初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

アニメ「のだめカンタービレ」(巴里編)

2008年09月27日 | テレビでクラシック
たまには、テレビでクラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はアニメ「のだめカンタービレ」(巴里編)です。

さて、久々のテレビで・・・ですが、なんとびっくり!このブログでも紹介してたのだめ、カンタービレ!が10月からアニメで復活!するみたいです。

まずは、放送日→毎週木曜、深夜24:45~(10月9日スタート)だそうです。
インターネットでポチポチやってたら見つけてしまいました。

思い起こせばブログをはじめて、1年くらいの頃だったかなぁ?!漫画が原作の作品としては珍しく、アニメよりもドラマ化が先にされて、かなり話題沸騰だったこの作品。
確かアニメの方はこのブログでは途中から隔週で取り上げてたと思いますが・・・、(アノ頃は確かほぼ毎日ペースでブログ更新してたので・・・ああ懐かしの日々。)
最近、更新が滞りがちなこのブログにとっても、まさに救世主!!

・・・。まぁ、それはさておき、
これまでのあらすじは・・・、主人公の音大生、野田恵こと(のだめ)は、ピアノが大得意・・・しかしながら、楽譜の読めないのだめ、はほぼ耳で聴いてその曲を野性的な勘と驚異的な記憶力だけをもって、ピアノに熱中する訳ですが、(よく音大に入れたよなぁ)
ある日、指揮者を目指す千秋センパイと出会い、学生オーケストラと共にクラシック音楽にのめり込んで??いくのでした。
千秋センパイがエロ親父(巨匠)シュトレーゼマンの来日とともに、その指導(??)によってメキメキと実力をつけていくのとは裏腹に、のだめは相変わらずの天然ぶりで周囲を笑わせて、もとい驚かせるのでしたが、千秋がヨーロッパへ留学するのを知ったのだめは、
海外留学が商品となっていた音楽コンクールに挑むのでした。
ところが、本番ではうまくいかずに、遇えなく優勝を逃してしまいます。
意気消沈で、実家のある九州に戻っていたのだめでしたが、実は音大の江藤先生の尽力で海外留学が実現していたのでした。
そして、その事を未だ知らぬのだめに伝えるべく、千秋センパイも九州へ!そして感動の再会と共にふたりして見事にヨーロッパ行きが叶う・・・、というところで、アニメは結末を迎えていましたが・・・、

今回はそのつづきから・・・。という事みたいですね。

そんなこんなで、かなりサラッとこれまでのあらすじを紹介してみましたが・・・、今回はじめて「のだめ」を見る人もクラシック音楽に、それほど興味が無いという人も、基本はギャグ漫画なので、あんまり難しく考えなくても「笑って見れるクラシックアニメ」くらいの間隔で十分たのしめる番組だと思います。

ちょっと気になる人はコミックスやDVDで復習してみましょう!


と、いう訳で、またまた始まるアニメ「のだめカンタービレ」ですが、そう言えば、最近テレビでベートーヴェンの交響曲第7番のフレーズをなんだか聴いた覚えがあったなぁ・・・、そうシャウエッセンのCMでした。
こちらはドラマの「のだめ」で主題歌?になってましたから、なんとなく懐かしい気がしてたんですね・・・。
思い起こせば、当時、友達から借りたマンガの方ではじめて読んだ頃は、まだ、14、15巻くらいだったと思うので、ヨーロッパに行ってすぐの頃は多少記憶にありますが・・・、今回は自分でもほぼ所見です!なので、かなり楽しみにしてます。

ちなみにこのブログで当時書いてた最終回はこちら【のだめカンタービレ22・23話】

≪原作漫画≫
ちなみにこちらは最新刊
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CMのクラシック(その28)

2008年09月23日 | CMのクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はCMのクラシック(その28)です。

さてテレビでは連日たくさんのコマーシャルが流れていますが、そんなTVCMの中にもクラシック音楽は結構使われています。それをクラシック音楽と意識しなくても知らず知らずのうちに聴いてしまう愉快なメロディを思わず口ずさんでいる事もあるんじゃないでしょうか?

さぁ、またまたいろんなCM流れてます。一時期あんまり見かけなくなったのかな?なんて思ったりもしましたが、多分自分で気づいてないだけなんでしょうね。

トヨタ:オーリス
【曲目:道化師のギャロップ:カヴァレフスキー】(まだ記事書いてません)
賑やかな曲がはじまると、赤い車がどろろん!と煙とともにリスに変ると、リスは勢いよく町中を走り回り横断歩道を渡るカブトムシをまってから、また走り出し、最後はまた車(オーリス)に戻って町を走り去るCM。


ダイハツ:ムーブ
【曲目:威風堂々第1番:エルガー】
仲間由紀恵さんが赤い車のドアをバタン!と閉めて、仲間さんが「軽(自動車)ナンバーワンのダイハツから」と語り、堂々と出てくるCM。


MUFG(三菱UFJ)カード
【曲目:ピアノソナタ第13番:モーツァルト】
レストランで食事をする男性が、カードで支払いをするカップルを見て「ゴールドカードかぁ・・・」とつぶやくと、場面が突然変って草原に放り出される男性。すると遠くに鹿が現れて、その鹿の頭にはゴールドカードが!!みたいなCM。
曲も途中から崩れるように変わってマス。


日本ハム:シャウエッセン(オーケストラ編)
【曲目:交響曲第7番:ベートーヴェン】
オーケストラの指揮者が映ったかと思うと、すぐに金髪の美女がソーセージを「パキッ!」
とかじります。その後もオーケストラのメンバーが次々にソーセージをパリッ、ポキッと
かじります。曲は一応ベートーヴェンが流れてますけど、シンセサイザーっぽかったです・・・。
と思ってニッポンハムのホームページを覗いてみると、演奏は「チェコ・ナショナル交響楽団」!!(マジっすか?!)そしてソーセージを食べていたのはチェコの俳優さんらしい(16名のシャウエッセン隊)ホームページだと60秒のCMもダウンロードすると見れます。

※曲目のリンクはこのブログで書いた記事のページにつながります。


まだまだこの他にも紹介してないCMもたくさんあるので、なんとか調べていろいろ書いてみようと思ってますが・・・、ホームページに載ってないCMとかがあると、ちょっと苦戦してしまいますので、企業広報のみなさ~ん。せっかくCM作ったんなら自社のホームページに載せましょう!(なんちゃって)


【前回のCMのクラシック】


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第一組曲  (ホルスト作曲)

2008年09月21日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はホルスト:「第一組曲」です。

ホルストの“組曲”と言えば、「惑星」が有名ですが、今日紹介するこんな曲も作ってるんですねぇ。
そう、吹奏楽部の人には有名なこの曲です。「吹奏楽のための第一組曲」としても有名なこの曲はブラスバンドファンなら知らない人はいないと言ってもいいほど、その界隈ではかなりのメジャー級な一曲です。

文字通り“吹奏楽のための”曲なので、編成に弦楽器が居ないんですね。なのでひょっとしたら、クラシックファンの方は逆に知らない人が多いのかも?!(どうだろう??)
ガッツリとした管楽器の迫力も、もちろんですが、その合間にサラリと響く木管楽器も魅力的な曲です。

また、この曲では金管楽器の、ユーフォニウムの演奏も聴きどころのひとつと言えると思います。ホルストは組曲「惑星」でもこの楽器のソロを作曲していますが、それとはまた少し違った面持ちの曲調が味わえます。


 シャコンヌ:
 チューバのずっしりとしたメロディが響くと、トランペットが軽やかにふりそそぎ、
 続いてクラリネット等の木管楽器が湧きあがってくると、一気に盛り上がり、
 ティンパニのドラムロールに続いてトロンボーンのメロディが朗々と響き渡ります。
 更に木管楽器を従えてトロンボーンが力強くフレーズを刻んでいきます。
 すると、今度はホルンのメロディがゆるやかに響きます。
 木管楽器が後をつなぎ、ゆっくりと響くと、少し静かな雰囲気になっていきます。
 しかし、再びじわじわと沸き起こるように、ドラムロールが始まると、
 トロンボーンのファンファーレにも似たフレーズが高らかに響くと、やがてそれは
 トランペットに受け継がれ華やかにラストを飾ります。 

 間奏曲:
 ポン!と木管楽器がひとつ響くと、クラリネットの小刻みなリズムに乗せて、
 トランペットが軽やかなフレーズが流れます。
 リズムにはタンバリンやトライアングルが散りばめられながらフレーズはフルート、
 クラリネットと流れるように続きます。
 そして少しずつ盛り上がっていき、シンバルでひと区切り。
 少し雰囲気が変わると、クラリネットがしなやかなフレーズを歌います。
 メロディはトランペットに引き継がれ朗々と歌われていくと、じんわりと響きます。
 さらに、最後に向けて今度ははユーフォニウムが表情豊かにゆったりとメロディを
 歌うと、さっぱりと終わります。

 行進曲:
 高らかに揺れるクラリネットにトランペットが刻みを入れ、
 続く金管楽器が次々に低音へと移り、バスドラム、シンバルが響くと、
 ラストのはじまりです。
 賑やかなリズムにトランペットが負けじとメロディを響かせると、キビキビとした
 マーチが始まります。
 トランペットを中心にトロンボーンやチューバなどの低音がズバッと迫力をつけると
 力強い足並みが綺麗にそろっているようで、聴いていても壮観な印象を受けます。
 マーチのリズムがシンバルで一区切りつくと、
 チューバのゴツゴツとしたリズムに乗せて低音のクラリネットとユーフォニウムが
 ゆっくりとメロディを掛け合います。
 そして、クラリネットが高音で間をつなぐと、また雰囲気が変わり、クライマックスへ
 向けて、じわじわと盛り上がっていきます。
 ホルンからトロンボーン、トランペットへと金管楽器が盛り上げると、
 トロンボーンのズッシリとしたメロディに、木管楽器のリズム調のメロディが
 お互いに曲を盛り上げていきます。
 そして、最後はトロンボーンなどの金管楽器がシンバルや、バスドラムと共に、
 ファンファーレを重ねると華やかにラストを飾ります。


いやぁ~個人的にはとっても懐かしの曲ですね。学生時代からオーケストラの曲も既に聴いていたので、当時は特にかわり映えのする曲でもない、くらいのイメージでしたが、改めて聴いてみると、しっかりとした足取りからググッと盛り上がって、惹きつけられる一曲です。
上にも書いたとおり、吹奏楽曲としては有名な曲なので、演奏もそこまで難しい曲という訳ではないので、演奏会でも頻繁に演奏される曲だと思いますが、シンプルな曲だけにナメてかかるとエライ目に遭いそうな・・・、
というか、有名な分だけ皆練習してるから、ちょっとでも間違うと一発でバレちゃうんですよね・・・、コレが。

≪オススメCD≫
実はCDを持ってなかったりするんですが・・・、
ホルスト:組曲第1&2番
吹奏楽
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:★★★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ブラスバンドでは外せない一曲です。


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歌曲「夕映えの中で」

2008年09月16日 | シューベルト
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はシューベルト:歌曲「夕映えの中で」です。

9月に入って、季節は秋へと移り変わりますが・・・、そんな切ない雰囲気の漂う秋の夕暮れ時、なんてものなかなかいいものかな?!
という訳で今日はこんな曲を紹介してみます。

シンプルなピアノ伴奏にのせて、おだやかに響くソプラノが、とても魅力的な一曲です。
シューベルトの美しいメロディに秋の夕暮れを楽しむなんてのもいいかもしれないですね。ゆったりとしたのびやかな歌声が、なんともまたおだやかに響く一曲です。


 ポロポロン~とゆったりとしたピアノが流れると、
 やわらかい声が、「おお、なんと美しい・・・」とその夕映えの美しさを歌います。
 ゆっくりとなめらかな歌声が、伸びやかにじんわりと広がっていきます。
 そして「神にその光を照らされて・・・」と続けると、
 そのゆったりとした雰囲気が、温かくじんわりと伝わってくるように聴こえます。
 更に、「嘆いたり、気おくれするだろうか?・・・」と続けると
 少し力強く歌いますが、そのやさしい雰囲気が崩れることは無く、
 余裕をもって、なおもゆるやかに穏やかな表情がにじみ出てくるようです。
 そして最後までゆったりとした曲調のまま、ピアノの響きを残して静かに
 終わっていきます。


とてもゆるやかに、ゆったりと歌い上げるソプラノのメロディが、じんわりと響いてきますから、歌詞の意味は知らなくても、なんとなく、その雰囲気が伝わってくるようです。
真っ赤に染まる空を思い浮かべると、夕方なのに、うつらうつらとしてきそうな、とてもおだやかな一曲です。

≪オススメCD≫
シューベルト歌曲いろいろ
シューベルト:歌曲集
アーメリング(エリー)
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【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★  →優☆☆☆☆☆
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
夕焼けと一緒に聴きましょう


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小組曲「子供の遊び」 (ビゼー作曲)

2008年09月15日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はビゼー:小組曲「子供の遊び」です。

CDの解説によると、この曲はもともとピアノ連弾(ふたりで弾く)の曲として12の曲の組曲として作曲されていたようですが、その後ビゼーがオーケストラ用に5曲を選んで「小組曲」として演奏されるようになったようです。

そう言えばピアノ版は、ラベック姉妹あたりの演奏を聴いたことがあるかも!?
曲はいずれも短い曲ばかりですが、どれも明るく聴きやすい曲ばかりだと思います。ピアノ版ももちろん楽しくて、サラッと聴ける曲ですが、個人的にはオーケストラ版の方が華やかな気がするので、今回はオーケストラ版で紹介してみます。


 第1曲(行進曲:ラッパと太鼓)
 スネアドラム(小太鼓)が小さく始まると、トランペットが軽くひとつファンファーレ
 を鳴らします。小さなリズムに乗って何度かトランペットが続くと、徐々に盛り上がり
 フルートの愉快なリズムに続き、コントラバスなどがゴソゴソと動き始めると、
 足音がだんだん大きくなっていくようです。
 しばらくすると軽妙なリズムが続き、最後はトライアングルと共にサラッと終わります。

 第2曲(子守唄:人形)
 やわらかい弦楽器がひっそりと響き、おだやかな時間が流れて行きます。
 スヤスヤと眠る子供の寝顔が浮かんでくるような、とても平和な雰囲気です。
 やさしく流れるクラリネットに、スピーと響くフルートは子供のあどけない寝息
 のようにも聴こえます。ゆったりとした曲は「お昼寝の時間」みたいです。

 第3曲(即興曲:こま)
 トランペットの響きが一つ、勢いをつけた弦楽器は手を離れたコマのように
 グルグルと回っているようです。
 そしてまた、急にバン!と次のコマが投げられたようにトランペットが響くと
 ふたつのコマが激しく競り合うようにも聴こえてきます。
 ベーゴマみたいな感じなのかな?そして最後にまた、バン!と響くと、
 ふたつのコマがぶつかって、はじけるようにして終わります。
 
 第4曲(二重奏:小さな旦那さま、小さな奥様)
 弦楽器がゆっくりとしなやかに響くと、さっきまでお昼寝していた子供が起きて
 眠い目をこすっているようにも聴こえてきます。
 あどけないしぐさが、なんとも可愛らしくうつるように、しっとりと響く弦楽器は
 そんな様子を優しく見守っている親の、温かい愛情があふれているような音楽にも
 聴こえてきます。
 やさしく、ほんわりとした心地よい曲が最後まで続きます。
 
 第5曲(ギャロップ:舞踏会)
 小走りな弦楽器が走り出すように、快活なフレーズが元気よく始まります。
 弦楽器を中心にバスドラム(大太鼓)がドスン!と響くと力強いフレーズは
 勢いを増して、フルートやオーボエも華やかに流れます。
 そして歯切れ良いリズムと共に元気いっぱいに盛り上がって賑やかにラストを
 飾ります。


どれも可愛らしくて明るい曲ばかりで、いずれも短い曲ばかりなので、初心者でも安心して楽しく聴ける曲だと思います。
またピアノ版もありますから、両方を聴き比べてみるのも楽しみ方のひとつだと思います。
あと、何と言ってもこのタイトルの「子供の遊び」っていうのがいいですよね、賑やかに跳ねまわっていたかと思ったら、疲れてすぐ眠ったりしてしまうみたいな・・・、無邪気な子供のしぐさをうまく表現した一曲と言えるんじゃないでしょうか?

≪オススメCD≫
この組曲他いろいろ入ってます。
死の舞踏~マルティノン/フランス音楽名演集
マルティノン(ジャン)
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
軽くちょっとだけ聴きたいときにはちょうどいいかも?!


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12のエチュードop10

2008年09月12日 | ショパン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はショパン:12の練習曲(エチュード)作品10です。

あれれれれ?ショパンのエチュードって前にも紹介してなかったかな?と思ったあなた!そうです。前にも一回やりましたよショパンのエチュード。
ただ、前回のものを、たまたま見てみると、ブログを始めてすぐの頃という事もあって、12曲のエチュードのうち3曲しか紹介してなかったんですねぇ。
で、最近のものと比べると、結構長い時間の曲でも隅々まで紹介しているのに・・・、コレじゃあちょっともったいないかな?と思って今回は再度12曲全部紹介してみる事にしました。


 第1番:低音が響いたかと思うと、まばゆいばかりの音があふれんばかりに、
 上昇下降をくりかえし、流れるようにどこまでも続いて行きます。
 豪華な噴水が、そこここであふれ出すような思わず聴き入ってしまう一曲です。

 第2番:中音域を、戸惑うように行ったり来たりします。まるで、そのフレーズには
 終りが無いかのように切れ目なくどこまでも続いていきます。

 第3番(別れの曲):悲しげなフレーズがポツリと始まると、少し肩を落とした
 しんみりとした表情が続きます。
 しばらくすると、低音から少し盛り上がると、何かを思い出したように力強くも
 悲しみのメロディが流れてきます。
 少し落ち着いたかのようにも聴こえてきますが、思い出したつらい記憶がその
 過去を駆け巡るように激しく、強く響きわたっていきます。
 しかし、それもエコーのように少しずつ収まると、
 また冒頭の悲しいフレーズがじんわりと響いていきます。
 そして、暗い記憶をしまい込んでいくようにしずかに終わっていきます。
 
 第4番:ガツンと力強いフレーズが始まったかと思うと、一気に駆け抜けるように
 周りには一切目もくれない勢いで素早いスピードのまま、どんどん突き進んでいきます。
 上へ上へと舞い上がって行ったかと思うと、
 低音をズシーンと加えてアクセントを付けながら、どんどん駆け上ります。
 そして、また最初のフレーズから一気に階段を駆け上がるように進むと
 最後は、その階段を一気に駆け下りるようにして終わります。
 
 第5番(黒鍵):キラリと光るような明るく可愛らしいメロディが始まると、
 弾むようなフレーズが続いて行きます。そして、勢いが止まらず転がるフレーズが
 あちこちへ広がっていくように明るく響き渡ります。
 再び弾む勢いを取り戻すと、最後まで弾むようにして曲を盛り上げていきます。
 
 第6番:中音域からぼんやりとはじまるピアノの響きが、とても切なく、じんわりと
 響いていきます。
 中盤からは、その響きが徐々に強くなり、グッと盛り上がるかのようにも聴こえますが
 やはり、煮え切れず、その切ないフレーズだけが、もどかしくも悲しく響き、
 やがて消えるように静かに終わっていきます。
 
 第7番:中音から、ほどよいスピードで穏やかに流れるように曲が始まると、
 曲は、いつの間にか流れに乗ってみるみる前へ前へと進んでいきます。
 軽やかなメロディがさわやかに流れると、流れる風が頬を伝ってサラリと
 駆け抜けるように、あっという間に終わってしまった感じがします。
 
 第8番:軽やかに明るいフレーズが始まると、低音の装飾符の付いたリズムもあって
 なんとも機嫌のよいメロディが、心地よく響いていきます。
 中盤では低音のリズムの装飾符の雰囲気が変わると、少し機嫌を損ねたようにも
 感じますが
 再び、低音に装飾符が元に戻ると、機嫌よく明るい曲調に戻り、最後は繊細に
 キラキラと輝くようなフレーズを聴かせると、豪快にラストを締めくくります。
 
 第9番:低音のフレーズが深刻な表情で始まると、やや緊張感のあるフレーズが
 続き、それは更に深刻さを増して、やがて急に現れた高音によってパリン!と
 何かが割れたように鋭い響きを聴かせると、何か取り返しのつかない事をして
 しまったかのように不安を感じます。
 その後は、それを後悔するようにして、力無く弱々しく終わっていきます。 
 
 第10番:明るく華やかな表情のメロディが、なめらかに流れて行きます。
 少しずつ違った表情を明るく振りまくように、流れるメロディはとても華やかで
 次から次へと移り変わる明るいメロディを交えながら、徐々に盛り上がり
 最後まで、その明るい表情を変えずに終わります。 
 
 第11番:やや落ち着いた表情のメロディですが、ゆっくりと響くフレーズも明るく、
 ニッコリとやさしい表情を向けてくれているように、とても安心して聴いていられます。
 時折甲高く響く音色は、チラリと見せる白い歯や、キラリと輝く瞳のように、
 とても凛々しくさわやかに聴かせてくれます。
  
 第12番(革命):急に何があったのか?!と思わせるような鋭く力強いメロディが
 響き渡ると、豪快に盛り上がっていきます。
 そして低音がじわじわと響く中で、高音のメロディが力強く、嵐のように響いて
 いくと、一瞬でも気の抜けないフレーズが続いていきます。
 そして、ようやく嵐が去ったかと思うように、徐々にそのフレーズが遠ざかって
 いくのかと思うと最後に、また力強いフレーズがズシリと響いて曲を終わります。
 


まぁ、いつもみたいに「思いつき」で前にやった曲を改めて紹介してみましたが・・・、ショパンはやっぱり奥が深いですよね。
有名な曲もさる事ながら、一曲ずつでも、その短い時間の中にギッシリと詰め込まれた音楽は、どれを聴いても、その様々な表情がとても豊かに現れていると思いますし、その音楽から想像力が掻きたてられてきます。
また、CDで聴くとサラッと簡単に弾いているようにも聴こえますけど、実際はどれも凄く難しいんでしょうね、きっと。
その意味では、さすがプロのピアニストには脱帽です。


≪オススメCD≫
ポリーニの演奏でどうぞ。

ショパン:12の練習曲 作品10/作品25
ポリーニ(マウリツィオ)
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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★ →技☆☆☆☆☆
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
気分転換をしたい時なんかにいろんな曲を少しずつ聴けます。


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ワルツ「千一夜物語」 (ヨハン・シュトラウス作曲)

2008年09月01日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はJ.シュトラウス2世:ワルツ「千一夜物語」です。

クラシック音楽で、「千一夜物語」と言えばリムスキーコルサコフの「シェエラザード」が有名ですが、J.シュトラウスもこのタイトルで作曲してたんですね・・・、と思いきや、

CDの解説によるともともとはオペレッタ「インディゴと40人の盗賊」として作曲されたこの曲ですが、発表当初は大成功をおさめますが、作曲家の死後は、オペレッタの台本も改められて、タイトルも「千一夜物語」とされて、再度公開されていたようです。

そして、今回のワルツ「千一夜物語」は原作のいくつかのワルツなどをモチーフにして一曲にまとめられたもののようです。


 ゆったりと伸びやかなチェロがやさしく響くと、トランペットがすうっと
 解け込むように入ります。
 おだやかなフレーズがとてもしっとりとなごむ曲調で始まります。
 トランペットのゆるやかな序奏(イントロ)が終わると、
 弦楽器がうごめくように賑やかに始まり、スッキリとしたフレーズを刻むと
 ゆらゆらと揺れるワルツのメロディが始まります。
 リズムにバストロンボーンがズバッと入ると、曲も引き締まり、盛り上がりを
 見せていきます。
 揺れるワルツが続くと
 次には弦楽器のしなやかなフレーズが始まります。
 途中ではまた、シンバルや金管楽器が派手に賑わすところもありますが、
 アクセントが効いて弦楽器のフレーズがとても美しく響きます。
 フレーズが一息つくと、金管楽器がゆるやかなハーモニーで響き渡り、
 仕切りなおすとまた弦楽器がしなやかに響きます。
 しばらくすると、また別のフレーズが現れます。
 今度は少し可愛らしい雰囲気で多少抑えめに聴こえますが、
 弦楽器がとても心地よく響くメロディです。
 そして、トライアングルが聴こえると、クライマックスに向けて盛り上がり
 それまでのフレーズが再び現れてきます。
 最後はトロンボーン、トランペットを交えて大きく盛り上がると、
 賑やかに最後を飾って曲をしめくくります。
 


タイトルが変わっても、J.シュトラウスの明るく華やかな曲調は(たぶん)変わらずに生き生きとした、快活なメロディが心地よく響く一曲です。
賑やかで明るい曲は聴いていても元気になりますよね。


≪オススメCD≫
ニューイヤーコンサートでもやってました
ニューイヤー・コンサート1992
クライバー(カルロス)
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:★★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
明るく華やかなワルツが楽しめます。


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