初心者のクラシック

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歌劇「ナブッコ」序曲  (ヴェルディ作曲)

2007年01月06日 | 序曲と前奏曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はヴェルディ:歌劇「ナブッコ」序曲です。

ヴェルディの歌劇の中でも有名な「ナブッコ」は今でも大人気の曲のひとつです。
そこで、ちょっと調べてみるとこの歌劇の主人公であるバビロニア王“ナブッコ”は日本ではネブガドネザルと呼ばれるバビロニア王の事のようです。この名前なら世界史の教科書にも載ってましたよね。

さて、歌劇のあらすじは、紀元前587年のバビロンとエルサレムを舞台にしたお話です。バビロニア王ナブッコはユダヤの国エルサレムに人質となっている娘フェネーナを助けるためにエルサレムを攻撃し、フェネーナを救出しエルサレムの町を破壊して多くのユダヤ人捕虜を祖国バビロニアに連れ帰ります。

バビロニア王ナブッコの長女アビガイッレは自分が実は奴隷出身であり、そのためナブッコが王位を自分ではなく、フェネーナに譲ろうとしている事を知ると、力ずくで王位を奪おうと考えます。
その頃フェネーナは人質の頃にエルサレムに居た王子イズマエーレに想いを寄せるようになり、ユダヤ教に改宗しますが、これに怒った父であり王でもあるナブッコは、「ユダヤを征服した私がユダヤの王である」と豪語しますが、これが神の逆鱗に触れ落雷に遭い気を失います。

その隙に乗じて王位を奪った長女アビガイッレは、フェネーネとユダヤ人を処刑しようとします。悲運のユダヤ人は故郷の歌を歌うと、気を失っていたナブッコが正気に戻ります。
目覚めたナブッコはユダヤの神に許しを請い、ネーフェとユダヤ人の処刑を阻止すべく、剣を取り、兵を従えてユダヤ人を解放します。
敗れたアビガッレイは毒を飲んで自決します。そしてナブッコはユダヤの神に仕える王として讃えられるのでした。


 静かなホルンの音色が響き渡ると、落ち着いた雰囲気ですが、いきなりトランペット
 にシンバルを加えたフルオーケストラが大音響を鳴らすと、かなり迫力満点です。
 そして、弦楽器がじわじわと、そしてザクザクと鬼気迫る表情になると曲には一瞬
 緊張感が現れますが、トロンボーンの一声で緊張感は治まり、
  オーボエのメロディがフルートを従えて和やかで清々しい響きをさわやかに聴かせて
 くれます。弦楽器もやわらかにその響きを演出し伸び伸びとした雰囲気を味わえます。
 おだやかな響きが続くかと思いきや、またテンポアップした激しい曲調に変わり
 すごい勢いであふれ出すような響きが賑やかに曲を飾ります。
 シンバルが豪快に何度も打ち響くと派手にラストを飾り、盛大に曲を終わります。


序曲だけなら8分弱程度ですし、序曲だけを聴くのもアリだと思います。もちろん興味が出てくれば歌劇全部を聴いてみると、もっと楽しめると思います。特にヴェルディはたくさんの歌劇を作曲していますし、「序曲集」というCDもたくさんあると思います。
この曲のように明るく賑やかなものから、しっとりと聴かせるものまで表情豊かなヴェルディの序曲集も聴き所たっぷりだと思いますよ。

≪オススメCD≫
ヴェルディの序曲集です
ヴェルディ:オペラ序曲・前奏曲集
シノーポリ(ジュゼッペ), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ヴェルディ
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆
怒:☆☆★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
さわやかで賑やかに楽しめる一曲ですね。


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