初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

「ロザムンデ」序曲

2007年01月31日 | シューベルト
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はシューベルト:「ロザムンデ」序曲です。

この「ロザムンデ」は元々は劇付随音楽として序曲の他にも劇に沿った音楽をいくつか作曲していたようです。しかし、残念ながら序曲しか聴いたことがないので、今回は序曲を紹介します。また実際の演奏でも劇の台本が現在は残っていないらしいということで、現在も序曲のみが演奏される事が多いようです。

しかも、作曲された当時もシューベルトは「ロザムンデ」の序曲を作曲依頼される訳ですが、時間が無かったのか気が向かなかったのか?この時には既に作曲していた「魔法の竪琴」序曲を使い回しして「ロザムンデ」の序曲として演奏していたようです。

そして、「ロザムンデ」のあらすじは、幼い頃貧しい田舎町で育った少女ロザムンデでしたが、実は地中海の王国キプロスの王女だった事が分かります。王国に戻り王位を継承して女王ロザムンデが即位すると、王宮では王女の権力を狙って求婚する者が現れたり、挙句の果てには毒殺を企てたりする者まで現れます。贅沢な暮らしを手に入れた反面、王女は命を狙われるようにもなってしまいます。
そこへ、若き青年が現れ王女の危機を救います。するとなんとその青年が実は幼い頃から王女との結婚を約束していた許婚だった事が分かり、二人はめでたく結婚するというお話のようです。


 トランペットと弦楽器が低音から迫るように始ります。オーボエとフルートが弦楽器
 の静かなメロディに合わせて粛々と曲が続きます。
 そして、トランペットが何度か響き一旦曲が静かになると、序奏が終わり
 今度は弦楽器が明るくさわやかなフレーズに変わります。賑やかで明るいフレーズが
 とても軽快に聴こえてきます。
 軽快なリズムに乗ってティンパニが轟くと迫力も伝わってきます。
 途中ではオーボエやフルート等の管楽器が、やわらかく聴かせる部分を何度か挟み
 再び勢いを付けた曲が始ると、トランペットやトロンボーンが派手に盛上げて堂々と
 曲を終わります。



序曲なので、演奏時間も10分足らずと短めで曲調も比較的明るく聴きやすい曲だと思います。CDでは「ロザムンデ」の全曲版もあるようですが、交響曲とセットで録音されている事も多いようです。


≪オススメCD≫
交響曲と一緒に入ってます。
シューベルト:交響曲第9番
ベーム(カール), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, シューベルト
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る



【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆★★★
哀:★★★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
元気で明るいシューベルトの序曲です。


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

大学祝典序曲  (ブラームス作曲)

2007年01月30日 | 序曲と前奏曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はブラームス:大学祝典序曲です。

この曲はブラームスがブレスラウ大学から名誉博士号を授与されたときにそのお礼として作曲した曲です。なので、特に歌劇がある訳ではなくこの曲だけの作曲となっています。

また、当時の学生歌もいくつか曲中に取り入れているようですから、今で言う「応援歌」的な要素もあったのかもしれません。(違うかな??)
演奏時間も10分程度と短めですし、マジメな曲調ながら派手なファンファーレなどもあり、ブラームスの作品としては聴きやすい部類に入る曲だと思います。

 
 ひっそりとした弦楽器のフレーズから始ります。最初はなにやら怪しげな曲が
 始ったように感じますが、ゆるやかなホルンの響きが鳴り始め、オーボエが
 ゆっくりと歌い出し、弦楽器もしなやかな旋律を奏で出します。
 上品で優雅な曲調になり、背筋が伸びる感じがします。
 やがてファゴットがメインのメロディを始めるとオーボエとオーケストラも
 それに続き、だんだんとヴォリュームも上がってきます。
 迫力を付けた音楽は次第に盛り上がっていきます。
 途中、困難に遭い立ち向かうような勇敢な旋律を挟み曲はクライマックスへと
 向かっていきます。
 しかし、上品さを欠くことは無く華麗なフレーズが曲をつないでいきます。
 そして、トランペットがファンファーレを鳴らすと曲は派手に盛り上がり
 クライマックスから一気にエンディングを向かえて堂々と曲を終わります。

個人的には、クラシック音楽に対してよく言われる「小難しい」という要素を作中に多く含んだイメージのあるブラームスですが、この曲では比較的聴きやすく明るい曲調が出ている作品でもあると思います。マジメなのは相変わらずですが、ブラームスの入門編としては初心者にもオススメできる一曲だと思います。

≪オススメCD≫
たくさんの序曲と一緒に入ってます。
名序曲集
オムニバス(クラシック), メトロポリタン歌劇場管弦楽団, バーンスタイン(レナード), ビゼー, ヨーロッパ室内管弦楽団, アバド(クラウディオ), ロッシーニ, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン, バイエルン国立管弦楽団
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る



【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆☆☆★★
哀:★★★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
マジメに楽しめる一曲です。


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」

2007年01月29日 | チャイコフスキー
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はチャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」です。

この曲はチャイコフスキーが友人のピアニスト、ニコライ・ルービンシュタインの死を悼んで作曲した作品です。なので、“偉大な芸術家”というのはルービンシュタインの事ですね。

ルービンシュタインはチャイコフスキーの多くの作品の初演を手がけたと言われています。それもあってチャイコフスキーが親しかった彼の死に寄せる思いがとてもよく伝わってくる作品でもあると思います。

「ピアノ三重奏曲」ですから、楽器編成はピアノ、ヴァイオリン、チェロの3つの楽器で演奏される小編成の曲なんですが、演奏時間は長く45分前後です。


 第1楽章:チェロの悲しいフレーズから始ります。ピアノ伴奏ももの悲しく、
 寒い日に音も無く降りしきる冷たい雨のように感じます。やがて加わるヴァイオリンも
 高音が息苦しく迫り友人の死に寄せる悲しみがどれ程のものなのかを感じます。
 やがて、ピアノの音がやわらかくなり明るいものとなってきます。
 在りし日の友人の姿を思い出し、楽しかった思い出を浮かべているんでしょうか?
 喧嘩をしたり、共に苦労を乗り越えたりと様々な出来事が次々に現れては
 消えていくようです。
 そして、ヴァイオリンとチェロが美しい響きを掛け合うところは、お互いに競い合った
 事なんでしょうか。
 ところが、思い出に浸っていても「そんな友人の死」という現実を突きつけるような
 悲しいチェロのメロディは、ふと我に返る瞬間のようにも聴こえます。
 そんな現実と回想を行きかいながら繰り返し、最後は寂しそうに終わります。

 第2楽章:悲しい現実を受け入れるものの、やはり失ったものは大きく、
 ひっそりとしたピアノが寂しそうに始ります。
 そんなピアノを慰めるかのようにヴァイオリンとチェロが優しいメロディを
 聴かせてくれます。元気付けようと明るく振舞う様子がとてもいじらしく聴こえます。
 しかし、いつまでも悲しい思いを引きずってはいけないとピアノも少し明るく
 軽やかにリズムを刻みます。
 しかしどうつくろっても、隠せない寂しいヴァイオリンやチェロの響きは、まるで
 頬を伝って流れる涙のようです。抑えきれない悲しみの中に一筋の明かりがこぼれる
 ように美しく輝くピアノのフレーズがとても綺麗に聴こえてくると
 チェロがそれを暖かく包みヴァイオリンも元気を取り戻そうと元気なフレーズを
 聴かせてくれます。
 そして、いつまでもくよくよしていてはいけないとばかりに、それまでの悲しさ
 を吹き飛ばすような快活なフレーズがしばらく続きます。

 ところが、どう明るく振舞っても友人を失った現実は変わらず、虚しさが漂う
 チェロのふさぎこんだフレーズと共にピアノ、ヴァイオリンも力を無くした様な
 響きになります。
 しかし、突然ピアノの明るい響きと共に変化は急に現れます。さっきまでの悲しさが
 まるで嘘だったかのように、ピアノ、ヴァイオリン、チェロが跳びはねるように
 楽しく歌います。最後にはすっかり元気を取り戻したかのように見えますが、
 でも、決して「友人の死」と言う現実から目を背ける事は出来ません。
 冒頭のフレーズがまるでそれを刻み込むように、心の中にしっかりと残り
 疑問を投げかけるようにして終わります。

終盤には何度も立ち直ろうとするフレーズが聴こえますが、やはりチャイコフスキーにとって友人ルービンシュタインの存在は大きかったように聴こえます。
演奏時間も長く、曲調も割りと暗めの曲なんですが、何か考えさせられるような意味深なフレーズに引き込まれていくような曲ですね。


≪オススメCD≫
ヴァイオリン、ピアノ、チェロの名ソリストでどうぞ。
(ショスタコーヴィチの作品と一緒に入ってます)
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番
クレーメル(ギドン),マイスキー(ミッシャ) アルゲリッチ(マルタ), アルゲリッチ(マルタ), クレーメル(ギドン), マイスキー(ミッシャ), ショスタコーヴィチ, チャイコフスキー
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る


【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
ドキュメンタリーを見ているような現実味のある曲調です。


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

交響的絵画「ポーギーとべス」 (ガーシュウイン作曲)

2007年01月28日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はガーシュウィン:交響的絵画「ポーギーとべス」です。

この曲は“交響的絵画”と題してありますが、原作は同名の歌劇をダイジェスト版みたいな感じで編曲して1曲になっている曲です。

作曲もガーシュウインなのでクラシックと言うよりはジャズの要素がかなり濃い作品になっています。しかしながら、一方で大規模なオーケストレーションを使用していますから、ジャズでは味わえないダイナミックな迫力を味わうことのできる曲かもしれません。

 その意味ではクラシック初心者はもちろん、誰でも興味深く聴ける幅広い人気を持った曲でもあると思います。様々な場面転換を想像させる曲の変わり具合も去ることながらジャズの雰囲気も堪能できるガーシュウインの独特の世界が楽しめる作品だと思います。

 そして、歌劇のあらすじは、舞台は1900年代前半のアメリカ・サウスカロライナ州に住む黒人たちの物語です。スラム街では麻薬の売買やギャンブルが日常のように行われています。主人公ポーギーは友人クラウンの恋人べスに夢中です。
ある日クラウンはギャンブルに夢中になるあまり、トラブルから殺人事件を起こしてしまいます。クラウンを逃がしたべスは逃げ遅れ取り残されます。

 残されたべスはポーギーと暮らすようになります。しばらくすると友人に誘われたべスはあまり乗り気になれないまま、キティワ島にピクニックに行くことになります。
キティワ島で潜伏していたクラウンがべスに復縁を迫ります。べスは世話になっているポーギーの元を離れる気はありませんが、クラウンはべスを諦める気は無くポーギーの元を訪れます。口論の末ポーギーは過ってクラウンを殺害してしまいます。
ポーギーは警察から事情聴取を受けますが、釈放されます。一方、一連の出来事に途方に暮れたべスは、過去の麻薬の味を思い出し友人と共にニューヨークへと向かいます。
そして、ポーギーもベスの後を追いニューヨークへ旅立つという、なんとも悲運の物語です。

 奇妙なピッコロの音色から始ります。イングリッシュホルン、クラリネット、フルート
 がさわやかな空気を作ると、美しい弦楽器がさわやかな音色を聴かせてくれます。
 やがてトランペットがなごやかな音色で落ち着いた雰囲気の曲調になります。
 サックスが艶やかな音色を響かせ、チャイムが鳴ると独特の雰囲気を味わえます。
 急にテンポが速くなりトランペットが緊張感を持ったフレーズを鳴らすと、すぐに
 一転して、朗らかなメロディに変わり、バンジョー(ギターみたいなヤツ)がのどかに
 鳴り響きます。西部劇みたいな雰囲気がとても明るく感じます。
 ところが、ホルンが鳴りまたしても急に雲行きが怪しくなり、嵐のような弦楽器の
 フレーズが響くとトロンボーンが重々しいファンファーレを響かせます。
 ダイナミックな演奏が収まると、
 再び弦楽器が嵐の後の静けさのように、さわやかな空気を連れて美しい音色を
 聴かせてくれます。それまでの騒々しかった出来事を忘れるかのような美しい
 メロディはうっとりと聴き入ってしまいます。
 そして、弦楽器の音色はそのまま眠りにつくかのようにまどろんでいきます。
 スネヤドラム(小太鼓)の心地よい響きから、テンポを上げてトランペットが
 賑やかにはしゃぐようなフレーズを奏でると、トロンボーンやトライアングルも
 勢いに乗ってめくるめく音楽を展開していきます。
 そして、トロンボーンとバスクラリネットが低音からちゃかすようなフレーズを
 聴かせると、トランペットもそのリズムに合わせてジャズテイストを交えた
 雰囲気のあるメロディを朗々と歌ってくれます。トランペットのメロディを
 サックスが繰り返すとまた、違った味わいを楽しめます。
 ドラムセットもサスペンダシンバルを陽気に叩き鳴らすと、そこはもうジャズの
 世界ですね。
 そして、管楽器、弦楽器が流れるようにフレーズをつなぎ、クライマックスへ
 向かいます。バスドラムが独特のリズムを作り出すと、マリンバ(木琴)が派手に
 その上を打ち鳴らし、トランペットが自由なフレーズを歌うとオーケストラが
 堂々とエンディングを飾ります。
 

これぞアメリカ!みたいな「古き良き時代」を彷彿させるノリノリのサウンドで聴かせてくれます。クラシックのみならず、ジャズとしても人気の作曲家ガーシュウインですから、楽しく様々な展開を聴かせてくれる作品です。
そして、様々に変わるテンポやリズムでも楽しませてくれますから、聴いていても飽きない一曲だと思います。演奏時間は25分弱と少し長めですが、実際に聴いてしまうと曲に引き込まれてあっという間に時間が過ぎていく曲だと思います。

≪オススメCD≫
ラプソディ・イン・ブルーと一緒に入ってます。
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
プレヴィン(アンドレ), ペイエ(ジルヴェーズ・ド), ガーシュウィン, スネル(ハワード), ロンドン交響楽団, オルティーズ(クリスティーナ)
東芝EMI

このアイテムの詳細を見る



【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆☆★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆☆

≪おすすめシチュエーション≫
ジャズ風のアメリカサウンドを楽しめます。

音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

アニメ「のだめカンタービレ」

2007年01月27日 | テレビでクラシック
たまには、テレビでクラシックを見てはいかがですか?

今日はアニメ「のだめカンタービレ」です。

さて、ひょっとして放送を楽しみにされていた方にはお待たせの「のだめカンタービレ」のアニメがフジテレビの系列局にて既に放送中!となっています。そのうち紹介しよとは思ってたんですが、1月11日から既に3話まで放送されています。

ドラマでは前評判も好評で放送中もかなり盛上がっていたように思いますが、アニメの方は深夜に放送のためか??ドラマのとき程注目度が下がっているような気がするのは、気のせいでしょうか?

せっかくクラシック番組?!をやっているのでちょっと紹介してみようと思います。


まずはオープニングとエンディングがドラマではベートーヴェンの交響曲第7番とガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーでしたが、今回はクラシックではなくアニメ独自の主題歌が両方とも採用されていました。(ちょっと残念)

ドラマでは個性的なキャラクターを役者さんが独特の演技と特撮で演じてくれましたが、今回は原作そのまんまの絵になってます。(アニメだし当たり前なだけど・・・、)
ただ、最初に見たときにどうも気になったのが、のだめちゃんの声ですね。ドラマではのだめ役を上野樹里さんが演じていましたから、どうしてもその声のイメージが抜けず、ちょっと違和感があった気もしますが、これは最初にやったもん勝ちなんでしょうね、たぶん。

音楽を聴く人は特にそうだと思いますけど、声も音なんですよね。だから最初は結構気になりましたが、これはもう慣れでしょうね。

そして、楽器ですが、ドラマではもちろん本物を利用して普段はあまり見られない楽器を見るいい機会でしたが、アニメではどうやらCGを使用してますね、たぶん。なので最新の技術を駆使して、曲に合わせて指も結構緻密に動いてましたから、音符どおりに動いてるんだと思います。(楽器が弾けないので実際は分かりませんが)なので、その辺も結構見所ですね。

 そして気になる内容ですが、
 
ドラマでは大筋でほぼ原作どおりでしたが、ストーリーの展開上なのか、それとも演奏上の都合なのか若干違う部分もありましたけど、アニメの方は原作を忠実に再現しているようです。ドラマでは勢いで押していくシーンもありましたが、アニメでは今のところストーリーに沿ってますから、話の内容としてはしっかりしたものになっていると思います。

 肝心の(第1話・・・)
序盤ではハリセン講師の下で千秋はベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を弾いてましたが、ピアノだけでしたけどこれも面白いシーンでした。
 
千秋がのだめのピアノ(ベートーヴェンの「悲愴ソナタ」)を聴いて「悲愴」と言うより「悲惨」だな、と言う名シーンでは、悲愴にアレンジを加えて装飾譜を付けての演奏を聴かせてくれましたから、「音」でも細かい見せ場を作ってくれてますね。どちらかと言えばショパン風みたいな感じに聴こえましたね。

そして、名物「オナラ体操」も落ちこぼれ専門の谷原先生の指導の下に第1話で既に披露しています。こっちは原作どおりのようですが、音楽はドラマと一緒でしたから、そのまま使ったんだと思います。(ちょっと感動)

のだめと千秋がモーツァルトのピアノ曲を連弾する(二人で弾く)シーンでは、楽譜まで登場してましたから、結構細部にまで凝ってますね。そしてなんと第1楽章をほぼ全曲?!(繰り返しとかが無かったのかな)アニメーションと一緒に聴かせてくれます。

 続く(第2話)
峰くん初登場。さっそくやっぱりエレキヴァイオリンを聴かせてくれています。
はじめてのだめとベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番「春」を競演するときも、ヴァイオリンのアニメーションが結構魅せてくれます。

そして、ドラマではあったか忘れてしまいましたが、千秋がCDを聞くシーンではここで、ベートーヴェンの交響曲第7番を聴いてましたね。千秋が手に持っていたCDのジャケットはなんと「グラモフォン風」こだわってますねぇ~。分かる人には分かるこのこだわりがたまらない。

峰くん実技試験ではベートーヴェンのソナタを千秋の伴奏で弾きますがこちらも、なかなかどうしてアレンジを効かせた峰くんのヴァイオリンを面白く楽しめましたね。


 という訳で、なにぶんにも原作がマンガなので、アニメの方が忠実に再現できるんでしょうが、それを差し引いてもドラマとは違った面白さが楽しめる作品だと思います。

アニメファンの人にもクラシックを深く掘り下げたようでいて、ギャグマンガの要素もかなり持っているこのアニメをきっかけに「ちょっと聴いてみようかな?」なんてのもアリだと思いますし、
クラシックファンでもドラマ以上に音楽にもちょっとこだわっているこのアニメは見て損はないアニメだと思いますよ。バカバカしいのが面白いんだなコレが。
今回も東京都交響楽団が演奏に協力しているらしいので、そのうちアニメにも出てくると思います。

ドラマの時には毎週紹介してましたけど、既に3話を放送終了してますから、今回は来週には第3話・4話を紹介して、それ以降は隔週で2話ずつ紹介しようかな?なんて思ってます。(一応予定です。)

≪アニメ「のだめカンタービレ」≫
放送時間
毎週木曜深夜24:45~
フジテレビ系列各局

≪原作マンガ≫
のだめカンタービレ第1巻
のだめカンタービレ(1)

講談社

このアイテムの詳細を見る



音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

ピアノ協奏曲第20番

2007年01月26日 | モーツァルト
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はモーツァルト:ピアノ協奏曲第20番です。

モーツァルトのピアノ協奏曲の中でも人気のこの曲ですが、惜しむらくはタイトルが付いて無いんですね。だからクラシックファンにはモーツァルトの代表作とも言えるほど大人気のこの曲なんですが、おそらく一般的にはほとんど知名度が無いという、クラシック音楽の悲しい宿命をたどる代表的な曲という事もできるかもしれません。

そんな訳で、「ピアノ協奏曲」ですからピアノとオーケストラのための作品なですが、モーツァルトの数少ない短調(暗め)のピアノ協奏曲ですが、それだけに深層心理にググッと入り込むこの曲はとても印象的な作品です。

ちなみに第2楽章はモーツァルトの映画「アマデウス」のエンディングにも使用されていますから、ひょっとしたらその曲なら聴いたことがあるかもしれませんね。


 第1楽章:静かな弦楽器がじわじわと始っていきます。そしてなにやら悲劇を思わせる
 ような悲しいフレーズが続きます。
 モーツァルトにしては珍しく激しい感情をむき出しにしたようなフレーズが
 もがくように続きますが少し冷静になると苦しい胸の内をポロリと語り始めるように
 ピアノがポツリと始まります。
 しかし、一度その心情を語り始めると抑えきれないようなピアノが始ります。
 途中では少し明るくなるようなフレーズも入り流麗なピアノのメロディにみるみる
 うちに引き込まれていくようです。
 そして、言い知れぬ想いを切々と語るピアノが続き、悶々とした心情を抱えながら
 終盤に向かいます。
 ラストのカデンツァ(アドリブソロ)が聴き所ですね。
 そして、抱えた悩みを解消しきれないまま曲を終わります。

 第2楽章:ゆるやかに、そしてしっとりとしたピアノの暖かいメロディから始ります。
 弦楽器が同じメロディでその後を追いますが、包み込むようなやわらかいフレーズは
 とても心地よく響き、フッと力が抜けるようなとても落ち着いた気持ちに
 させてくれます。
 ゆっくりと流れるピアノのメロディは、その一音一音をたっぷりと堪能できる
 素晴らしい音楽を聴かせてくれます。
 しばらく、ゆとりのあるメロディに浸っていると、突如として訪れる悲劇のように
 ピアノが急に激しく悲しいフレーズに変わってしまいます。
 束の間の休息を襲った悲劇のように、そして目の前にある現実に一気に戻された
 ような悲しいメロディが次々に現実を襲っていきます。
 辛い表情がいつの間にかゆっくりと元の優しいフレーズに戻ります。
 まるで、辛い出来事はまるで嘘だったかのように流れるゆったりとしたフレーズは
 一体どちらが現実なんでしょうか?
 悲しみのフレーズと優しさのフレーズが交互に絡み合う絶妙な変化を味わえます。

 第3楽章:クラクラッと倒れ掛かるようなピアノが印象的なフレーズで始ります。
 後に続くオーケストラも悲劇的な曲調で続きます。
 ピアノが始ると、何か探りを入れるように辺りを覗うようにして恐る恐る始まり
 ます。その後もオーケストラに気を遣うように、それでもどうにかピアノが主張を
 くりかえすようにして訴えるようなフレーズが続きます。
 そしてこちらにも最後にはカデンツァが用意されていますから十分に楽しめます。
 カデンツァを終えると、ようやく納得がいったように明るいフレーズになり、
 何事も無かったかのようにスッキリと終わります。


演奏時間は35分程度と、モーツァルトのピアノ協奏曲としては少し長めです。確かに初心者にもオススメの一曲ではありますが、なにぶんにも短調という事もあるので最初は聴きにくい曲というイメージがあるかもしれません。
2楽章なら分かりやすくて問題なくオススメなんですが、最初に聴くとすこし抵抗がある曲なのかもしれません。
ただ、自分でもそうだったんですが、何かの拍子にフッと心に触れるものがある曲ですからまだ聴いたこと無い人は試しに聴いてみるのもいいかもしれませんね。

≪オススメCD≫
バレンボイムでどうぞ
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番~第23番
バレンボイム(ダニエル), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, モーツァルト
ワーナーミュージック・ジャパン

このアイテムの詳細を見る


【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★  →心☆☆☆☆☆
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと悲しいモーツァルトです。


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

「カレリア」組曲  (シベリウス作曲)

2007年01月25日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はシベリウス:「カレリア」組曲です。

この曲も実は劇付随音楽として作曲されたようですが、今回は劇のあらすじが分からなかったので曲だけの紹介になります。

ちなみに「カレリア」は現在はロシア連邦を構成するカレリア共和国の事で、地理的にはフィンランドのお隣ですね。ロシアは広大な地域をいくつかの共和国で構成していますから、カレリア共和国もそのひとつです。(最近だと紛争で話題になったチェチェン共和国みたいな感じです。)

このカレリア地方は、中世ではスウェーデンが一部を支配していた事もあったようですが18世紀以降はロシアに併合され小競り合いを交えつつ第二次大戦後は現在のようなカレリア共和国としてソ連・ロシア時代に至っています。

さて、シベリウスの時代には地域的にもフィンランドに近い事もあり、フィンランドと共に?というかフィンランドとして?の独立運動が盛んにあったため、シベリウスもフィンランドとしてのカレリア地方を意識してこの曲を作曲していたようです。


 第1曲(間奏曲):そよ風のようなすがすがしい弦楽器から、ホルンによるのどかな
 ファンファーレが始ります。
 やがて弦楽器が曲調を盛上げるとトランペットの楽しそうなフレーズがタンバリンの
 愉快なリズムに乗って陽気な音楽を聴かせてくれます。
 だんだんと緩やかなテンポになり最後はホルンの音色が静かに響いて終わります。

 第2曲(バラード):クラリネットの悲しいメロディがしめやかに流れてきます。
 弦楽器もそれを包むように、ひっそりとしたフレーズを奏でますが間に入るオーボエ
 がとても悲しく響いてきます。
 弦楽器のフレーズがクラリネットと共に悲しいフレーズを淡々と続けていきます。
 一瞬静かになったかと思うと、チェロのフレーズが表れ弦楽器が見守るように
 流れてきます。
 やがて、イングリッシュホルンが乾いた響きでソロを奏でるととても閑散とした
 雰囲気になります。最後はオーボエがつぶやくようなフレーズを残して終わります。

 第3曲(行進曲風):弦楽器がさっそうと、さわやかな響きを始めると、明るい曲調は
 徐々に勢いをつけていきます。ワクワクとこころも弾むようなメロディはとても
 心地よく響いてきます。
 トランペットのファンファーレが鳴り響くと、曲は賑やかになり、シンバルや打楽器
 も大活躍です。木管楽器が途中をつなぎ、トロンボーンのファンファーレが始ると
 金管楽器も賑やかに曲を飾り立て、小躍りをするように楽しそうな雰囲気で派手に
 エンディングを迎えて堂々と終わります。


愉快で明るい響きはとても楽しく聴ける一曲だと思います。トランペットの響きもさわやかに賑やかで楽しいこの曲なら、初心者にもオススメなんですが、CDの場合シベリウスの代表作である交響曲やヴァイオリン協奏曲と一緒に録音されている事が多いので、カレリアが目的だと他の大曲が聴きづらいかもしれません。
演奏時間も全3曲で15分前後ですから、一応聴きやすいんですがカップリングが問題かもしれません。

余談ですが、「カレリア」と言えば工藤静香さんが同名のCDを出していたのを何故か覚えています。「♪そう~♪わたしの~名前は~カレリア~♪」っていうヤツ。
確かチェロのイントロから始る曲だったと思うんですが、シベリウスとは全然関係無いと思います。


≪オススメCD≫
交響曲と一緒に入ってます。
シベリウス:交響曲第2番
フィンランド放送交響楽団, シベリウス, サラステ(ユッカ=ペッカ), ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団, カム(オッコ)
ワーナーミュージック・ジャパン

このアイテムの詳細を見る


≪こっちもカレリア≫
カレリア
工藤静香, 大貫妙子, 門倉聡, 後藤次利, 吉沢久美子, 愛絵理, 川村真澄
ポニーキャニオン

このアイテムの詳細を見る


【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:★★★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆☆☆

≪おすすめシチュエーション≫
いつでも明るくなれる曲だと思います。


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

「エグモント」序曲

2007年01月24日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:「エグモント」序曲です。

ゲーテの戯曲「エグモント」の付随音楽として作曲された中の序曲のようです。現在ではおそらくこの序曲しか演奏されることは無いようですが、それでもベートーヴェンの数少ない序曲を代表する作品のひとつのようです。

「序曲」なので、演奏時間も短く10分弱です。コンパクトな中にもベートーヴェンの音楽のエッセンスを凝縮した感じがしますから、聴き応えもあると思います。

さて肝心のストーリーですが、実はこのエグモント伯爵はオランダの実在する人物をモデルにしているようです。16世紀にスペインの支配下にあったオランダ民衆がエグモント伯爵を先頭に独立運動を起こしますが、スペインに捕らえられて死刑の宣告をされてしまいます。
 するとそこへ、同じく捕らえられて死刑にされた恋人が女神として現れ、エグモントを勇気付けます。これに影響を受けて「自分の死はムダにはならない」と意を決し刑場に向かうという悲劇の物語のようです。

曲を聴いていても、上のようなドラマがイメージできそうな、そんな曲です。


 低音のオーケストラが重々しくのしかかるような、くらい序奏から始ります。
 トランペットを軸にした力強い響きは苦悩に耐えているようなつらそうな表情です。
 すると、クラリネット、フルート、オーボエなどが荒れ果てた大地に冷たく吹きつける
 ように寂しく鳴り響きます。
 やがて、弦楽器がざわめき始めると苦悩に書き立てられるようにうねりはじめます。
 しかし、どこかで区切りをつけなければ、とばかりにチェロ、コントラバスの低音が
 ザクザクと鋭い刻みを入れると、曲にも少し明るい兆しが見え始めたかのように
 クラリネットやフルートが束の間の明るいフレーズを聴かせてくれます。
 力強いフレーズが与えられた苦難を乗り越えようとしているように激しい響きを
 次々に鳴らします。
 そしてホルンが時を告げる鐘のように何度も鳴り響きます。
 それを合図に待っていましたとばかりに、テンポは加速して弦楽器がすべるように
 めくるめくフレーズを流すと、トランペットが派手に鳴り響き、まるで勝利の大歓声
 を浴びるような賑やかなフィナーレを迎えて晴れやかなエンディングとなります。


暗い曲調から始りますから、最初に冒頭部分を聴いただけではすこしとっつきにくいイメージがありますが、クラシックのひとつの形である「苦しみから喜び」へのテーマが、とても分かりやすく表現された曲でもあると思います。その意味では短時間でその全てを味わえるこの曲は初心者にも聴きやすい曲と言えるかもしれません。


≪オススメCD≫
交響曲と一緒に入ってます。
ベートーヴェン:交響曲第1番
カラヤン(ヘルベルト・フォン), ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る


【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆
怒:☆☆☆☆★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
苦しみからスッキリと開放されるような響きがたまらない一曲です。


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

2006年間クリックランキング

2007年01月23日 | どれにしよう?
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日は2006年間クリックランキングです。

さて、集計に少し時間がかかってしまいましたが、2006年クリックランキングが出来たので発表します。
・・・と、その前に、集計方法の説明を…、例によってgoo blogは毎日のクリック数とその詳細を集計してくれている「ページごとアクセス数」という項目があるので、それを利用しています。上半期の記事別ランキングを作った時には当日クリック数の半分+類型クリック数を合計しましたが、今回はおかげさまで結構クリック数自体が増えてきましたので、累計クリック数のみでカウントしました。

 そして、前回と同じように「記事別」にしたかったんですが、そうするとやはり、もくじがトップに出てしまうのでこれは除外します。(ちなみに3つあるもくじの総クリック数は1137でA~Gまでの単独でも662はダントツです)

 更に新企画の「テレビでクラシック」のドラマ「のだめカンタービレ」が全11話で総クリック数は1985(ちなみに単独だと第10話が最多で272)でトップ10に3話分も入ってしまうのでこれも除外する事にしました。ちなみに同じくドラマ「結婚できない男」の全話をまとめた記事が大健闘で314でした。本放送で紹介していたときに合わせて、どうやら年末に再放送されたときにも、ワード検索で引っかかっていたようでクリック数が伸びていたようです。

 上記のものを除いたその他の記事のクリック数を集計すると下記のようになりました。


 第1位 475クリック
【たくさんの有名な指揮者と楽団】(5月4日更新)
この記事は上半期ランキングでは第3位でしたが、2ランクUPで堂々の第1位です。どうやら、インターネット検索でクラシック関係を検索するときに、指揮者やオーケストラで曲名を探す際にこのブログのこの記事にぶつかってしまうようです。(ありがたいけど、検索の目的外だったらごめんなさい。)
ちなみに、更新日から分かるようにもブログを初めて間もない頃の記事なんですが、「初心者のクラシック」と銘打っているだけに、初心者向けに独断と偏見で書いた記事なので今見ると、ちょっと恥ずかしい気もしますが、毎日3~5の地道なクリックを稼いでくれているありがたい記事でもあります。

 第2位 412クリック
【オッフェンバック:喜歌劇「天国と地獄」序曲】(6月1日更新)
6月更新なので、上半期ではわずか17しか無かったクリックが9・10・11月にはいずれも単月でもクリック数が100を超えてました。時期的に見るとおそらく運動会の定番曲として検索された事が予想されます。記事では運動会については触れてなかったんですけど・・・、今更ですよね。曲の記事としては堂々の1位です。やっぱり知名度が違うんでしょうね。

 第3位 362クリック
【バッハ:小フーガト短調】(6月4日更新)
上半期では集計方の違いこそあれ、第10位にランキングしてましたが、7ランクUPで堂々の第3位です。確かに知名度のある曲ですが、こちらのクリックはまったく予想が付きません。6月には27、7月には3しかクリックされなかったのに、8・9月には何故か100を超えるクリックを稼ぎ出しています。そして10月には再び4クリックに減ったのに11・12月にはまた50を超えるクリックです。(もう訳が分かりません)確かにたまにパイプオルガンが聴きたくなるときってありますけど・・・、ねぇ?

 第4位 305クリック
【ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番】(2月18日更新)
トリノ五輪でフィギアスケートに使用された曲として紹介していましたのが、五輪が終わっても根強い人気で上半期にも第2位にランキングされていましたが、残念ながら2ランクDOWNで第4位です。
下半期でも「のだめカンタービレ」で使用されていたためクリック数は上昇、大健闘のようです。

 第5位 195クリック
【モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」】(3月24日更新)
名曲が貫禄の第5位と言いたいところですが内訳を見ると、上半期は63クリックとなかなかの数字を稼いでいましたが、7・8月は合わせて24クリックしか無かったのに、9月だけが何故か108クリック。10~12月はクリック数0です。9月って何かありましたっけ??


 第6位 186クリック
【シベリウス:ヴァイオリン協奏曲】(11月24日更新)
この記事には確かたくさんコメント頂いてましたね。そのおかげもありますが、12月に入ってもクリック数を維持してわずか1ヶ月でこのクリック数は大健闘ですね。それだけ人気のある曲という事かもしれません。

 第7位 163クリック
【サラサーテ:カルメン幻想曲】(11月26日更新)
こちらも1ヶ月で大健闘の記事でした。こちらも毎日では無いですが、コンスタントにクリック数を稼ぎ、地道に数を稼いでくれました。本家「カルメン」の記事を大きく上回りトップ10内にランクインです。

 第8位 156クリック
【リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」】(2月26日更新) 
大好きなこの曲がランクインしたのは嬉しいですね。好きな曲だけにブログ開設当初から記事を書いてましたけど、上半期はそこそこで59クリックの中堅クラス。下半期は10月にコメント&トラックバックを頂いた事が要因で単月で58クリックを獲得。ありがとうございます。

 第9位 144クリック
【ショパン:12の練習曲(エチュード)作品10】(2月12日更新)
ブログ開設の翌日に書いたこの記事、方向性も定まらず記事の内容もかなり淡白なもので、上半期にはわずか18クリックとハッキリ言って下から数えたほうが早いくらいの記事でしたが、12月に「のだめカンタービレ」で放送されるとクリック数が急上昇、単月で93クリックはドラマのおかげですね。

 第10位 133クリック
【ドヴォルザーク:チェロ協奏曲】(4月29日更新)
ことらも上半期には25クリックとかなり少なめだったんですが、やはりチェロ作品の代表ともいえる貫禄を発揮!7・8月頃には、どういう訳か「初心者のクラシック」と検索すると何故かこの記事に飛んで来てしまうという現象が発生してました?!その地道なクリック稼ぎが功を奏して10位にランクインです。


 また、最近始めた「作曲家の生涯」もモーツァルト第1・2話が128・136クリックと実際はランクインしてるんですが、今回は除いておきました。他の作曲家はショパンの第1話が108クリックとなかなかのクリック数を集めています。その他の作曲家も40前後となかなか人気のコーナーになってるんだと思います。
 ちなみに当日更新した記事の単独クリック数がだいたい20~30前後でしたからなかなかの数字だと思います。

 それに比べて今回はランク外にしましたが、ドラマ「のだめカンタービレ」は更新当日の記事が60~100を越えるクリック数なのは驚きです。かなりお世話になりました。最近ドラマが終わってしまい、今では懐かしい思い出となってしまいましたが、やっぱりテレビの効果ってスゴイですよね。



とにかく、前回の上半期ランキングに比べてもアクセス数が増えているのは嬉しいですね。こんなんでも読んでくれてる人がクラシック音楽に興味を持ってくれるととても嬉しいですね。という訳で今後もよろしくお願いします。

第1位:たくさんの有名な演奏家「指揮者と演奏家」
第2位:オッフェンバック「天国と地獄」序曲
第3位:小フーガト短調
第4位:ラフマニノフピアノ協奏曲第2番
第5位:モーツァルト交響曲第41番「ジュピター」
第6位:シベリウスヴァイオリン協奏曲
第7位:サラサーテカルメン幻想曲
第8位:リムスキー・コルサコフ交響組曲「シェエラザード」
第9位:ショパン12の練習曲(エチュード)作品10
第10位:ドヴォルザークチェロ協奏曲


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく

パガニーニの主題による狂詩曲 (ラフマニノフ作曲)

2007年01月22日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲です。

これは、パガニーニ作曲の「24のカプリース」の第24番のメロディを使って、この24番だけをさらに24の変奏曲にしている曲です。

パガニーニ作曲の方では独奏ヴァイオリンのための曲ですが、こちらはピアノとオーケストラのために作曲されています。「ピアノ協奏曲」みたいな感じで聴ける曲ですね。

パガニーニのひとつの主題(メロディ)を更に深く掘り下げて、ピアノを中心に様々な展開をめまぐるしく聴かせてくれますから、それに合わせたいろんな要素をオーケストラでも聴かせてくれます。序奏を加えると全部で25の曲から構成されているようですが、今回は一気に全部を紹介してみます。
 24の変奏曲(ヴァリエーション)が文字通り面白い展開を聴かせてくれます。


  鮮やかな弦楽器の動きの中に低音のピアノが重たく響きます。やがてヴァイオリンが パガニーニのメロディをサラサラと軽快に奏でると次にはピアノがテクニックを交えて その後を追います。
  ピアノにヴァイオリン、フルートの掛け合いは絶妙のタイミングに聴き応えがありま す。テンポ良く流れに乗った三者の絡み合いがめまぐるしく続くと、再びピアノにスポ ットがあたり、緩急の効いた駆け巡るようなメロディラインを聴かせてくれます。
  テンポが少しゆるやかになると、曲想も静かになり辺りを覗うようなひっそりとした メロディにイングリッシュホルンがアクセントを加えていきます。
  さらに曲調が静かになり、ひっそりとした様子にファゴットが聴こえ始めるとピアノ の響きもとても寂しく聴こえてきます。
  ピアノが急に激しく響き出すと、それまで抑えていたものを一気に吐き出すようにド シドシとうなり始めます。
  低音のクラリネットが鳴るとピアノも少し落ち着いたように聴こえてきますが、すぐ にトランペットがシンバルを加えてめまぐるしく派手に鳴らすと、勢いに乗ってスピー ドアップしていきますが、徐々に収まり静かになっていきます。
  それまでとは曲調も一変し、静かな雰囲気の中にしっとりとしたピアノがうなだれる ように始ります。そして、未知の世界へ誘うかのような幻想的で流れるような響きを聴 かせると、まるで忘却の彼方へ連れて行かれるようにホルンの響きが呆然とした世界を 創り出します。ピアノは唯々流れの中をさまようようにポツリポツリとその響きに任せ るままになります。
  ピアノが緩やかに漂うと、急にテンポが変わりゴツゴツとした弦楽器がゆさぶるよう に激しいリズムを聴かせます。
  打楽器とピッコロがピシャリと区切りを付けると、気合が入ったようにシャキっとし た曲調に変わり、目の覚めるようなトランペットが鮮やかに鳴り響くとスカッとした気 分になります。
  すると、ピアノにも気合が入ったかのように鮮やかに華麗なテクニックを存分に展開 していきます。流れるようなメロディラインには圧倒されてしまいます。
  急に斜に構えたようにエキゾチックな怪しいフレーズに変わると、オーボエの魅惑の 響きが流れてきます、どよめく弦楽器の中にピアノと、そして妖艶なヴァイオリンのソ ロがとても印象的なフレーズで聴かせてくれます。
  何かとんでも無い事が始るような前触れのようなピアノの重いフレーズに弦楽器も調 子を合わせてくると、トランペットの無機質な高音が不気味な世界をかもし出します。
  ピアノのフレーズが穏やかになり、少し明るい兆しを見せたかと思うと、美しい弦楽 器のフレーズが、雲間からこぼれる日差しのようにまぶしく聴かせてくれます。それま での混沌とした展開があるだけに弦楽器の美しいフレーズはまぶしくて目を開けていら れないと感じるほど、壮大に聴かせてくれます。
  やがて淡々としたピアノが始ると弦楽器もざわざわと、どよめき出し、ピアノもその 変化に呼応するように徐々にフレーズを盛上げていきます。そして、溜めて溜めて曲を 更に盛上げると、ピアノが鮮やかなフレーズ叩きだし、シンバル、ティンパニ
 (大太鼓)、スネヤドラム(小太鼓)に力を借りると曲調も派手なものに変わっていき ます。
  そして、怒涛のクライマックスを迎えると最後はピアノがポツリとつぶやくようにし て終わります。

 演奏時間はだいたい25分程度ですからひとつの主題は1分前後とそれぞれの曲はとても短いんですが、1曲づつが、かなり充実した内容になっているので、飽きる事無くというか、かなりめまぐるしい展開を聴かせてくれますから、聴いていても次々に始る曲が楽しみになってくる曲だと思います。
 狂詩曲(ラプソディ)と名前がついているだけに、なんとなくガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」を思い出してしまうのは自分だけでしょうか?

≪オススメCD≫
ラフマニノフ:ピアノ作品集
プレヴィン(アンドレ), アシュケナージ(ウラジミール), ロンドン交響楽団, ラフマニノフ
ユニバーサルクラシック

このアイテムの詳細を見る



【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
様々な曲調は気分転換には持って来いの曲かもしれません。

♪パガニーニの24のカプリースの記事はこちら


音楽ブログランキング
   
「くつろぐ」ブログランキング⇔こちらもよろしく