初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

弦楽四重奏曲第8番 「ラズモフスキー第2番」

2009年06月28日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」です。


さて、この「ラズモフスキー」前にも他のを紹介しましたが、この曲を含めて全部で3曲あります。なので、「ラズモフスキー」というタイトルの後にも、更に「第2番」とかの番号がついてるんですね。(ちょっとややこしい)

そして、3曲まとめてラズモフスキー伯爵に献呈されたので、現在もこの名前で親しまれています。他の2曲(「第1番」「第3番」)と比べると演奏時間は短めなので小規模で、内省的と評される事が多いようです。

更に、この1曲だけが「短調」で作曲されているのもほかの2曲との大きな違いです。CDの解説によると、「これは1806年のラズモフスキー伯爵の妻と病気と死に直面したことに同情した結果によるものと見る…」とされているように、
ハッキリ言って明るい曲では無いし、暗い曲ですが、

逆に、それだけ真剣な表情や、複雑な心境を大胆かつ繊細に表現したした一曲と言えるかもしれません。




 第1楽章:歯切れ良いふたつの和音がザックリと刻むと、
 その余韻からにじみ出るようにフレーズが流れだします。
 最初はゆっくりと流れるフレーズですが、一気に盛り上がり、熱のこもった音が
 力強く響くと、ザクザクと刻まれるリズムに乗せて、勢いのあるフレーズが
 流れていきます。
 しかし、すぐに立ち止まり、また、したたるようなフレーズが流れていきます。
 ゴツゴツとしたリズムの中に、しなやかに流れるメロディが葛藤するように
 流れると、聴いている方も力が入ってしまいます。
 絶えずつきまとう不安を必死に振りほどこうとするように、
 喧々諤々としたフレーズが続いていきます。
 小さくか細く聴こえたかと思うと、力強い響きを聴かせたり、
 激しいやり取りが繰り返されながらも、最後は冷静さを装うようにして終わります。

 第2楽章:ゆっくりとした和音がしなやかに始まると、少し落ち着いたような
 というか、肩の力が一気に抜けたような、落胆とも取れるようなゆっくりとした
 フレーズが流れていきます。
 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがそれぞれの音をハッキリと聴かせながら、
 ゆっくりとしたメロディが漂います。
 ヴァイオリンの高音のメロディがくっきりと浮かび上がるように美しく流れると
 聴き入ってしまいます。
 リズムは途中から険しくなり、ヴァイオリンの高らかな音色も時として悲鳴の様にも
 聴こえてしまいますが、
 リズムがしなやかに戻ると、またつややかなヴァイオリンの音色を
 しっとりと聴かせてくれます。
 そして、いつの間にかやさしい響きに変わったその音色とともに、
 静かに終わっていきます。 

 第3楽章:片足を引きずったような、ぎこちないリズムが続くと、
 時折、前を少し確認しながら、それでも力強く前へ前へと力を振り絞るように
 進んでいくようです。
 リズムが変わり、軽やかな足取りになると、今度はスルスルと前へ進んでいきます。
 軽妙なリズムに乗せて、弾むように軽やかなメロディが流れます。
 しかし、また最初のぎこちないリズムに戻ると、一旦、暗い雰囲気になりますが、
 軽やかなフレーズを挟みながらも、
 そのリズムを続け、最後まで到達する前にふっと終わります
 
 第4楽章:軽やかな和音をふわりとひとつ入れると、
 軽快なリズムとメロディで、サクサクと進んでいきます。
 辛かった足取りも嘘のようにケロリとしたフレーズが続きますが、
 チェロなどの低音伴奏がザクザクとしっかりそのリズムを刻むと、
 曲も引き締まります。
 途中では気弱になったようなヴァイオリンのソロが入りますが、
 それでもやっぱり、しばらくすると、
 ケロッとした軽妙なメロディがうそぶくように軽く響くと、
 今度は力を入れて、ラストに向けてじわじわと盛り上げていくと、
 最後は力強くザックリと決めて終わります。



最初はザックリとした始まりと、その鋭くも暗い表情が、なんとも「ジメっとした曲かな?」とも思いましたが、
そんな中にも、時折聴かせるキラリと光るような甲高いヴァイオリンの音色や、しなやかな聴かせるチェロの低音を聴くと、厳しさの中にも一瞬でも救われたような、そんな響きを聴かせる、独特な一曲だと思います。

正直、「短調の弦楽四重奏曲」というのは、どうもゴツゴツしてて、(特にベートーヴェンの場合)なんとなく聴きづらい印象がありましたが、
そんな中に、スラリと流れるなめらかな音色が聴こえると、逆にインパクトがあったりして、いろんな聴き方をしてみると意外な発見があるのかもしれないですね。

≪オススメCD≫
スメタナ四重奏団です。
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番&第8番
スメタナ四重奏団
コロムビアミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
切なくも力強い弦楽四重奏です。


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森の鍛冶屋 (ミヒャエリス作曲)

2009年06月23日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はミヒャエリス:森の鍛冶屋です。

ミヒャエリス、CDの解説によると「ハンブルクのオーケストラの団員としても活躍したドイツの通俗音楽の作曲家」だそうですが・・・、
はっきり言ってあんまり知らない。

作品はこの曲と、「トルコの巡察兵」というのが有名みたいです。
そして、今回のこの曲ですが、タイトルがいい!分かり易いしそのまんまですね。
前半では静かでうっそうとした森の情景を描き、その中から陽気な鍛冶屋のリズムが軽快に流れるこの曲。イメージにぴったりの曲です。




 壮麗な低音の弦楽器が静かに流れると、うっそうとした森の中に迷いこんだような雰囲気です。
 やがて、弦楽器は高く澄んだ響きに変わると、フルートやオーボエなどの木管楽器が
 小鳥たちのさえずりと共に始まり、静かな森の中にもうっすらと
 木漏れ日がこぼれてくるようです。
 森の中を進むと、ちょっとした広場に出たように、イングリッシュホルンが
 のどかなメロディを聴かせてくれます。
 すると、そこでは鍛冶屋が陽気なリズムに乗せて仕事をしているかのような
 明るいメロディがはじまります。
 軽快なリズムに乗ってカチン!コチン!と響く音は、とても軽快で、
 まるで、鼻歌まじりに明るく仕事をこなす鍛冶屋の様子が浮かびます。
 そして、急に勢いがついてカチン!コチン!のリズムが速くなると、
 一気に盛り上がってスッキリ終わります。



もともとタイトルを考えてから曲を作ったのか、出来た曲を聴いた誰かが後からタイトルを考えたのか、詳しくは知りませんが(おそらく前者だと思う)これだけドンピシャなイメージの曲は、聴いていてもなんだかスッキリとしますね。
陽気な曲調がなんともニクイくらいに可愛らしい一曲です。


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オーケストラ小品集です
ペルシャの市場にて/オーケストラ名曲集
オムニバス(クラシック)
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆☆

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ちょっとしたときに聴けるなごむ一曲。

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交響曲第99番

2009年06月20日 | ハイドン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はハイドン:交響曲第99番です。

この曲は1793年にウィーンで作曲されたハイドンの交響曲ですが、まぁ多分一般的にはそれほど有名という訳でもない曲ですが、

明るいハイドンの特徴は変わらず、スッキリと聴ける一曲です。
スタンダードな一曲ですが、それだけに何も考えずに曲を聴いていると、心地よく響くその音色をさわやかに堪能できる曲だと思います。



 第1楽章:整然としたオーケストラが始まると、スッキリとした弦楽器がサラリと
 流れます。オーボエのソロを挟み徐々に盛り上がっていくと
 テンポが少し速くなり、軽快なフレーズがしなやかに始まります。
 弦楽器を中心にさわやかに流れる曲調がハイドンらしく、スッキリと響きます。
 歯切れ良く刻む弦楽器にのせて、軽やかに響くそのフレーズを鮮やかに聴かせると、
 最後はピシャリと締めて終わります。

 第2楽章:ゆっくりと、しなやかにサラリと流れる弦楽器が静かにはじまり、
 フルートのフレーズが軽く流れると、
 やがてそのフルートにオーボエのフレーズがからみ、ゆったりとした時間が流れていきます。
 中盤からは、やや不安にも感じる弦楽器のフレーズが入り、管楽器が加わっていくと、
 真に迫る響きに力が入っていきますが、
 すぐに穏やかな表情に戻ると、またしっとりとした弦楽器を聴かせていきます。
 最後は弦楽器が刻みトランペットがリズムに弾みをつけると、
 やわらかな木管楽器を聴かせて締めくくります。

 第3楽章:ハキハキとした弦楽器のリズムに、淡々とそのフレーズをのせて
 シャキッとした曲調が続きます。
 弦楽器のリズムはシャキシャキからザクザクまで、歯切れよく進み、
 トランペットに弾みをつけながら、テキパキとした曲を聴かせます。
 オーボエが入ると、少しなめらかになりつつも、スッキリとした曲はそのままに、
 心地よいリズムを最後まで聴かせてくれます。
 
 第4楽章:そわそわとした弦楽器が静かに始まると、
 オーボエのフレーズを合図にするかのように弦楽器が盛り上がっていきます。
 クラリネット、フルートが呼びかけると、その呼びかけに応えるように、
 弦楽器が続きます。
 木管楽器の呼びかけに応えた弦楽器が盛り上がっていきます。
 最後は少し静かになりますが、また木管楽器の呼びかけにしっかりと応えて
 ズシリと終わります。


個人的な聴きどころは第4楽章でしょうか?それまで目立たなかったクラリネットが、鮮やかに現れると、なんだかとても新鮮に感じてしまいます。
さわやかな弦楽器になめらかな響きが、隠し味のように響くと、「お!」と思わず反応してしまします。


≪オススメCD≫
ヨッフムで3曲

ハイドン:交響曲第95番&第99番&第102番
ヨッフム(オイゲン)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★


≪おすすめシチュエーション≫
ハイドンのさわやか交響曲です。


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作曲家派閥抗争勃発?!

2009年06月16日 | どれにしよう?
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日は「作曲家派閥抗争勃発?!」です。

さて、世間では鳩山総務大臣の辞任を受けて党内には麻生下しの風が一段と強く吹きすさび、党内の要職に就けた麻生人事が崩壊の一途をたどる中、選挙を目前に控えた自民党では派閥の動きも著しく過敏に反応している様相。

党内で最大派閥森派の流れを組む町村派の動向は?そして鳩山邦夫の大臣辞任を受けた防衛族額賀、久間を擁する津島派の運命は?選対委員長こと道路族のドン率いる古賀派の影響力は?そして、その古賀派との同調は足並みが揃うのか谷垣派?山崎派は?伊吹派は?高村派は??このままで選挙を戦えるのか、背水の陣で臨む麻生派は?!
そして・・・純一郎の去った小泉チルドレンの行く末やいかに!!!!

という前置きはさて置いて・・・、

違いますからね、「初心者のクラシック」ですから!そっちの話じゃなくて、
そう!クラシック音楽でも音楽の教科書を開くと、「バロック派」とか「古典派」、「ロマン派」とかいう、なんだか派閥みたいな名前が書いてありますが、今日はそっちのお話を少し。

こちらは政党のそれとは違い、音楽性の違いもさることながら、基本的に時代が違うんですね。
そこで、今回はその作曲家たちの時代変遷による割り振りを例によって「goo辞書」の記載を頼りにいくつか紹介してみたいと思います。


【バロック派】(→バロック音楽)
一六世紀末から一八世紀半ばに栄えた音楽の様式。互いに独立した複数声部の対立と、それを支える和声的低音の組み合わせがつくる強い緊張感、激しい情緒表現などを特徴とする。主たる曲種はオペラ・カンタータ・ソナタ・コンチェルト・オルガン音楽など。 (goo辞書から)
≫≫≫ ヴィヴァルディ、バッハ、ヘンデル ほか

【古典派】(→古典派音楽)
一八世紀後半から一九世紀の初めにかけてヨーロッパで栄えた音楽。最盛期は1780?1810年代で、これに先立つ一八世紀中葉を前古典派ということがある。ウィーンを中心としたことからウィーン古典派ともいう。交響曲・弦楽四重奏曲、ピアノ-ソナタ、ソナタ形式などが完成された。ハイドン・モーツァルト・ベートーベンらに代表される。古典音楽。 (goo辞書から)
≫≫≫ ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン ほか

【ロマン派】(→ロマン派音楽)
一九世紀初頭から末頃までのヨーロッパ芸術音楽。古典派音楽と現代音楽の間に位置し、一般に一九世紀中頃を境として前期と後期に区別される。個人の主観的な感情・気分表出の追求を特徴とする。 (goo辞書から)
≫≫≫ ショパン、シューベルト、シューマン、メンデルスゾーン ほか

【国民楽派】
一九世紀にボヘミア・ロシア・北ヨーロッパから起こった音楽運動。西ヨーロッパの技法・様式を踏襲しつつ、自国の民族性を主張・表現しようとするもの。(goo辞書から)
≫≫≫ スメタナ、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、 ほか

【印象派】
印象主義に立つ芸術家の一派。
(印象主義→)古典主義的な写実を斥け、事物から受けた感覚的主観的印象をそのまま作品に表現しようとする芸術上の方法。一九世紀後半モネ・ルノアール・シスレーなどの画家の手によって始められ、文学(ゴンクール兄弟)・文学批評(サント=ブーブ)・哲学・心理学・音楽(ドビュッシー)・彫刻などの面にも広がった。 (goo辞書から)
≫≫≫ ドビュッシー、ラヴェル ほか

【近代派】(→近代音楽)
ロマン派以後1890年頃から第一次大戦終了までの期間の、印象派や新古典主義などの音楽を漠然とさす総称。広義の現代音楽には、この期間を含めることがある。
≫≫≫ ラフマニノフ、レスピーギ、ストラヴィンスキー ほか

【現代音楽】
一般には、第一次大戦以後の芸術音楽をさす語。広義には、ドビュッシー以後の二〇世紀の音楽全体、狭義には第二次大戦後のさまざまな新しい傾向の芸術音楽をさす。 (goo辞書から)
(goo辞書による年代からすると ≫≫≫ ガ―シュウィン、ハチャトリアン、ショスタコーヴィチ?? ほか) 

(※作曲家の割り振りは、教科書「高校生の音楽①」音楽之友社、および「ウィキペディア」を参照しました。あとは個人的な独断。)


ちょっと調べるとこんな感じになりますが、どの時代も明確な線引きは難しく、「ロマン派」なら「国民楽派を含む」とされる事もありますし、「印象派」は絵画の分野から生み出された言葉なので、音楽としては「近代派」に分類される事もしばしば。
また、「近代音楽」と「現代音楽」の区切りもgoo辞書の記載にあるとおり、かなりあいまいなので「近・現代音楽」と総称されることも多いようです。

なので、「何派」という明確な区切りは、あるようで無いようなものにもなってしまいますが・・・、
クラシック音楽を聴くのに重要なのはそこではなくて、
例えば、最初に聴いたいわゆる「クラシック音楽」がベートーヴェンやモーツァルトだったとして、「やっぱりちょっと…」と思ったとしても!別の時代の音楽、例えばワーグナーやマーラー、あるいはドビュッシーにストラヴィンスキーを聴くと、それぞれの個人の好みには合っているのかもしれません。(逆もまたしかり)

要するにこれらの「何派」というのを、ざっくりとした「ジャンル」的な存在として見た方がその世界が広がると言えるのかもしれません。
また、最初はこれらの「ジャンル分け」によって当然好みも別れてくると思うので、偏った聴き方になってくると思いますが、それでも「オーケストラの楽器」の音に耳が慣れてくると、その後、他の「ジャンル」を改めて聴いてみると、意外な発見に出会えるかも?

いずれにせよ、様々な時代の音楽を聴くことでその視野も広がるでしょうし、逆に偏った時代の音楽だけを聴いていたとしても、演奏家、指揮者などを掘り下げればどこまでも追及できる、ふところの深さを持っている音楽だと思います。


こんな感じでざっくりと「何派」みたいなお話をしましたが、
まぁ「邦楽」と一口に言ってもポップスからフォークソングに演歌やアイドル…みたいにいろいろジャンルがあるみたいに、「クラシック」と一口に言ってもいろいろな「ジャンル」がある程度に思ってもらえれば…、(ちょっと違うか??)

かく言う自分も最初は、やっぱりベートーヴェンやチャイコフスキーを中心に「古典派」や「ロマン派」を主に聴いていたので、ストラヴィンスキーやドビュッシーの理解に苦しみ、正直「何アレ?」くらいにしか思ってませんでしたが、いろいろ聴いていくと、斬新な音の使い方がなんとも新鮮な印象を与えてくれたり、最近ではバロック音楽が改めて新鮮に感じたり、と様々な時代を日々駆け巡るような聴き方をしています。(言うほど聴いてないんですけど・・・)


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ベートーヴェンの主題によるロンディーノ (クライスラー作曲)

2009年06月14日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はクライスラー:ベートーヴェンの主題によるロンディーノです。

ヴァイオリンの名手でもあった、作曲家クライスラー。ヴァイオリンのための小品(ちょっとした曲)を数多く作曲しています。

今回の曲もそんな小品のひとつで、タイトルの「ベートーヴェンの主題」というのはベートーヴェンの作曲したメロディとかフレーズとかテーマ、みたいな感じ。
「ロンディーノ」はCDの解説によると、「小規模なロンド形式による作品」という事みたいですが、元のベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのためのロンドというのは、ほとんど知られていないようです。(同じく解説による)

曲調としては、ピアノ伴奏に伸びやかなヴァイオリンがゆったりと、そのメロディを聴かせてくれる一曲です。



 ゆったりとした、中音域のヴァイオリンがしっとりとしたメロディを奏でると、
 とても和やかで、暖かな雰囲気に浸れます。
 途中に挟む高音がとてもチャーミングに響きます。
 少し変化を加えて、影の差すようなアンニュイなフレーズもありますが、
 そこがまた魅力的です。
 
 そしてまた最初のメロディから
 今度は伸びやかに、あくびでもしているようにゆったりとした高音へ。
 次のフレーズは、少しけだるい感じもしますが、何か気がかりな事でも
 思い出したのか、少し違ったフレーズへ。
 
 それでも気にせずに元のメロディへ
 今度は低音のフレーズを中心に変化を加えていきます。
 最後は、ゆっくりと聴かせるようにそのメロディを響かせ、
 ゆったりと終わります。


結構有名な曲なので、ひょっとしたらメロディを聴けば「この曲!?」と思いだす人もいるかも?
親しみやすいゆっくりとしたメロディがとても聴きやすく、間違いなく初心者にもオススメの一曲です。
タイトルがやや形式ばったものなので、そこだけが少しとっつきにくいかもしれませんが、聴けばやすらぐしっとりとした曲です。


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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★


≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと一息入れたいときにもピッタリかも


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CMのクラシック(その42)

2009年06月13日 | CMのクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はCMのクラシック(その42)です。

さてテレビでは連日たくさんのコマーシャルが流れていますが、そんなTVCMの中にもクラシック音楽は結構使われています。
それをクラシック音楽と意識しなくても知らず知らずのうちに聴いてしまう愉快なメロディを、思わず口ずさんでいる事もあるんじゃないでしょうか?

最近は、企業ホームページでもCMの動画を流している企業が多いので、このブログ的には助かる。という話を何度かした事があると思いますが、
更にyoutube(動画サイト)にもよく掲載されているCMを、今回はgooブログでも使えるようになったので!(実際にはかなり前から使えるんですが)
初めてCMの画像をブログに貼ってみたいと思います!!


桃屋:ごはんですよ「ドラゴンボール版」
【曲目:交響曲第9番「新世界から」~第2楽章:ドヴォルザーク】
「桃屋ごはんですよ」を検索すると、桃屋のホームページとは別にyoutubeのこの画像もヒットしてしまうのでこの動画、

こんな感じのCM。曲は2本目のCMに使用されてますが・・・、ドラゴンボールは今またリニューアルみたいなのをやってるみたいですが、
て事は、4月からこのCMも既にやっていたのかな??
子供の頃に見てたこのマンガだけに、このカオにやたら抵抗を感じてしまうお年頃、おもしろいといえばおもしろいんですが・・・、ねぇ。


トヨタ:アルファード「窓編」
【曲目:歌劇「魔笛」から夜の女王のアリア:モーツァルト】
歌が流れると同時にヨーロッパのレンガ造りの家の窓から女性が顔をのぞかせると、石畳の道を車が走ると、建物の窓が次々に開いていき、路面電車とすれ違うと広場にたどりつく。最後の決めゼリフには「あなたが、憧れになっていく特別なアルファード、誕生。」とナレーションが入るCM。

第一三共ヘルスケア:サラシュット
【曲目:アイネ・クライネ・ナハトムジーク:モーツァルト】
「ウォシュレットの発想で痔の薬をつくりました。」というナレーションと同時に曲が流れ、簡単なアニメーションで商品説明がされるCM。
「さわらず治せるサラシュット!」と最期に歌うCMですが、このスプレータイプのこの商品。今までにあってもよさそうな感じですが、こういうのは「発想の転換!」というんでしょうか?それとも「コロンブスのたまご」??
■■※「ウォシュレット」はTOTOの登録商標です■■(一応書いといた方がいいのかな)

金冠堂:キンカンクールソフト「噛まれました編」
【曲目ブランデンブルク協奏曲第3番から:バッハ】記事はまだありません。
ワイシャツを着た黒人男性が「スイマセン噛まれました!」と、袖をまくって登場。すると麦藁帽子をかぶって虫取り網を持った少年と、おねえさんが「え!?」と2人して驚きながらも、突然カバンから商品を取り出して、キンカンを出すと、自然にその男性は刺された部分に商品をぬっていると、おねえさんが商品説明をする「いかにも!」なCM。
≪キンカン≫
商品ズバリじゃありませんが、イメージとしてはこんな感じ。
[医薬品]キンカン ミニ 15ml×2

キンカン

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最初このCMを見た時、アレ?この人(男性)どこかで見たことあるなぁと思っていると、この人ソフトバンクのCMの人ですよね!他のCMで初めて見ました!ホームページには名前も!(ダンテカーヴァーさん)

曲はピアノのメロディで流れてるんですが・・・、アレ!?ひょっとして…、そのメロディをよく聴くと・・・、今回はじめてこのコーナーでこの曲を紹介しましたが、前にもこのメロディ、別のCMで聴いたことがあるなぁ・・・、
と思ったのが次のCM

ボシュロム:レニュー(使い捨てコンタクトレンズ)
【曲目ブランデンブルク協奏曲第3番から:バッハ】記事はまだありません。
CMの内容は忘れましたが、ホームページに行くと、CM動画はありませんでしたが、レニュー(ReNu)のコーナーに進んで、「菅野美穂のおしえて!レニュー君」のコーナーに行くと、商品キャラクターの「レニュー君」と菅野美穂さんが商品説明をする動画でも曲は流れてました。
こっちのCMは見てたし、曲を聴くと、こちらの編曲の方がどちらかと言うと、原曲に近いのに、放送当時はスルーしてました!なんでだろう??
≪ボシュロムレニュー≫
もしや?と思って探したら見つけてしまった。
ボシュロム レニュー 500ml

ボシュロム

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※今回は医薬品をいくつか紹介しましたが、ご使用には用法・容量を守り、使用上の注意に従って正しくご使用ください。

※曲目のリンクはこのブログで書いた記事のページにつながります。


ドラゴンボールのCMは最初にみたときには、あのカオにかなりビックリしましたが、ちょっと複雑な心境です。亀仙人はいざ知らず、全員あのカオなのは正直ちょっと・・・。
あと、上にも書きましたが、今回は痔の薬とか虫刺され他のいわゆる「医薬品」をいくつか紹介しましがた、このブログはあくまでそのCMに使われた商品を紹介しているだけなので、お薬類の使用にはくれぐれも十分にご注意ください。(一応念のため)


【前回のCMのクラシック】


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管弦楽組曲 第1番

2009年06月11日 | バッハ
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はバッハ:管弦楽組曲第1番です。

バッハの作品を代表するこの「管弦楽組曲」は、大変有名で名前だけなら、なんとなく知ってる方も多いこの曲。
全4曲からなるその作品の今回は第1番を紹介する訳ですが・・・。

バッハだけでなくて、バロック音楽を、ひいてはクラシック音楽を代表する「元祖クラシック!」みたいな曲なんですが・・・、

ハッキリ言うと、自分でも未だにこの曲の真価を理解出来ているのか?といわれると全くもって自信はありませんが・・・、(って毎回そうなんですケドね)

逆に、あんまり必要以上に構えない方が聴きやすいんですけどね、実際。
と、いう事でお気楽に・・・、

この時代(バロック)の特徴として比較的小編成で演奏されるように作曲されているこの曲ですが、今回の第1番は、管楽器がオーボエ、ファゴットのみ!という事もあって比較的オーボエが目立ちます・・・、が、それほど派手になる訳でもない。

控え目で、上品な感じは「バロック音楽」の特徴なのかもしれません。



 序曲:オーボエと弦楽器がしなやかにはじまり、ゆっくりとそのフレーズを奏でると、
 チェンバロがキラリとその合間を照らすようにリズムを刻みます。
 低音のゆっくりとした伴奏もおだやかに、静かな序奏(イントロ)が終わると
 テンポが少し速くなり、オーボエのメロディも軽やかに曲が始まります。
 ふたつのオーボエがリズムとメロディを交えながら、ファゴットのリズムにのって、
 軽快に曲を進めると、軽やかなリズムが踊りスムーズに進んでいきます。
 そして、またヴァイオリンがゆっくりとしたフレーズに戻ると、
 静かに終わっていきます。 

 クーラント:あっさりとしたオーボエのメロディがはじまり、
 ほどよいテンポで淡々と曲が進んでいきます。軽やかに流れるオーボエと
 ふわっとした弦楽器、サラリと聴かせるチェンバロ。
 それぞれの楽器をあっさりと聴かせてくれます。

 ガボット:弦楽器のシャキッとした感じにオーボエのフレーズが合わせるように、
 ハキハキとしたテンポで、スッキリと聴かせてくれます。
 途中から入るオーボエの二重奏がとても自然に曲に溶け込んでいますが、
 ぴったりと息を合わせた見事な演奏を、あたりまえのようにスマートに
 終えると、最後はきっちりと締めくくります。
 
 フォルラーヌ:さらりと流れるヴァイオリンのフレーズにオーボエが合わせると、
 コソコソとささやくような曲が進み、静かに終わります。
 
 メヌエット:スッキリとしたメロディを、心地よいリズムにのせて
 サクサクと曲が進んでいきます。
 途中、弦楽器がなだらかになり、ゆっくりとその音色を聴かせると、
 最初のスッキリフレーズにを聴かせて終わります。
 
 ブーレ:やや弾んだ感じの曲調に変わり、オーボエもなんとなくトランペット風。
 派手にはならないものの、曲を盛り上げていきます。
 そして、オーボエの二重奏。軽やかにそのフレーズを奏でる音色がさわやかに響きます。
  
 パスピエ:鮮やかなヴァイオリンの音色を聴かせ、しなやかにその音色を響かせます。
 低音で弾みをつけると、オーボエの長めのソロが、朗々と気持ちよさそうに歌います。
 息の長いソロが終わると、ヴァイオリンを交えて最後を演出して、
 スッキリと終わります。


曲調は、ベートーヴェンやブラームスのように、「風格」とか「威厳」みたいにどっしりと構えた風ではありませんが、敢えて言うなら「気品」みたいな感じでしょうか。そういう意味での存在感はあると思います。

いずれにせよ、古くからの名曲である事には変わりはないでしょうが、あまり構えなくても、聴いていると結構スルッと入ってくる曲調なので、サクサクと次へ進む感じは聴きやすい曲と言えると思います。


≪オススメCD≫
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バッハ:管弦楽組曲
コープマン(トン)
ワーナーミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★


≪おすすめシチュエーション≫
「ゆったり」とした雰囲気を軽快に楽しめます。


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辻井伸行さんバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝

2009年06月09日 | その他
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日は「辻井伸行さんバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝」です。

昨日(6月8日)いつものように報道ステーションを見ていたら、トップニュースでこの話が・・・、
というわけでまずはニュース記事を・・・

―――――――――――――――――――――――
生まれつき全盲の辻井伸行さん(20)が7日、米国のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した。辻井さんは幼いころから「神童」と注目を集めてきた。中国人男性とともに2人が1位となった。辻井さんはテキサス州フォートワースの会場で「両親をはじめ、サポートしてくれたみなさんに喜びの気持ちを伝えたい」と語った。

 コンクールでは、ショパンなどの曲目をこなし、「神業」と評価を得た。弦楽四重奏との演奏では、頭を振って息を合わせ、最終日の演奏が終わると、何度も「ブラボー」の歓声がわき起こった。

 「とにかく自分の力が出し切れたので幸せです。お客さんが感動してくれたのが一番うれしい。テキサスの観客はとても温かかった」と辻井さん。全盲というハンディについては「障害者というより、一人のピアニストとして聴いてくれた手応えがあるので、それがとてもうれしい」と話した。

 辻井さんは4歳からピアノを習い始めた。音に対する感覚が鋭く、先生が左手と右手に分けて演奏した録音テープを繰り返し聴いて曲を覚えた。筑波大付属盲学校小学部に入学した95年、7歳で全日本盲学生音楽コンクールの1位になり、97年にはモスクワ音楽院大ホールの記念コンサートに出演。00年には台湾でリサイタルを開き、さらに米カーネギーホールの演奏会に出演するなど、国内外で多彩な演奏活動を重ねてきた。東京音大付属高校を経て、現在は上野学園大学3年生。

 高校卒業まで12年間指導した東京音大講師の川上昌裕さんによると、辻井さんの父親は医師で、家族で特に音楽と関係が深い人はいない。2歳のころからおもちゃのピアノで遊んでいて、母親が口ずさんだメロディーを正確に弾いたことに家族が驚き、ピアノを習わせることにしたとの逸話がある。

 マイナスのことを口にしない明るい性格で社交的。コンクールに次々と挑戦する気の抜けない生活が続いてもくじけることなく、前向きに取り組んできたという。

〈バン・クライバーン国際ピアノコンクール〉 冷戦時代にソ連のコンクールで優勝し、後に米国の文化使節として活躍したピアニスト、バン・クライバーンの名を冠した国際コンクール。62年の創設以来、おおむね4年おきに開かれてきた。優勝賞金は2万ドル。3年間のコンサートツアーやCD録音の権利も得られるなど、他のコンクールに比べて受賞後の支援が手厚いことで知られる。日本人の優勝者は辻井さんが初めて。

(2009年6月8日asahi.comから)
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まずは、辻井さんおめでとうございます!

ニュース映像としての演奏をチラッと聴いただけですが・・・、
個人的なイメージだと、普通コンクールなら、少し気負って力が入っていたりとか、逆に多少、気遅れして実力を出し切れなかったり、みたいな感じがありましたが、
ニュースでの演奏を見る限り、まるでコンサートでもしているかのように自由に堂々とした演奏でした。

ピアニストのバン・クライバーンの名前は知っていましたが、こんなコンクールがあるのは知らなかったです。

番組「報道ステーション」によると、上記記事のソ連のコンクールというのは「チャイコフスキー国際コンクール」の事みたいです。

加えてその、チャイコフスキーコンクールやショパンコンクールと違うのは、ひとりの作曲家の作品だけでなく様々な作曲家の作品を、いかに弾きこなすかということに加え、開催者が用意した「課題曲」的な作品を、短期間のうちに自分のものにしなければならない。ということがあるようです。


ニュース番組他、でいろいろやってましたからあまり多くを書くのは不要ですが、ここまでいくと彼らにとって「全盲」というのはハンディと言うより、もはや強力な武器なのかもしれないとさえ思えるほどの領域に達しているのかも?!なんて思えてくるほどですね。

われわれ常人からすると計り知れないものがあります。普通に考えると一曲弾きこなすのも、おそらく誰かに弾いてもらった演奏やCDを聴いたりして覚えるんでしょうけど・・・、そんなの目が見えてたって難曲を弾きこなすのは、素人はもちろんプロでも難しい所業。それを優勝って事は・・・ねぇ。

とにかくスゴイ!辻井さんおめでとう!

≪既にCDも発売中≫
優勝直後から売れてるらしい・・・
debut
辻井伸行
エイベックス・マーケティング

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歌の翼に (メンデルスゾーン作曲)

2009年06月07日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はメンデルスゾーン:歌の翼に です。

この曲はドイツの詩人ハイネの詩にメンデルスゾーンがメロディをつけて歌曲として作曲された曲です。
そして、いつもならその歌詞と一緒にご紹介。というところなんですが、この曲の歌曲のCDを持っていない・・・。(歌詞も知らないし)

というか、その後、リストによってピアノにも編曲されていたり、ピアノ伴奏のヴァイオリンの曲としても編曲されていたり・・・、と様々なヴァリエーションがあるようです。

そんな訳で、自分も初めてこの曲のメロディを聴いたのがどんな演奏だったかも覚えてません。CDはリスト編曲のピアノ版と、アクロン&ハイフェッツ編曲のヴァイオリン版を持っていますが、個人的な好みで今回はヴァイオリン版を紹介してみます。

曲はとてもロマンチックなメロディがここちよく響く「癒しの曲」とでもいうのでしょうか?しっとりとしたヴァイオリンの音色がとても優しく響く一曲です。




 なだらかなピアノ伴奏に、低音のしっとりとしたヴァイオリンの音色が響くと、
 とても心地よくリラックスできるムードが伝わってきます。
 控え目な感じが、とてもつつましやかで、ひっそりと上品に聴かせてくれます。
 
 ピアノ伴奏がキラキラと輝くと、今度は高音のヴァイオリンが艶やかに歌い、
 音を重ねると、それが一層、際立って聴こえてきます。
 可憐な一輪の花とでも言うんでしょうか、
 
 グッとくる高音の音色が思わず息を飲むような、触れると壊れてしまいそうな
 輝かしい音色が夢見心地にさせてくれます。
 


とってもいい曲ですね。しなやかで、可憐な表情がとても印象的な一曲です。
ちなみに歌詞は各種ポータルサイトで「歌の翼に」と曲名を検索すれば、一発でドイツ語および日本語訳が探せると思います。(今回はウィキぺディアとか辞書系のサイトで探せなかったので、転載は断念しました。)

歌曲、ピアノ、ヴァイオリン、ほか様々な編曲があり、いずれもこのメロディをじっくり堪能できる内容になっていると思います。

また、これだけたくさんの編曲があるという事は、それだけ多くの人がこのメロディに魅力を感じているという事なのかもしれないですね。

おそらくメロディを聴けばたいていの人は、わかると思います。どことなく懐かしいような、親しみのある優しいメロディです。


≪オススメCD≫
歌曲版
歌の翼に~清らかな歌
ボニー(バーバラ),ウィーンス(エディト)
ワーナーミュージック・ジャパン

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ピアノ版はこれを持ってます
エリーゼのために~やさしいピアノ名曲集
ナジ(ペーテル) ソラコイ(バラーシュ)
エイベックス・クラシックス

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ヴァイオリン版はこっち
ヴァイオリン
オムニバス(クラシック)
EMIミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:★★★★★
哀:☆☆☆★★ →癒☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★


≪おすすめシチュエーション≫
しっとりとゆっくり聴ける一曲です。


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訃報 黒田恭一さん死去

2009年06月04日 | その他
今日は訃報 黒田恭一さん死去

いつものようにブログを書こうと思って、昨日のアクセスをチェックして、「ページごとアクセス数」を見ると、最新の記事「管弦楽、室内楽、器楽って」を抑えてトップは「はじめてのクラシック(黒田恭一 著)」の記事。

まぁ、世間一般で話題になっているニュースによって、アクセス状況もかなり左右されますから、何かこのブログの記事を紹介したサイトでもあったかな?と思って、「今度はアクセス元URL」を見てトップを表示していたページに行ってみると・・・、そこには、「黒田恭一 死去」のニュースが・・・・?!

思わず「ウソ!!!」と声を上げてしまったそのニュース記事を・・・

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クラシック音楽評論家の黒田恭一さん死去

 新聞・雑誌などのクラシック音楽評論で知られた音楽評論家の黒田恭一(くろだきょういち)さんが、5月29日午前6時28分、東京都内の病院で多臓器不全のため死去した。
71歳。告別式は6日午前11時、東京都新宿区須賀町14の1四谷たちばな会館。喪主は妻、志肇子(しげこ)さん。連絡先は渋谷区道玄坂2の24の1東急文化村。

 東京都出身。早稲田大卒業後に本格的な評論活動を始め、コンサートやオペラ、レコード評などで活躍した。NHK・FMの音楽番組「20世紀の名演奏」の解説を担当し、親しみやすい語り口で人気があった。1999年からは東京・渋谷の東急文化村オーチャードホールのプロデューサーを務めていた。著書に『聴こえるものの彼方へ』『レコード・トライアングル』など。

(2009年6月3日19時18分 読売新聞から)
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・・・・なんと言っていいやら
まずは、お悔やみ申し上げます。そしてご冥福を心からお祈り申し上げます。


もちろん著名な方ですから、個人的な面識もありませんし、当然一度も会った事もありませんが、肩の力がガクッと抜けたような・・・、


クラシックを聴こうと思えば、・・・
①コンサートに行く②CDを買って聴く③テレビ・ラジオ放送を聴く
という選択肢になると思いますが、値段を考えると、③のテレビ・ラジオ放送を聴く。というのが当然多くなってくると思います。

自分もその選択肢のご多分に洩れず、学生時代はFMラジオを中心にクラシック音楽を聴いていました。クラシック音楽と言えば当然NHK-FM放送の様々なクラシック番組をよく聴いていました。

中でも「黒田恭一さん」が解説する「20世紀の名演奏」には、かなりお世話になりました。つい先日もこのブログで「ディアベリ変奏曲」の内容にその解説を引用させて頂くなど、番組で放送される曲目も、もちろん彼のものごしやわらかな、暖かい声色に落ち着いた口調で淡々とその名演について語る彼の解説は、決してその内容をけなさず。聴きどころを余さず伝えてくださっていたと思います。

そして、番組で紹介される演奏者についても、この番組から学ぶところが多かったと思います。
それまでは、特に演奏者や指揮者を特に意識せずに、とりあえずウィーンフィルとかベルリンフィル。カラヤンとか聞いたことのある名前の演奏を聴いておけば、間違いはないだろう!どうせ細かい違いは分からないし、くらいにしか思ってませんでしたが・・・、

黒田さんの分かりやすい解説によって、個々の演奏を注意深く聞くようになったりと、自分なりの聴き方のポイントを教えてもらったようにも感じていました。
とにかく、クラシックを聴く上で彼の存在は欠かせないもののひとつになっていたような気がします。

そう言えば先月、「20世紀の名演奏」を久々に(途中からですが)聴いていると、最後に黒田さんの解説が入り、いつものように解説を聴いていましたが、その時の声は、年齢もあってか学生時代に聴いていたその声のハリも無くなり、少し弱々しく感じましたが、ご高齢ですから仕方がないですし、それにしてはよく頑張っていらっしゃると関心していましたが・・・、
よもや、それがラジオを通して彼の声を聞く最後の機会になろうとは・・・、

しかしながら、ブログを通してですがgoogle検索で「黒田恭一」と検索すると、彼の訃報のニュース記事と共にこのブログの「はじめてのクラシック」の記事が検索される事で、彼の残した足跡の一部でも伝える事ができれば・・・、それが黒田恭一さんにとっての自分なりの供養になれば・・・と勝手に解釈することにしました。

そして最後は「20世紀の名演奏」でいつも彼が番組をしめくくる言葉を紹介します。


「どうぞお気持ちさわやかに、毎日をお過ごし下さいますように。黒田恭一でした。」


重ねて、お悔やみ申し上げます。そして、心からご冥福をお祈り申し上げます。