初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

無言歌集Op19 (第1巻) (メンデルスゾーン作曲)

2010年02月10日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はメンデルスゾーン:無言歌集Op19 (第1巻)です。

「無言歌集」・・・言葉の無い歌とでもいうんでしょうか?
言葉の響きからするとロマンチックな感じですが、結論から言うとピアノ曲集です。

メンデルスゾーンはこの「無言歌集」というタイトルで全8曲(全8巻)の作品を残していて、1巻あたりは小品(短い作品)が6曲ワンセットで構成されています。

印象としては、とても聴きやすい作風だと思いますが、微妙なニュアンスも多々あるので、その意味では、そういうのがあまり好きでない人には、ちょっと難しい作品と言えるのかもしれません。

今回はその第1巻。ですが、6曲はそれぞれバラエティ豊かで、ゆったりとしたメロディから、快活なもの、切なく暗いものまで、様々な表現が楽しめる一曲です。



 1甘い思い出:
 まどろむような中音のフレーズの中に現われる甘いメロディ。
 どんな事を思い出しているんでしょう。
 ゆったりとしたフレーズの中には、なめらかで甘い思い出があふれているのでしょうか?
 少し、切なく感じるのはやはりそれが“思い出”だからなのでしょうか。
 あの頃の楽しかった甘酸っぱい思い出が次々によぎるように、流れていきます。

 2後悔:
 高いフレーズが少し息苦しくもあるような、そんな感じでしょうか、
 「あのとき、ああしておけば・・・」
 後悔というからにはそんな感じでしょう。
 後悔、というより未練にも聴こえてくるピアノのフレーズがどことなく
 後ろ髪を引かれるような、そんな切なく、やんわりと締めつけられるような
 あとをひくフレーズがしんみりと響き渡ります。

 3狩りの歌:
 どっしりとしたピアノのフレーズが高らかに響き、まるでファンファーレのように、
 勢いよく、その響きを聴かせていきます。
 快活でテンポもよく、次から次へそのフレーズを重ねてゆき、
 元気よく最後まで楽しく聴かせてくれます。
 
 4ないしょ話:
 「ちょっと耳を貸して」と言わんばかりの。
 やわらかなピアノの音色がしっとりと響き渡ります。
 話の内容は「ないしょ」にするほど、大したものではないのですが、
 耳元で、自分だけに聞こえる声は、どことなくあまく、
 その息遣いがあたたかく感じるようです。
 ないしょ、というよりは、恋人同士の秘密の話みたいな感じかもしれません。
 
 5眠れぬままに:
 重大な悩みがあるままベッドに入ったものの、頭の中では考えがめぐり、
 気になって気になって眠れない・・・、と言った感じでしょうか?
 こう考えれば少し、いい方向に行くかも?と思ったのも束の間、
 すぐに悪い考えが頭をよぎると、またそれが後を引いて眠れない。
 でも、最後はなんとか、いい方法を見つけて、やっと眠れる感じで終わっています。
 
 6ヴェニスのゴンドラの歌
 ゆらゆらと揺れるような静かな水面をすうっと走るゴンドラで、
 悲しげな歌が聴こえてくるのでしょうか?
 ゆくあても告げずに、ただただ漕ぎだしたその舟はどこへ向かうのか、
 不安と、寂しさを抱えたまま、舟は霧の中へ消えていくように去っていきます。


メンデルスゾーンの「無言歌集」はタイトルは知ってましたが、個々の曲はそんなに知らなかったので、今回調べてみて、全8巻×6曲って事は、全部で48曲って事ですか、ちょっとビックリ。
さすがに、1回でそんなに書けないし、尺稼ぎにはもったいないので、1巻ずつ小出しにする事にしました。ハハハ。

今回は紹介出来ませんでしたが、元々自分で知っている無言歌集の曲としては、有名な「春の歌」Op62-6とか、「紡ぎ歌」Op67―4とかで、元はそっち目当てだったんですが、それらはまた後々という事で。

自分の中では「無言歌集」はそんなイメージだったので、サクッと書けるかな?なんて思ってましたが、こんなに全集みたいになってるとは知らんかった。

まあでも、聴いてみると、意外と聴きやすかったりしたので、書くのもサクッと書いてみました。


≪オススメCD≫
無言歌集のいいとこどりみたいな感じです。
メンデルスゾーン:無言歌集
田部京子
コロムビアミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
言葉の無い歌をあなたなりに感じてみてください。


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