たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はサン・サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番です。
この曲は、おそらく一般的にはそれほど有名ではないと思いますが、クラシックファンにとっては、外せないこの曲。
以前「10大協奏曲」の記事でピアノ・ヴァイオリンの協奏曲を紹介していましたが、これが、「10大“ヴァイオリン”協奏曲」なら必ずこの曲も入ってくるんじゃないでしょうか?
曲は、他の作曲家のそれにも勝るとも劣らないほどに、ヴァイオリンの魅力を余すところなく伝えていると思いますから、まだ聴いた事の無い人にはオススメの一曲と言えると思います。
第1楽章:いきなり低音のヴァイオリンソロが始まり厳しい表情から始まります。
ソロが高音域になるに従って眉間(みけん)にシワがより、表情はより厳しくなり、
オーケストラが始まると、苛立ちが一気に噴き出すように表れます。
序盤で怒りを見せたかと思うと、
ヴァイオリンソロは穏やかになり、しなやかで艶のあるとても美しいメロディに
変わっていきます。
美しいメロディが終わると、次は高音から低音まで駆け巡るようなテクニックを
駆使して一気に走り抜けるような素早い音を聴かせたりと、実に多彩な音を
聴かせていきます。
文字通りあらゆる感情が入り乱れながら、縦横無尽に駆け抜けるヴァイオリン
の行き場のない感情を、抑えきれずにさまよいながら、最後は派手に盛り上がり
終わっていきます。
第2楽章:ゆったりとしたヴァイオリンのソロに、オーボエやフルート、クラリネット
などの木管楽器が、それぞれやさしく絡み合うと、とてもほのぼのとした雰囲気を
味わせてくれます。
幼い子供がする何気ない質問にお母さんがひとつずつやさしく応えていくといった
感じでしょうか?
やがてヴァイオリンソロにオーケストラが加わるとダイナミックに聴こえてきます
が、とても安心感のある温かい雰囲気が伝わってきます。
曲はまたヴァイオリンソロに戻り、ゆったりと落ち着いた曲を聴かせていきます。
最後は高音のヴァイオリンソロがとてもロマンチックに聴かせながら、
オーボエを交えつつ幻想的な雰囲気ですうっと消えるように終わっていきます。
第3楽章:意を決したような鋭いヴァイオリンが始まると、オーケストラもそれに
応えるべく大胆に聴かせ、これから何かが始まるような不安と期待を思わせる
序奏(イントロ)を奏でていきます。
コントラバスがググッ!と曲を引き締めると、整然としたリズムに乗って、
いよいよ出陣!とばかりにヴァイオリンソロはキリッと引き締まったフレーズを
淡々と始めていきます。
次第に盛り上がるヴァイオリンに合わせるオーケストラも、思わず握りしめた拳に
力が入り、そのままグッとガッツポーズを決めたくなるような鋭いフレーズを
聴かせてくれます。
冷静さを保ったヴァイオリンは、しばらくなめらかなフレーズを流麗に聴かせて
いきますが、テクニカルに素早く盛り上がっていくと、そのまま一気に高音域
まで上り詰めていきます。
それに対してコントラバスやチェロが低音をじんわり聴かせると、
曲調は一旦、静まって弦楽器もしなやかにひっそりと聴かせてヴァイオリンが
美しいメロディを奏でていきますが、
再びヴァイオリンが激しいメロディを聴かせると、また盛り上がり、やがて3楽章
冒頭のフレーズを印象的に聴かせます。
そして、いよいよクライマックスを迎えるべくトロンボーン、トランペットが
ファンファーレを歌いヴァイオリンも準備を整えていくと、ソロを十分に聴かせて
金管楽器が華やかに鳴り響いて豪快なラストを演出します。
いいですよね、ヴァイオリン協奏曲って。たいていの作曲家は交響曲やピアノ協奏曲はほぼ必須の課題のように複数の作品を残していますが、それに比べるとヴァイオリン協奏曲に関しては作品数も少なく、中には作曲していない作曲家もいますが、逆に作曲されたヴァイオリン協奏曲はどれも素晴らしく、どの作曲家もほぼハズレが無いと言っていいほどの名作になっていると思います。
≪オススメCD≫
ラロのスペイン交響曲と一緒に入ってます。
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
ヴァイオリンのいろんな魅力を堪能できます。
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今日はサン・サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番です。
この曲は、おそらく一般的にはそれほど有名ではないと思いますが、クラシックファンにとっては、外せないこの曲。
以前「10大協奏曲」の記事でピアノ・ヴァイオリンの協奏曲を紹介していましたが、これが、「10大“ヴァイオリン”協奏曲」なら必ずこの曲も入ってくるんじゃないでしょうか?
曲は、他の作曲家のそれにも勝るとも劣らないほどに、ヴァイオリンの魅力を余すところなく伝えていると思いますから、まだ聴いた事の無い人にはオススメの一曲と言えると思います。
第1楽章:いきなり低音のヴァイオリンソロが始まり厳しい表情から始まります。
ソロが高音域になるに従って眉間(みけん)にシワがより、表情はより厳しくなり、
オーケストラが始まると、苛立ちが一気に噴き出すように表れます。
序盤で怒りを見せたかと思うと、
ヴァイオリンソロは穏やかになり、しなやかで艶のあるとても美しいメロディに
変わっていきます。
美しいメロディが終わると、次は高音から低音まで駆け巡るようなテクニックを
駆使して一気に走り抜けるような素早い音を聴かせたりと、実に多彩な音を
聴かせていきます。
文字通りあらゆる感情が入り乱れながら、縦横無尽に駆け抜けるヴァイオリン
の行き場のない感情を、抑えきれずにさまよいながら、最後は派手に盛り上がり
終わっていきます。
第2楽章:ゆったりとしたヴァイオリンのソロに、オーボエやフルート、クラリネット
などの木管楽器が、それぞれやさしく絡み合うと、とてもほのぼのとした雰囲気を
味わせてくれます。
幼い子供がする何気ない質問にお母さんがひとつずつやさしく応えていくといった
感じでしょうか?
やがてヴァイオリンソロにオーケストラが加わるとダイナミックに聴こえてきます
が、とても安心感のある温かい雰囲気が伝わってきます。
曲はまたヴァイオリンソロに戻り、ゆったりと落ち着いた曲を聴かせていきます。
最後は高音のヴァイオリンソロがとてもロマンチックに聴かせながら、
オーボエを交えつつ幻想的な雰囲気ですうっと消えるように終わっていきます。
第3楽章:意を決したような鋭いヴァイオリンが始まると、オーケストラもそれに
応えるべく大胆に聴かせ、これから何かが始まるような不安と期待を思わせる
序奏(イントロ)を奏でていきます。
コントラバスがググッ!と曲を引き締めると、整然としたリズムに乗って、
いよいよ出陣!とばかりにヴァイオリンソロはキリッと引き締まったフレーズを
淡々と始めていきます。
次第に盛り上がるヴァイオリンに合わせるオーケストラも、思わず握りしめた拳に
力が入り、そのままグッとガッツポーズを決めたくなるような鋭いフレーズを
聴かせてくれます。
冷静さを保ったヴァイオリンは、しばらくなめらかなフレーズを流麗に聴かせて
いきますが、テクニカルに素早く盛り上がっていくと、そのまま一気に高音域
まで上り詰めていきます。
それに対してコントラバスやチェロが低音をじんわり聴かせると、
曲調は一旦、静まって弦楽器もしなやかにひっそりと聴かせてヴァイオリンが
美しいメロディを奏でていきますが、
再びヴァイオリンが激しいメロディを聴かせると、また盛り上がり、やがて3楽章
冒頭のフレーズを印象的に聴かせます。
そして、いよいよクライマックスを迎えるべくトロンボーン、トランペットが
ファンファーレを歌いヴァイオリンも準備を整えていくと、ソロを十分に聴かせて
金管楽器が華やかに鳴り響いて豪快なラストを演出します。
いいですよね、ヴァイオリン協奏曲って。たいていの作曲家は交響曲やピアノ協奏曲はほぼ必須の課題のように複数の作品を残していますが、それに比べるとヴァイオリン協奏曲に関しては作品数も少なく、中には作曲していない作曲家もいますが、逆に作曲されたヴァイオリン協奏曲はどれも素晴らしく、どの作曲家もほぼハズレが無いと言っていいほどの名作になっていると思います。
≪オススメCD≫
ラロのスペイン交響曲と一緒に入ってます。
ラロ:スペイン交響曲グリュミオー(アルテュール),ラロ,サン=サーンス,ロザンタール(マニュエル),コンセール・ラムルー管弦楽団ユニバーサル ミュージック クラシックこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★
≪おすすめシチュエーション≫
ヴァイオリンのいろんな魅力を堪能できます。
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「交響曲第3番<オルガン付>」もそうですが、サン=サーンスはなぜか「第3番」が飛びぬけて有名なようですね。
そもそもヴァイオリン協奏曲を第3番まで作曲している人も少ないですから、その意味では貴重な作曲家と言えるかもしれないですね。