初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

組曲「ドリー」  (フォーレ作曲)

2009年04月08日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はフォーレ:組曲「ドリー」です。

この曲はフォーレの妻が親しくなった友人の娘「エレーヌ」のために作曲した曲を6曲集めて、組曲としてエレーヌに献呈された曲です。

そしてタイトルの「ドリー」というのはエレーヌの愛称のようですが・・・、素人目にカタカナで見ると「(ー)のばし棒」しか合ってない!とか思ったりして・・・。

それはともかく、「献呈」というとおおげさかもしれませんが、実際にはエレーヌちゃんの誕生日にいくつかの曲が「プレゼント」されていたようです。

曲は、のんびりとした曲調のものが多く、「ピアノ連弾」(ふたりで演奏する)曲です。派手な動きや豪快なフレーズはありませんが、しっとりと聴ける曲ばかりです。



 子守歌:
 ほんのりと、なだらかな調べにゆるやかなメロディが響くと、
 まぶたをこすりたくなってしまうような、やさしい曲です。
 最後までゆっくりとしたリズムでオルゴールが流れるように、可愛らしい曲を
 聴かせてくれます。
 
 ミアウ:
 軽快なリズムに、高く跳ね上がるメロディがとてもチャーミングな一曲です。
 仔猫が毛糸の玉とじゃれあって、家の中をゴロゴロとあちこち飛び回るように
 動き回ります。最後はしっかりと毛糸を捕まえてバッチリ終わります。
 

 ドリーの庭:
 ゆるやかに流れるピアノは、少し悲しげなメロディにも聴こえます。
 中低音をさまようように、じんわりと聴かせる曲ですが、
 優しいような、少し切ないような、ただよっているような曲調がなんとも
 不思議な魅力を持った曲です。
 
 仔猫のワルツ:
 塀の上をちょこちょこと器用につたい、ひょいと次の屋根に飛び移っていく
 ような、身軽で軽快な動きでスラスラと移動する仔猫の足取りは、
 さながらワルツのステップと言ったところでしょうか、みるみる内に次へと
 進み、あっという間に曲は終わります。
 
 優しさ:
 中低音のリズムが、しずしずと響くと、ゆるやかなフレーズに、だんだんと
 力が入っていくように感じます。
 やがてふたつのメロディがゆっくりと後を追っていくと、先に行ったフレーズが
 後から来るフレーズを途中で待っているようかのように、ゆっくりと少しずつ
 進んでいきます。
 
 スペイン風の踊り:
 にぎやかに甲高い音が響くと、はちきれんばかりのフレーズが、転がりだす
 ように、広がっていきます。
 ダイナミックなメロディも、どこか可愛らしく決まると、弾むように軽やかに
 華麗なピアノのフレーズが生き生きとその明るい表情をふりまいて
 綺麗にラストをまとめていきます。


可愛らしい曲や、ほのぼのとした曲ばかりで、演奏時間も全6曲で約15分少々と短めの曲ですから、サラッと流して聴いても、ストレスなくふんわりと聴ける曲です。
「連弾」の曲なんですが、そう言われなければ、一人で弾いてるのかと思ってしまうほど、サッパリとした作りになっていると思います。


≪オススメCD≫
聴いたのはラベック姉妹の演奏ですが、このCDに入ってます。
フォーレ:ドリー
コラール(ジャン=フィリップ)
EMIミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★


≪おすすめシチュエーション≫
なにげないひとときにサラッと聴ける一曲です。


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