初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

CMのクラシック(その27)

2008年08月17日 | CMのクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はCMのクラシック(その27)です。

さてテレビでは連日たくさんのコマーシャルが流れていますが、そんなTVCMの中にもクラシック音楽は結構使われています。それをクラシック音楽と意識しなくても知らず知らずのうちに聴いてしまう愉快なメロディを思わず口ずさんでいる事もあるんじゃないでしょうか?

毎日暑い日が続きますが、北京五輪でも熱い戦いが連日繰り広げられています。そして日本でも、北京で戦う選手に贈る応援メッセージのCMがたくさん放送されていますが、そのなかにも(もちろん?!)クラシックのCMもあります。
そんなクラシックのCM他、いろいろ紹介してみます。


コカ・コーラ:アクエリアス(歓喜のリレー・北島金メダル編)
【曲目:交響曲第9番「合唱」:ベートーヴェン】
アクエリアスのペットボトルから、雫のようにしたたり落ちると同時にプールへと飛び込み、北島選手が泳ぎだす。「感動をありがとう」の字幕が出ると様々な人のガッツポーズが映り、最後は北島選手が勝利の喜びからプールの水面を叩くと、水しぶきが高くはじけるCM。カッコイイですね。

トヨタ:オーリス
【曲目:道化師のギャロップ:カヴァレフスキー】(まだ記事書いてません)
賑やかな音楽と共に道路にリスが現れて町中を走り回ります。「ちょっとそこまで、ちょっと遠くへオーリス」というナレーションが最後につきます。

第一三共ヘルスケア:トラフル錠
【曲目:交響曲第9番「新世界から」:ドヴォルザーク】
「食べたいのに、食べたいのに、」というセリフと同時に麻婆豆腐や焼き肉、坦々麺の映像が映り「食べたいのに、痛~い」とセリフが続きます。あの4楽章の冒頭部分が、なんともうずく口内炎のヒリヒリ感が伝わってくるCMです。

VS(ビダルサスーン)
【曲目:剣士の入場:フチーク】
実際はこのCMの曲は、安室奈美恵さんの新曲「NEWLOOK」という曲らしいんですが、最初にテレビからCMが聴こえてきた時は、疑いもせずフチークの方だとばかり思ってました。その後、安室さんのニューアルバムのCMでも同じ曲が流れていたのを偶然見かけたので、「危ない危ない、そのままブログにフチークの曲で紹介するとこだった、って感じです。」CMだと「眼を閉じても消えないファンタジー」の歌詞の前のCM冒頭部分が「剣士の入場」に似てると思いますがどうなんでしょう?
≪確かこのCDだったと思います≫
BEST FICTION(DVD付)

エイベックス・エンタテインメント

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※曲目のリンクはこのブログで書いた記事のページにつながります。


オリンピックが盛り上がってますが、選手が頑張っているのを見ると「暑い暑い」とばかりも言ってられないようにも思います。
でも、まだまだ連日猛暑が続いているので、体調には十分に注意しましょう。


【前回のCMのクラシック】


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訃報 ホルスト・シュタイン

2008年08月16日 | その他
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

――― 訃報 ホルスト・シュタイン 死去 ―――

まずはニュース記事から

ホルスト・シュタインさん(ドイツの指揮者、NHK交響楽団名誉指揮者)N響に入った連絡によると、27日、スイスで死去、80歳。

 50年代にバイロイト音楽祭でクナッパーツブッシュやカラヤンのアシスタントを務め、その後もワーグナー指揮者として世界的に知られた。ウィーン国立歌劇場、バンベルク交響楽団、スイス・ロマンド管弦楽団などで音楽監督などを歴任。日本とも縁が深く、73年の初来日以来、N響とたびたび共演。98年2月にワーグナーの「パルシファル」を指揮したのが最後の客演となった。

2008年7月29日asahi.comより
――――――――――――――

そう、既にご存知の方のほうが多いと思いますが、全然知りませんでした。
だからと言って特にホルスト・シュタインさんに過度な思い入れがあるという訳ではありませんが、やはり、ホルスト・シュタインと言えば思い出すのはN響の指揮者という事でしょうか、クラシックを聴き始めた頃に「N響アワー」を見ていると、よく目にしたのを覚えています。
特に印象的だったのは、やっぱりあのおでこかな?曲によってはちょっとコワイ印象も受けた気もしますが、それでもN響=ホルスト・シュタインはおなじみのコンビネーションだったと思います。

そして、そのNHKでは既に追悼番組がいくつか放送されています。
BS2では去る8月11日には「クラシックロイヤルシート」で追悼番組が放送されていたようですが、どのみち衛星放送は見れなかったしなぁ・・・
と思っていたら、明日8月17日にNHK-FMの「20世紀の名演奏」(日曜am9:00~)で追悼番組を放送予定。ワーグナーの楽劇を中心にN響ほか、バンベルク交響楽団との演奏が放送されるようです。
~実はこの番組を久々に聴こうと思って番組表を見ていたら、この訃報を知りました。~


せっかくなら、やっぱり「N響アワー」でも映像を含めて放送してもらえれば、いいと思うんですが、今のところ放送予定には無いようです。

時期的にもかなり今更ですが、おくやみを申し上げると共に、ご冥福をお祈り申し上げます。

≪ホルストシュタイン≫
ワーグナー:さまよえるオランダ人 序曲
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ユニバーサル ミュージック クラシック

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ヴァイオリン協奏曲 (シューマン作曲)

2008年08月15日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はシューマン:ヴァイオリン協奏曲です。

シューマンの「協奏曲」と言えばピアノ協奏曲やチェロ協奏曲の方が有名ですが、こちらのヴァイオリン協奏曲も、なかなかどうして、名曲と言っても過言ではないでしょう。

しかしながら、作曲については少々いわくつきの曲のようでもあります。
シューマンはヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムの依頼を受けてこの曲を作曲したようですが、曲が完成しても、シューマンの遺言めいた言葉のせいもあってか、ヨアヒムがこれに手をつける事はなく、この曲を封印してしまうのでした。
その後100年近くを経てから自筆譜が発見されると、カールベーム指揮のベルリンフィルによって初演されますが、ここでもその演奏内容をめぐって、ひと悶着あったようです。

という訳で、いろいろな言われのある一曲ではありますが、単純に「ヴァイオリン協奏曲」と思って聴くと、普通に聴ける一曲です。(当たり前か)


 第1楽章:少し不安な表情の管楽器からティンパニの(大太鼓)ドラムロールで
 盛り上がると、刻む弦楽器がその不安をあおっているようにも聴こえます。
 弦楽器が少し穏やかな表情になり、一段落したかに見えますが、再び弦楽器が
 刻み始めると険しい表情に戻ります。
 そこへ、ヴァイオリンソロが悲しくも突き刺さるように始まります。
 切々とその想いを伝えるべく、なめらかに歯切れよくその音色を響かせていきます。
 一旦、落ち着くと、ヴァイオリンの音色はゆるやかな表情になり、しっとりとした
 響きに変わり、その後は力強くじっくりと響かせる音色が強く伝わってきます。
 ティンパニが入ると、しばらくオーケストラの間奏が続き、
 再び現れたヴァイオリンは、どこか物哀しい表情になり、力無くだんだんと
 しおれていくようにも聴こえます。
 徐々に弱くなるヴァイオリンにオーボエがひとつ声を掛けるようにも響きますが、
 ヴァイオリンのテンポはゆっくりのまま、なかなか戻りません。
 やがて自力で這い上がるように起き上がると、ティンパニが力強く打ちつけて
 いきます。
 その後は、ヴァイオリンが最初と同じメロディを繰り返していきますが、
 今度は、不安感というよりも、希望の光を見つけ出そうとでもするかのように
 艶のある表情に聴こえてきます。
 そして今度もティンパニのドラムロールが力強く入りますが、今回は力強く響く
 ヴァイオリンを援護するように、勢いよく響きます。
 そして、力強いヴァイオリンは最後まで、渾身の力を込めて振り切るようにして
 堂々と最後を飾ります。 

 第2楽章:中音域の弦楽器が穏やかに始まると、その上をすべるように、そうっと
 ヴァイオリンのソロが始まります。
 ゆったりと響くヴァイオリンですが、ふっと肩の力を抜いたかのようなヴァイオリン
 は、色っぽくも聴こえてきます。
 しかし、ソロが低音域に向かうと自然と、やや険しい表情に変っていきます。
 ただ、他の弦楽器の穏やかな表情に包まれながら、どうにか平静を保っていると
 言ったところでしょうか?
 伸びやかなヴァイオリンソロですが、やはり、どこか寂しげな表情に聴こえてきます。
 
 第3楽章:そしてティンパニのドラムロールが力強く入ると、ヴァイオリンソロを
 引っ張って明るい表情へと導いていきます。
 すると、ヴァイオリンは水を得た魚のように力強く明るい表情へと変わり、ソロを
 次々と花開かせていきます。
 間に入る金管楽器やティンパニも力強く彩りを加えていきます。
 明るく華やかなヴァイオリンソロは続くと、しなやかで伸びやかなフレーズを加え
 ながら、クライマックスへ向けて力強くうねりながら、曲を盛り上げていきます。
 金管楽器とティンパニを交えながら大きく何度も羽ばたくと、
 ヴァイオリンソロが目まぐるしいばかりにそのフレーズを繰り返しながら、
 ラストへ向かって堂々とその響きを聴かせながら、盛り上がり最後を飾ります。


今回、自分で聴いたのはツェートマイアーの録音でした。個人的な感想だとシューマンのきめ細かいフレーズを若干、大味な解釈で演奏されてるようにも聴こえたので、上の記事の内容は若干、想像力も込みで書いてみました。
残念ながら、この曲の他の人の演奏を聴いた事が無いので、胸を張っては言えませんが、演奏者によっては、かなり印象が変わってくる曲なのかもしれません。

≪オススメCD≫
ツェートマイアーはブラームスの協奏曲と一緒に入ってます。
ブラームス:VN協奏曲
ツェートマイアー(トーマス)
ワーナーミュージック・ジャパン

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≪こちらもどうかな≫
聴いた事はありませんが、演奏者の名前だけならこちらも名盤かも?!
シューマン:ピアノ協奏曲&ヴァイオリン協奏曲
クレーメル(ギドン) アルゲリッチ(マルタ)
ワーナーミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
シューマンのヴァイオリンも試しに聴いてみては…


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北京オリンピック開幕

2008年08月08日 | その他
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日は「北京オリンピック開幕」です。

さて、いよいよ開幕を迎えた北京オリンピックですが・・・、久々の更新でクラシックブログなのになんでオリンピック?!と思う方もいらっしゃると思いますがとりあえず開会式の様子を・・・。


 「鳥の巣」と呼ばれる巨大な競技場を舞台に華々しく始まった開幕式。
 中国の四大発明をモチーフに演目が始まっていきます。
 会場の巨大なスクリーンには、紙すき工が映し出され、大きな紙を作りだすと、
 なんと会場には大きな絵巻物が広げられ、その上を舞台に中国の歴史が
 繰り広げられていきます。
 
 そして次には活版印刷。所狭しとたくさんの四角いマスが並び出たりへこんだり、
 すると、その凹凸を利用して「和」の字が古代中国文字から現代の文字へと
 移り変わっていきます。
 
 次は、長いオールを持った一団が現れると、そのオールには大船団が描かれています
 そして、羅針盤を持った「明」の英雄“鄭和”が現れるとその物語が繰り広げられて
 いきます。
 
 そして、いよいよクライマックスを前に会場が静まり返ると、絵巻物の上には白い
 ピアノの前には、ピアニスト「ランラン」と女の子が現れます。
 楽しそうに演奏をする二人の周りに白い一団が現れると、その一団はやがて
 平和の象徴白い鳩へと姿を変えていくのでした。
 
 クライマックスは会場に巨大な青い球体が現れると、そこには緑の大地が現れて
 地球を現すと、その上には中国を代表する歌手劉歓(リウホワン)とサラ・ブライトマン
 が、オリンピックのテーマソング「You and me」が熱唱されると、選手入場。
 
 世界各国の選手団が大歓声の中、会場を堂々と大行進を終えると、最後の
 聖火ランナーが聖火に点火し、盛大な花火が賑々しく打ち上げられると、開会式は
 無事終えるのでした。 


ちなみに終わった後に、「火薬」が入ってなかったかな?!なんて思ったりもしましたが、よく考えると最初から最後まで随所に花火が豪快に花開いてましたから、「言わずもがな」って事なのかな?なんて思いました。

と、いう訳でピアニスト「ランラン」が出ていたのでちょっと取り上げてみました。あとサラ・ブライトマンも。
ちなみにランランは中国、瀋陽出身のピアニストで、過去には北京でもフィラデルフィア管弦楽団と共演した他、アメリカのオーケストラを中心に、世界各国の著名な楽団とも共演を果たす文字通り世界的なピアニスト。
サラ・ブライトマンはこのブログでは「CMのクラシック」で何度か紹介してました。パナソニック、ヴィエラのCMでおなじみですね。

「音楽は世界共通の言語」なんてよく聴きますが、スポーツもそうですよね。
共通のルールに従って体力の限界に挑戦し、その優劣を競う!そこに言葉は必要ない。
音楽もスポーツも演者が、その一瞬に全力を注ぎ真剣勝負を見せてくれるからこそ、そこには感動が生まれ、終わった後には大喝采を浴びて、お互いにその実力を讃えて握手をする事ができるんでしょうね。
なんて、むりやり結びつけちゃったりして・・・。

≪ランランのCD≫
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ゲルギエフ(ワレリー) ラン・ラン
ユニバーサル ミュージック クラシック

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≪サラ・ブライトマンのCD≫
アヴェ・マリア~サラ・ブライトマン・クラシックス~
サラ・ブライトマン
EMIミュージック・ジャパン

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