンだな」と思わせるところもあったりします。
ただ、後半のソナタとは違って、あっさりとしてフレッシュな印象が強く、サラッと聴ける曲です。
演奏時間も全曲通して聴いても15分前後と聴きやすいサイズだと思います。

≪オススメCD≫
聴いたのはクラウディオ・アラウですが、見つけられなかったので・・・
グルダもいいと思います。
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調
グルダ(フリードリヒ)
ポリドール

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
あっさりと聴けるベートーヴェンのソナタです。


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CMのクラシック(その32)

2009年01月17日 | CMのクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はCMのクラシック(その32)です。

さてテレビでは連日たくさんのコマーシャルが流れていますが、そんなTVCMの中にもクラシック音楽は結構使われています。それをクラシック音楽と意識しなくても知らず知らずのうちに聴いてしまう愉快なメロディを思わず口ずさんでいる事もあるんじゃないでしょうか?

最初に紹介する大和証券のCMもちょっとコミカルで面白かったですけど、greeのCMで歌っているグリークラブの皆さんも、なんだか見てると面白い。CMでパロディの歌詞を真剣に歌っているんですが、表情が真面目なんだかわざとなんだか、とにかく見てると笑えてしまいました。

大和証券グループ
【曲目:美しく青きドナウ:ヨハン・シュトラウス2世】
白髪のおじさんが現れると「我がオーケストラから“ファ”の音が消えた」というと、
オーケストラの練習風景に移り、ティンパ二を叩いてもホルンを吹いてもどうやら“ファ”が出ないらしい・・・。
我々は公演を断行したが・・・、(やっぱりうまくいかない)
後日「指揮者の声明が発表された。」(新聞とか記者会見にて)「音はそれひとつでは生きられません。“ファ”を探してください。」
更に後日「現れたのは犬と少年」少年が連れた犬がくわえていたものをコロンと床に落とすと…、それはなんと八分音符コレ→♪
少年は一言「2人で見つけたんだ!」そして、「2人にはコンサートが贈られた。」
というCM。
改めて字におこすと意味が分かりましたが、CMだと短い時間で画面が次々に変わるので、ちょっと意味が分かりませんでしたが、物語の意味は分かっても、それと証券会社にどういう意味があるのかがイマイチ分からなかったです。
ちなみに指揮者役は西村智美さんが出演。

アコム:「マイペース編」
【曲目:G線上のアリア:バッハ】
アイドルグループ「AKB48」の大島麻衣さんがグラウンドで準備体操をして、走り出すと、「マラソンで大切なのはコースを思い描いてしっかりと準備をする事ですね。」そして最後に「収支のバランスを大切に」で終わるCM。
曲調は、アップテンポでドラムも入ってましたね。

gree:
【曲目:アイネ・クライネ・ナハトムジーク:モーツァルト】
アイネクライネのメロディに乗せて
「♪グリーは無料です~無料のケータイゲームです♪」
「♪登録も~簡単ですぐできる~♪タダなんだダダなのね♪~」
と男性たちが歌うCM。
ホームページを調べると、歌っているのは早稲田大学グリークラブ(男声合唱団)だそうです。グリークラブとグリーをかけたんでしょうねコレ。

オリンピア:パチンコ
【曲目:「威風堂々」第1番:エルガー】
曲が流れるとナレーションが~「ひしめく観衆に向かって声を上げる男がいた。彼の名はジョンFケネディ。彼が提唱するニューフロンティアとは、新しい時代を切り開く限界の挑戦であった。21世紀を担うアミューズメント企業として、ケネディのニューフロンティアスピリッツを私たちも燃やし続けたい。」
一見すると何のCMか分かりずらいCMでした。

平和:パチンコ
【曲目:「威風堂々」第1番:エルガー】
曲が流れるとナレーションが~「江戸幕府、初代征夷大将軍、徳川家康。戦乱の世を治めてからおよそ300年、日本に長き天下太平をもたらした。平和の浮世には文化の華が舞う。アミューズメントの天下泰平を平成の世につなげる大島麻衣ために、家康の大いなる大志を私たちも燃やし続けたい。」
というCM。
なんだか、オリンピアのCMに似てるなぁ、と思ってホームページを見たら、どうやら両社は既に経営統合していたらしい。(それでか!!)

※曲目のリンクはこのブログで書いた記事のページにつながります。


最近はクラシックのCMも、もちろんやってるんですが、なんとなく前から同じのが多くなってきた感じもしますが、やっぱり不景気だと、広告費から先に削られてるんでしょうか?という事は、逆に現在新作のCMを作れるところは、まだ余裕があるって事!?なんて全然違うところを考えちゃったりなんかして。

【前回のCMのクラシック】


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歌劇「アッティラ」前奏曲 (ヴェルディ作曲)

2009年01月15日 | 序曲と前奏曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はヴェルディ:歌劇「アッティラ」前奏曲です。


数多くの歌劇を残したヴェルディ。その歌劇にはもちろん様々な序曲(前奏曲)があります。今日紹介するのは「アッティラ」ですが、これは5世紀にイタリア地方にあったフン族の王様の名前です。

曲調は全体的に暗く、“悲劇の序章”みたいなイメージがありますが、他の序曲と比べても演奏時間は短く、3分少々。
ただ、ひとつずつのフレーズが大きくとってあるので、ググッと引きつけられますし、ドラマチックな予感もただよう序曲なので、聴いているとあっと言う間に終わってしまう感があります。

そして、歌劇のあらすじは・・・
フン族の王アッティラはローマ軍からアクイレイアという町を略奪します。勝利の宴を開くアッティラ王の元に、ローマ軍に参加し女兵士団の一員として戦ったオダベッラ(アクレイア領主の娘)が戦利品として献上されます。
アッティラ王は敵ながら勇敢に戦ったオダベッラに感激し、願いをひとつ叶えると言いうと、オダベッラは剣を所望して、それを授けられます。
一方、攻撃を受けたアクイレイアの難民を率いてアドリア海の小島に逃れたオダベッラの恋人フォレストは、ここから再起を図ります。

勢いを付けたアッティラ王は、ローマに進軍しようとしますが、ローマからの休戦に応じ、ローマの将軍エツィオを招き宴を開きます。
しかし、この宴でアッティラ王の毒殺を計画していたエツィオの企みをフォレストから聞いたオダベッラは、復讐を自分の手で果たせなくなると感じ、その企みを王に話します。
命を救われたアッティラ王はオダベッラを妃に迎える事にしますが、面白くないのが恋人のフォレスト。彼はエツィオ将軍と共に二人の結婚式を狙おうと画策します。

恋人フォレストの誤解を晴らそうと、結婚式から逃げ出したオダベッラは、フォレストに駆け寄り許しを請います。そこへ逃げた花嫁オダベッラを追ってアッティラ王が登場。
エツィオ、オダベッラの裏切りを非難しますが、オダベッラは持っていた剣でアッティラ王の胸を一突き。「おまえもか・・・、オダベッラ・・・」の一言を残して幕となります。


ファゴット、チェロ、コントラバス等の低音楽器が静かにじわじわと始まると、
物哀しいフルートがすき間風のように入ります。
しばらくすると、ヴァイオリンのフレーズが始まりますが、それでも暗い雰囲気は変わらず、更に悲壮感をあおるようなメロディが続いていきます。
ヴァイオリンがリズムを刻むようになると、トロンボーンが低音をじんわりと聴かせるようになり、重い曲調はその雰囲気を高めていきます。
重圧を背負いながらも、そこに流れるヴァイオリンのメロディが美しく聴こえてくるのはこれからはじまる歌劇のいきさつを暗示するのでしょうか?
そして最後には、その結末を待たずして力尽き、倒れたまま片手を虚空に伸ばすように、はかなく終わっていくようです。


最初は、歌劇の物語を知らずに聴いてましたから、「ちょっと悲しい曲だけど、短いのにちょっと、グッとくるなぁ」くらいにしか思ってませんでしたが、今回紹介するにあたって、歌劇の内容をチラッと調べてみると、なかなかどうして、すれ違いに裏切り、策略等々、結構劇的でドラマチックな展開が面白かったりして。
とか何とか言いながら結局歌劇そのものは見ていないので、アレですが、物語としてみてもじっくり見ると結構見どころは満載な感じがします。
で、物語の内容を知ってからその後に曲を聴くと、これまた一味違って聴こえてくるかも。

≪オススメCD≫
ベルディの序曲がたくさん入ってます。
ヴェルディ:オペラ序曲・前奏曲集
シノーポリ(ジュゼッペ)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと悲しい物語が聴こえてきます。


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ニューイヤーコンサート2009(ウィーンフィル)

2009年01月09日 | テレビでクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はウィーンフィル:ニューイヤーコンサート2009です。

さて、ちょっと遅ればせですが、やっぱり年のはじめはニューイヤーコンサートでしょうか?
毎年ウィーン学友協会大ホールで1月1日に行われる新年を祝うコンサート、このブログでも去年は年始に紹介しましたので、今年も最初にその中からいくつか紹介してみたいと思います。

そして、毎年客演指揮者として様々な指揮者がこのニューイヤーコンサートの指揮を務める訳ですが、毎年この指揮者を誰がやるのかも注目されます。
今年は「ダニエル・バレンボイム」個人的には、どちらかと言うとピアニストのイメージがありますが、70年代から指揮活動を展開し、様々なオーケストラの指揮をとっているようです。最近では専ら指揮者としての活動が主なのかも?
「ピアノ協奏曲」を演奏するときはよく「ピアノ&指揮」を一人で二役みたいなCDを見かけたりする事もあります。

そんなバレンボイムのが指揮するウィーンフィル・ニューイヤーコンサートの中からいくつかを紹介してみようと思います。



―――第1部から―――

喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」序曲:
低めの弦楽器と共にトロンボーンのファンファーレが華々しく鳴り響くと、賑やかな(前奏)がはじまります。
ゆったりとした弦楽器がフレーズをゆっくりと聴かせたかと思うと、フレーズは足早に駆け巡り賑やかに、そうかと思うと今度は、うっとりするようなワルツのメロディ。
ホルンがひとつポーンと響くと、その後はゆるやかになめらかなフレーズが続きますが、
しばらく、そんな余韻に浸っていると急に元気なメロディが勢いよく流れると、最後までその勢いで突っ走るように流れていきます。

ワルツ「東洋の物語」:
低音の弦楽器がガサガサとざわめくと、オーボエ・ファゴットがしっとりと間をつなぎます。
更にコントラバスと、グロッケン(鉄琴)がひっそりと響くと、
エキゾチックなメロディがはじまります。少し暗い雰囲気がありますが、しばらくすると、徐々に賑やかなワルツに変わり、ゆったりとのびのびした曲調がおだやかに流れていきます。
やがてリズムが小刻みになると、起用に踊るバレリーナの足元のように、軽やかなリズムが心地よく響きます。
そして、またエキゾチックで悩ましげなメロディを奏でると、最後は賑やかにキリッと締めくくります。

ポルカ「百発百中」:
ズドン!とスネアドラム(小太鼓)が響くと、フルートの軽快なメロディがはじまります。
スネアドラムの他にもティパニ(大太鼓)やシンバルが合間にズバン!と入ると、その都度引き締まるようにスカッと響きます。
ひととおりのフレーズを聴かせると、弦楽器が賑やかに鳴り響き、楽しく明るくメロディを奏でます。最後はスネアドラムがドラムロールをバシッと決めて終わります。

―――第2部から―――

喜歌劇「ジプシー男爵」序曲:
低音弦楽器のエキゾチックな序奏(イントロ)がバシッと決まると、クラリネット、オーボエのソロもなめらかに曲がはじまります。
チェロを中心とした弦楽器のなめらかな演奏をゆったり聴かせると、テキパキとした弦楽器に続きワルツ風のフレーズへと様々な表現を多彩に奏でていきます。
ソロ部分とフルオーケストラの壮大なスケール観を見事に対比させながらラストのクライマックスを盛り上げて曲を締めくくります。

喜歌劇「ジプシー男爵」行進曲:
ザン!とスネアドラムがひとつ入ると、すかさずトランペットの高らかなファンファーレがパーン!と晴れやかに鳴り響きます。
その後も切れ味のよい弦楽器がザクザクと刻むと、心地よいリズムとともにさわやかなメロディが流れていきます。トランペットを随所に交えながら前へ前へと進むマーチは、思わず肩を揺らして最後まで聴いてしまいます。

スペインワルツ:
やや段違いな弦楽器のフレーズが心地よく響きながら曲が始まります。
スペイン風のリズムがフルートに受け継がれ、タンバリンとカスタネットにリズムが移ると、独特のリズム感のまま曲は進みます。
ほどよいリズムのまま、ゆったりとワルツを聴かせると途中に入るグロッケンが可愛らしく響きます。最後にうっとりとするフレーズを聴かせると、華やかにラストを締めくくります。

交響曲第45番「告別」から第4楽章:ヨーゼフ・ハイドン
やや怪しげに響く弦楽器がひっそりと始まると、終楽章らしく勢いをつけて加速するようにして、曲は先へと進んでいきます。しばらく淡々と曲は続きますが・・・、
中盤にさしかかり、ゆるやかな曲調に変わっていくと・・・、
そしてひととおりの演奏が一段落すると、ホルン奏者他1名が急に席を立ち演奏中なのに静かに舞台から袖へと離れていきます。
すると、思わずキョトンと立ち尽くし首を振るバレンボイム。
曲は続きますが、ひとまず気を取り直して指揮を再開するバレンボイムでしたが、その後もすぐに、今度は数名の弦楽器奏者が、席を離れていきます。
「どういう事か!」とばかりに指揮台から降りて身振りをしながら訴えるバレンボイムですが、演奏は続きます。
再度、指揮を続けるバレンボイムでしたが、今度はコントラバス奏者が仲間と握手をして楽器をその場に立てかけて、去っていきます。すると、客席からも思わず笑い声が…、
「なんてこったい」とばかりに顔をしかめて手を口に当てるバレンボイムでしたが、今度はチェロ奏者がごっそりと、席を後にします。
またも演奏者が減るオーケストラに、たまらず後を追いかけるバレンボイムですが、その後ろでも演奏者は逃げるように席を立ちます。
少なくなった団員を指を指して数えはじめる指揮者ですが、その中でも皆次々と席を立っていきます。客席からも失笑が絶えません。
立ち尽くすバレンボイムを残してもはや舞台にはわずか数名のバイオリンだけ、
「こいつだけは逃すまい!」とほぼソロ演奏を続ける残りのバイオリニストのそばに駆け寄り、隣の残った空席に腰を掛けて譜面を指さし、笑顔で奏者の肩に手を掛けて、しまいにはその頭を「よしよし」とばかりになでるバレンボイム。
最後には指揮台に戻りますが、最後まで残っていた2人も演奏が終わるとバレンボイムを残して立ち去っていくのでした。チャンチャン!

ポツンと残されたバレンボイムには、客席から拍手と笑顔が巻き起こるのでした。もちろんこれは演出なので、誰もいなくなった舞台には拍手の中を演者たちがつぎつぎと帰ってきます。

―――ごあいさつ―――
中東情勢の平和を願う挨拶を一言すると、
「新年に乾杯!」とウィーンフィルのメンバーが声を揃えるとアンコールへ。

―――アンコールから―――

ワルツ「美しく青きドナウ」:
毎年ニューイヤーコンサートには欠かせないこの2曲ですが、ホルンのこだまする響きから曲が始まると、映像は子供たち男女3名ずつが、可愛らしく踊る風景へと変わります。曲に乗せて天使の羽をつけた男の子とフリフリのついたドレス風の衣装を着た女の子が、赤じゅうたんの敷かれた階段の踊り場を駆け抜けて、その踊りを披露します。そして曲がクライマックスを迎えると、なんと客席の中ほどから登場し、大きく開けられたその通路で3組のワルツを可愛らしく披露します。
最後に6人が、うやうやしく決めのポーズを取ると、場内からは割れんばかりの大喝采が贈られます。

ラデツキー行進曲:
鳴りやまぬ拍手を制するように、スネアドラムが始まると、なだれ込むように曲へ移ります。大喝采は手拍子に変わりますが、クルッと振り返るバレンボイムが手を挙げると、ひとまず拍手は止み、曲がつづきます。バレンボイムは終始後ろ(客席)を向いたまま身振り手振りと口パクを交えながら観客の手拍子の指揮を執ります。
中盤に入ると、手拍子をピシャリと止めさせて舞台に向きなおして指揮をとりますが、再び手拍子の出番を図ると、今度は後ろ向きのまま観客に手拍子の合図、一糸乱れぬ手拍子が始まり、盛り上がりながら曲を終えると、手拍子は再び大喝采へと変わりコンサートは華やかに最後を迎えるのでした。



今年も華々しく開催されたウィーンフィルのニューイヤーコンサートをちょっと紹介してみましたが、正直言うと自分でもさすがにリアルタイムを通しで見た訳じゃありません。
さすがにゴールデンタイムの3時間をテレビの前で音楽だけというのはちょっとキツイかも?裏番組とかもいろいろやってたし…。

それはさて置き、今年の注目はやっぱりハイドンの交響曲第45番「告別」でしょうか?ウィーンフィルのメンバーが次々と席を立つ様子に、トボケた顔で立ち尽くすバレンボイムのあの表情!「あれは演出だ」と分かっていても思わず笑ってしまうあの顔。なんともはや一本取られた感じですね。
加えてアンコールの「美しく青きドナウ」の子供たちによる演出も、なんとも可愛らしく微笑ましいものでした。

≪CDも毎年発売されます≫
1月28日発売予定
ニューイヤー・コンサート2009
バレンボイム(ダニエル)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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あけましておめでとうございます

2009年01月04日 | その他
あけまして おめでとうございます

みなさんはどんなお正月だったでしょうか?

昨年は、以前に比べると更新が少なめだったので、今年はもう少し増やしていきたいなぁ!
なんて思ってますが・・・どうなる事やら。

今年もたくさん聴いて、たくさん紹介していくつもりですが、基本的に一曲が長いんでねぇ。(自分で紹介してるクセに)
でも、せっかく紹介するなら、やっぱり自分でもじっくり聴いて、ある程度の「聴きどころ
」が分かるようにしたい(実際どうなるか分かりませんが)ので、まだ紹介してなくて期待の曲がある方はお楽しみに!?

あと、「初心者のクラシック」というタイトルなので、今年はもう少しそれっぽい事も書いてみようかな?と、今のところは考えたりもしますが、なんせ、いつも思いつきみたいなところが多分にあるので、こちらもどうなる事やら。

そして、「思いつき」と言えば「おもしろCD」とか「美人アーチスト」他、ホントに思いつきでいろいろ書いたりしてますから、こちらはまた、その都度「思いつき」でポン!と急に出たりしますから、こちらは期待度も大きいかも?

それと、やっぱりアクセス数ですね。これは特に多いとか少ないとか言うんじゃないですけど、2・3日更新がな無いと、やっぱり数は減ってくるんですが、4・5日とか一週間とか空いたりすると、ちょっと増えるんですよね。
そうすると「みんな新しい記事を待っててくれてるんだ!」と勝手に解釈して(なんてまぁ都合のいい)そう思うと、「これじゃイカン!これ以上待たせたら・・・」とか、これまた勝手に解釈して、気合いを入れなおしたりして書いたりしてます。

そう思うと、やっぱり読者の方には感謝してます。もちろん友人知人にもブログをやっている事は話していますけど、どちらかと言うと、それほどクラシックに詳しい人ばかりではないので、それだけでアクセスが戻る事はないハズ!?
と、いう事は何かの拍子でみつけて頂いた人が、続けて読んでいただいて、その人たちが「待ってくれている!」と思うと、とてもありがたいですよね。


なにはともあれ、こんなつたない文章でも「読んでもらっている」と思うと、それだけでもヤル気になる(なんて単純)ので陰ながらでもいいので応援してやってくださいな。
それよりなにより、やっぱりいろいろ書いてこれたのも、読んでもらってる皆さんのおかげですね。という訳で今年もよろしくお願い申し上げます。



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