初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

CMのクラシック(その37)

2009年03月30日 | CMのクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はCMのクラシック(その37)です。

さてテレビでは連日たくさんのコマーシャルが流れていますが、そんなTVCMの中にもクラシック音楽は結構使われています。それをクラシック音楽と意識しなくても知らず知らずのうちに聴いてしまう愉快なメロディを思わず口ずさんでいる事もあるんじゃないでしょうか?

そんな感じでいろいろやってるCM。笑えるCMから、映画みたいなCMまで、短い時間にクラシック音楽を交えながら、ホントいろいろCM流れてます。

totoBIG:(予想不要編)
【曲目:ヴァイオリン協奏曲第1番:バッハ】
浅野忠信さんを含む白い光沢を放つ衣装を着た神A~Eが円卓を囲んで、なにやら会議中。浅野さん(神A)が「今年はこの人間でいいかな?」と他の神に確認すると、「異議なし!」と一同が一致、その様子をテレビ中継で見る神々「今、まさに買うところです。」それを見た神は・・・
「今、何か考えてる」「もしかして、何か予想してる?!」
「頭使ってる!」「ダメダな頭使っちゃ・・・」
「やっぱこっちにしよう!」と当選のダーツが当たった人間を別の人間にペコっと付け替え。「予想しなくていい!買うだけ!」というCM。
曲は冒頭部分にちょろっと流れてます。

ナイキ:そのワンプレーで火をつけろ(火がつく瞬間編)
【曲目:カルミナ・ブラーナ:オルフ】(記事はありません)
大規模なスタジアムで、サッカーのナイトゲーム。
時間は既にロスタイム。大勢の観客が見守る中で小雨が舞い散る中で雌雄を決する両チームの選手たち。
ヘディングでボールを奪い何度もシュートするが、ことごとくキーパーに弾かれるボール。
漆黒の夜空に浮かんだボールを、オーバーヘッドキックで弾くも、シュートは決まらず。
強烈なスライディングでボールを奪い合う選手たち、息を飲んで見守る観客。時間だけが刻々と試合終了までのタイムを刻む。
ボールが再び漆黒の闇に浮かぶと、選手ひとりひとりが、観客達の眼差しが、その一点に集中する・・・。すると、JUST DO ITとNikeのロゴが出るCM。
曲もさることながら、プレーや映像の見せ方がなんともカッコイイCMですね。

NEC
【曲目:歌劇「フィガロの結婚」序曲:モーツァルト】
会議室で、「エネルギー効率が悪い・・・、コストがかかり過ぎる。」とかいう話になり、「ええ、そんなにコストがかかってるんですが?!」と驚く社員。
すると、女性社員が「NECに診断してもらえばよろしいかと・・・、」と一言。その後、曲が流れるCM。
みたいな感じだと思うんですけど、ホームページでCM探せなかった・・・。

TKC全国会
【曲目:ラプソディ・イン・ブルー:ガーシュウイン】
日本地図の上でスーツのおじさんが「経営の継承は周到な準備が必要です!」と言っているCMです。分かるような分からないような微妙な感じがしますが・・・。
曲が流れているので妙に説得力があるような無いような・・・。日曜日の番組で結構前からやってるCMです。

※曲目のリンクはこのブログで書いた記事のページにつながります。


totoのCMは面白いですよね。さすがにあんな神様はいないと思いますが、宝くじ買う時になんとなく頭によぎりそうな。
あとは、ナイキのCM。セリフがひとつも無いんですよね。カメラアングルと選手の見事なプレー。最初は「○月○日どこどこの試合」みたいなCMかと思いましたが、ナイキだったんですね。
NECのCMもたまに見かけますが、ホームページで探せなかったんで、細かいところまで分らなかったんですが、合ってるかな??

【前回のCMのクラシック】
――――――――――――――――――――――――
【ブログパーツ情報】
4月に入ったので、時計パーツを春っぽい色にしてみました。(4月1日追記)


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「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ」って何?

2009年03月29日 | その他
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日は「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ」って何?です。

「オイオイ、また何か変なコト言い出したよ、この人・・・」とか思ったそこのあなた!知ってる人も、知らない人も、その辺はお手柔らかに。



クラシックのCDを買おうと思って、どんな曲が入ってるのかな?と思い、手にとって、CDケースの裏面を見ると、よく書いてあるこんな文字。
文字だけ取り出すと、呪文ですか?何ですか・・・?とは、ならないかもしれませんが、まぁお察しのとおりのいわゆる「音楽用語」なんですが、

これは、楽譜とかに書いてある「演奏記号」なんですね。ちなみにタイトルの「アレグロ・ノン・トロッポ~以下省略~」はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、第1楽章に書いてあるヤツです。

ちなみに、学生時代に使ってた音楽の教科書には、こんなのが載ってます。

     ≪主要音楽用語≫

【強弱に関するもの】
crescendo(cresc.) /クレシェンド/ だんだん強く
decrescendo(decresc.) /デクレシェンド/だんだん弱く
diminuendo(dim.) /ディミヌエンド/だんだん弱く

【速度に関するもの】
adagio /アダージョ/ ゆるやかに
largo /ラルゴ  / 幅広く、ゆるやかに
andante /アンダンテ/ ほどよくゆっくり
moderato /モデラート/ 中ぐらいの速さで
allegretto /アレグレット/やや速く
allegro /アレグロ / 速く
accelerando(accel.)/アッチェレランド/だんだん速く
ritardando(rit.) /リタルダンド/  だんだん遅く

【曲想に関するもの】                    【その他】
appassionato /アパッショナート/熱情的に   |legato  /レガート/  なめらかに
cantabile /カンタービレ / 歌うように      |marcato  /マルカート/ はっきりと
kon brio /コン・ブリオ / 生き生きと      |molto   /モルト  / 非常に
dolce /ドルチェ   / 柔和に          |copo   /コーポ  / 少し
espressivo /エスプレッシボ/ 表情豊かに   |staccato /スタッカート/音を切って
maestoso /マエストーソ / 荘厳に       |

<改定>高校生の音楽① (音楽之友社)より
―――――――――――――――――――――――             
(※一部省略・・・だってたくさんあるし・・・。)

と、こんな感じですが、これらをもとに冒頭の、「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ」を訳すと、「速くなりすぎずに、非常に荘厳に」ってコトでしょうか?(合ってるかな???)
速度記号は、メトロノームなんかにも書いてあったりしますよね。
NIKKO スタンダード/アイボリー メトロノーム

NIKKO

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そして、ここまで紹介しといてアレですが、今日はそんな演奏記号の説明をしたい訳じゃあないんですね。
ならば、ここまで、引っ張っておいて一体何が言いたいのか!?
冒頭でチラッと触れたように、普段はあまりクラシック音楽を聴かない人がたまには・・・と思って、CDを手にして、これらの専門用語?!的なカタカナ語につまずいて、「ああ、やっぱりまだ自分には早かったかな?!」と思わないでほしい!!という事なんです。

上に書いたみたいに、エラそうにいろいろ並べて書いてますが、ハッキリ言って書いてる本人もほとんど知りませんし、CDを買う時にいちいちそこを見て、「アレグロか・・・、今日はもうちょっとゆっくりした曲を聴きたいな・・・」とか、そんな事考えてCDを買う人は、ほとんどいないと思います。

だいたい、速度記号は曲を聴けばどのくらいの速さかは分かりますし、曲想に関しては、曲を聴いてから自分で感じれば済む事!(そりゃ言い過ぎかな?)
そもそも、これらの記号は“聴き手”よりも“演奏者”に対する作曲家からのリクエストなので、プロならばいざ知らず、娯楽として楽しむ分には、そこまで意識して聴く必要はないでしょうし、(初心者ならば尚のこと)
同じ曲には、同じ記号が書いてあるハズなのに、演奏家によって曲調が微妙に変わってきたりしますから、演奏する人はいざ知らず、
クラシックファンでもおそらく多数を占めると思われる「聴くだけクラシックファン」ならば、これらの≪音楽用語≫を、そんなに気にする必要は無いでしょう!

CDには、組曲みたいに各楽章に個別にサブタイトルがついている場合をを除くと、必ずと言っていいほど、これらのカタカナ用語が書いてありますが、まぁこういうのは、逆になんにも書いてないと、味気ないというか、なんというか、
タイトルがついてない曲とかだったら、表も裏も「交響曲第1番」!!みたいになってしまいますから、それじゃあ、あまりにも淋しいし・・・、くらいのもんでしょう・・・(ってホントかよ!)

≪こんなCDも≫
既に(4)まで出てるなんて、
アダージョ・カラヤン(4)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ポリドール

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そんな訳で、いろいろ書きましたが、はじめてクラシックのCDを買ったときも、別に何が書いてあろうが、意味も分らずそのまま右から左に受け流して、パカッと中を開けて、取り出したCDをデッキに入れて普通に聴いてたと思いますから、おそらくたいていの方も同じような感じだと思います。

一応、今回の記事のタイトルの「アレグロ~以下省略~」は、敢えて長いのを選んでみましたが、たいていの場合は2~3語くらいの速度記号が書かれている事が多いようです。
実際の楽譜は更に詳しく、場所に合わせてさまざまな指示が書かれているんでしょうが、それは作曲家がその曲に想いを込めて、アピールをしているという事でしょうから、その片鱗がCDの裏に、にじみ出た“証し”と言う事も出来るのかもしれませんね。(おお!我ながらウマイコトまとまった!…かな?)




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「ワルツ」作品39-15  (ブラームス作曲)

2009年03月27日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はブラームス:「ワルツ」作品39-15です。

ブラームスはピアノのための作品として、「16のワルツ」として全部で16曲のピアノのワルツを作曲しています。
また、その中の同じ曲のいくつかを「4手のためのワルツ集」という事で“連弾”(2人で弾く)のための曲として作曲しているようです。

そして、その中でも有名なのが、この「第15番」なので、ひょっとしたらどこかで、聴いた事があるかも?

「第15番」は、単独で演奏される事も多いようで、単純に「ブラームスのワルツ」として紹介されたり、そのやわらかな曲調から「愛のワルツ」と呼ばれる事もあるようです。

とにかく、ゆったりとやわらかなメロディはとてもこころの落ち着く一曲です。


 
 なだらかなピアノの音色は、窓からやさしく入るそよ風が、カーテンを
 ゆっくりとゆらすように、やわらかく響きます。
 風は少し強くなりますが、しばらくすると、また穏やかになり、
 暖かな日差しを、ゆっくりと迎えるように優しい表情を見せてくれます。
 ピアノのメロディが、にじんだように聴こえると、そのまま解けていくように
 ゆっくりとそのメロディを終わります。
 

「第15番」だけだと、2分足らずのとても短い曲ですが、とっても自然にゆっくりと、やさしくピアノの響きを聴かせてくれる曲ですから、聴いていると、とても落ち着きますね。
ふっと肩の力が抜けるような、そんな、ほっこりした気分にしてくれる一曲です。

実際、ブラームスのワルツは、今のところこの1曲しか知りませんが、全部で16曲もある!と聞くと、他の曲も全部聴きたくなってしまいますね。

≪オススメCD≫
この中に入ってます。
エリーゼのために~ピアノ名曲集
オムニバス(クラシック)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:★★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆★★ →優☆☆☆☆☆


≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと休憩のときに、やさしい響きを!


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交響曲第90番

2009年03月26日 | ハイドン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はハイドン:交響曲第90番です。

数多く作曲されたハイドンの交響曲ですが、どの曲も明るくトントン拍子に曲が進むこの軽快な感じ。結構好きです。

木管楽器のソロ演奏もチラホラと入れながらオーケストラが自然にそれを演出して、展開していく曲調もハイドンならではと言えるかもしれません。



 第1楽章:ジャ、ジャーン!とゆっくり始まるオーケストラ
 しなやかな感じで静かに響く弦楽器の序奏(イントロ) が、終わると、
 オーボエ、ファゴット、トランペットが響き、テンポも速くなり、
 軽やかなメロディが始まっていきます。
 フルートやオーボエのソロも軽やかに、弦楽器のめくるめく展開は
 ハイドンの明るく弾む華やかなフレーズが存分に味わえます。
 後半からはファゴットのリズムから少し暗い表情も見せますが、
 フルートとオーボエのメロディが響くと、その度に笑顔を見せるように
 明るく元気なフレーズを聴かせて、最後まで小気味よくテンポを刻み
 スカッと曲を締めくくります。 

 第2楽章:なごやかで、ゆっくりとしたファゴットのフレーズを弦楽器が
 支えるようにやさしく包み込んでいきます。
 弦楽器が急に大きくなり、立ち止まって強く響くと、表情が変わり、
 不安なフレーズを聴かせます。
 弦楽器はひっそりと、繊細にその表情を聴かせますが、
 やがて最初のファゴットのフレーズが聴こえると、
 次にはかわいらしいフルートの音色がそのフレーズを受け継ぎます。
 しかし、弦楽器は再び強くしっかりとした音で刻みます。
 その後、チェロのソロを入れて、フルートのソロが始まると、
 また雰囲気が少し変わっていきます。
 それから、オーボエでフレーズをつなぎ、最後にファゴットがひとつ
 現れると、ふっと軽くため息をつくようにして終わります。

 第3楽章:明るいフレーズがさわやかに響くと、曲がスムーズに始まります。
 チェロのフレーズが入ると、少し静かな感じになりますが、
 その後、木管楽器の音色を挟むと、元の明るいフレーズに戻ります。
 何度か同じような形をくりかえしていくと、
 オーボエのソロが始まります。オーボエは何事も無かったかのように
 あっけらかんとソロを奏でると、弦楽器もまたはじめのフレーズで
 ラストをしめくくります。
 
 第4楽章;軽快なリズムで弦楽器が小さく始まったかと思うと、
 急に大きくなってトランペットやホルンが鳴り始め、賑やかに曲を
 盛り上げていきます。
 弦楽器の細やかなリズムに、トランペットが、ファゴットがはやし立てる
 ように盛り上げると、たまらず盛り上がる弦楽器。
 何度も小さくなりますが、それでもやっぱり盛り上がり、
 後半に進むにつれて、低音弦楽器は抵抗するようにザクザクと刻みますが、
 それでも、最後は明るくサクッと終わったかと思うと、
 また小さく始まり、弦楽器はラストに向けて大きく盛り上がると、
 堂々と最後を飾ります。


明るくてサクサク聴ける交響曲がとてもいいですよね。
せっかくだから、いつものように何か曲のエピソードとか何とかを紹介しようと思ったんですが、CDの解説を見ても、ウィキペディアを見ても、「二重販売」みたいな事は書いてあるんですが、イマイチ理解しきれなかったのでパスしてしまいました。
まあ、エピソードはともかくとして、歯切れよくサクサク聴けるし、管楽器のソロもほどよく組み込まれた、聴きやすい曲ということで。


≪オススメCD≫
ウィーン・フィル&カール・ベームです。
ハイドン:交響曲第88番&第89番&第90番
ベーム(カール)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆★
怒:☆★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★


≪おすすめシチュエーション≫
元気の出る明るい交響曲です。


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新しいCD続々

2009年03月23日 | どれにしよう?
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日は「新しいCD続々」です。

先日は、CDを買いに行ったときのドタバタの話を書いてみましたが、
そのときに、見た事無いCDを見たので今日はその話を・・・。

売り場でいろいろと探していると、まず目に入ってきたのが、Blu-SpecCD(ブルースペックCD)「おお、なんじゃコリャ!また新種のCDができたのか!?」帰ってからまた、家で調べてみよう。とか思いながら、とりあえず目当てのCDを探しつつ・・・、

すると、また見た事無いCDが・・・、今度はHQCD(ハイクオリティCD)「!!?・・・これも普通のCDと違うのか?!CDの背中だけ見てると、SHM-CDかと思った。」なんだかややこしい事になってるなぁ・・・と思いながら、再び店内を歩く。

という感じで、その時はそのまま見過ごしていましたが、帰ってからネット検索してみると・・・。
結構いろいろな記事があるのでどれにしようかとも思いましたが、以前、紹介していたSHM-CDを含めた記事を見つけたので、それを引用してみようと思います。

2月18日【NIKKEI NET 「IT+PLUS」より抜粋】
―――――――――――――・・・
■「液晶テレビ素材」で作ったSHM-CD

 SHM-CDがいかに誕生したか。それは、日本ビクターからの持ち込み提案であった。ユニバーサルミュージックの担当者は、それまでもCDの音質改善にさまざまな努力を重ね、マスタリング過程の高音質化や製造過程のクオリティー向上に努めていた。ところが、それまでとは違う、材料を変えるというアプローチが新鮮に映った。

 日本ビクターの製作部門の申し入れを受け入れて、様々なトライをした。そして、提案された素材でCDをつくり聴いてみたところ、通常盤と非常に大きな違いがあることにびっくりしたという。

 この素材は、液晶ディスプレーのフィルターに使われるプラスチック材料で、基本的にはポリカーボネートの一種だが、通常のCDに使われるものより透明性が高い。俗っぽく言うと「液晶テレビ素材で作ったCD」というわけだ。

 第1弾のリリースは2007年秋。その後、発売した数タイトルのSHM-CDは市場の反応がよく、シリーズものとして展開していった。現在は新譜も加え、ユニバーサルミュージックのCDビジネスの中で重要な位置を占めるに至っている。


■反射率を改善したHQCD

 次にでてきたのが、CD製造会社のメモリーテックが提案し、EMIミュージック・ジャパン(東芝EMI)が乗った「HQCD(Hi Quality CD)」だ。HQCDは新しいポリカーボネートを使っている点では基本的に共通しているが、それに加えて反射膜の素材に特殊合金を採用し反射率を改善したことが違う。それによりレーザー・ディテクターの読み取り精度を高めている。

 これはEMIの様々なディスクに採用され、非常に音質向上に寄与していると私は聞いた。


■ソニーが独自開発したブルースペックCD

 3番目の新素材CDは、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)がここにきて打ち出した「Blu-spec(ブルースペック) CD」だ。SMEは去年2月くらいからSHM-CDの研究を始め、同時に独自のメソッドを開発することも検討していた。一時はSHM-CDを採用する方向で動いていたが、秋以降、自社の技術を使った独自の高音質CDメソッドを完成させた。

 SHM-CDもHQCDも素材の革新がセールスポイントだが、SMEはそれに加え、ピットの成形性を最重要視した。レーザー光を反射させるピット孔を正確に成形することで、結果として信号成分に含まれるジッター(時間軸歪み)を激減させたとしている。

 Blu-spec CDの「Blu」は、Blu-ray Disc(ブルーレイ・ディスク、BD)からきている。BDディスクのカッティング用の半導体レーザーを使って、CDのカッティングを行う。その御利益は、高精度な加工を可能にしたことだ。通常のCDカッティングでは波長458ナノメーターのアルゴンガスレーザーを使っているが、発熱が大きく、対策としてファン冷却しなければならない。振動が発生するので、抑える対策もいる。半導体レーザーならそれは無用で、正確なカッティング環境となる。波長が短いので微細な加工ができ、ピットのエッジをシャープに形成することが可能だ。

 基材にポリカーボネートでもより分子量が高いものを使い、金型原盤からの転写性を上げている。これまでビット周辺がもりあがっていたが、平坦にできたという。BDを製造している立場を活かし、他社の真似ができない技術的な仕掛けをなしたのだ。

 Blu-spec CDは、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルのカタログタイトルをベースにすでに数十タイトルを販売しており、今年2月には新譜にも採用する。
―――――――――――――・・・
2月18日【NIKKEI NET 「IT+PLUS」より抜粋】

更に上の記事は続き、これに加えて「ガラスCD」なるものも紹介しています、加えてそれを含めた「4種徹底聴き比べ」をした感想みたいなのも載ってましたのでリンクしておきます。(万一、記事からの転載・リンク等に不都合がありましたら削除しますので、ご一報ください。※メールチェックに時間かかる場合があります。)

【いずれも2枚組の聴き比べCD】

≪SHM-CD≫
これがSHM-CDだ!クラシックで聴き比べる体験サンプラー
オムニバス(クラシック)
UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)

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≪HQCD≫
HQCDで聴く高音質クラシック
オムニバス(クラシック)
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)

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≪Blu-Spec CD≫
聴き比べ体感! Blu-spec CD×CD クラシック編
オムニバス(クラシック)
SMJ(SME)(M)

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まぁ、要するに、どれも現行のいわゆる「普通のCD」よりもいい音が、これまでと同じCDを聴くプレイヤーで聴けますよ。
って事ですよね。


それにしても、まぁ次から次へと日進月歩というか、技術革新というかスゴイですね。例によって上の新種CDを未だいづれも一回も聴いた事ないんですが、とりあえず、それぞれのサンプルCDを買って、自分で聴き比べをして、感想をブログに書いたりすると面白いんでしょうが、ここに来てプラス3枚となると・・・、(この間CD買ったばかりだし。)
合わせて、果たしてその「違い」が自分にわかるかどうかも微妙・・・。
逆に、あまりにも「その差」がありすぎて、これらのいわゆる「新種のCD」にハマっちゃったら・・・、またCDを買うのにお金がかかりそうだし・・・。

加えて、クラシックの場合は録音年代や場所や状況によっても結構、その音は左右されそうだし・・・、と悩みの種は尽きないですが、興味津津なんですが、そのうちまた、「ウルトラCD」みたいな更に新種のCDが出ちゃったりなんかしちゃったりして・・・。



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CDをさがして・・・

2009年03月21日 | その他
たまには、クラシックCDを買いに行ってみてはいかがですか?

今日は、「CDをさがして・・・」です。


またコレ変なタイトルのお話ですが、
最近ちょっと、ブログを書いていて、知名度のない曲を紹介してるなぁ、と思いつつ、「初心者のクラシック」なのに、果たして「初心者の方」にどれほど役に立ってるんだろう?なんて、バカバカしい事を考えながらも、やっぱり気になったりして。

その割には、テレビでも流れている「CMのクラシック」で紹介してる曲を「まだ書いてません!」とか言ってみたり、不思議ですよね。CDとかカセットとかを持っていなくても有名な曲なら、タイトルがだいたいは分かるのは何故だろう?!(ネットで調べたりはしてるけど)

CDとかが無くても、書こうと思えばテキトーに書いて書けないこともないんでしょうが、(毎回そんなたいそうな内容でもないし)でも、さすがに「コレじゃイカン!」と思って、今日は、有名な曲のCDをお店に探しに行ったという話なんですね。


そう、昨日書いたバダジェフスカの「乙女の祈り」の入ったCDを買いに行ったんです。
一応、店に行って迷ってもアレなんで、とりあえずアマゾンで、適当に2つ3つ候補を探して、「まあこの辺かな」とある程度、目星をつけてからおでかけ。

まず、いつも行ってた店に行くと、そこはクラシックコーナーだけが独立した店舗だったんですが、「工事中」みたいな囲いがしてあって、閉店した!?改装中??だったので仕方なくポップス他一般のCDがあるコーナーで店員に「クラシックのCDってありますか?」と尋ねると、「こちらです。」と案内されて行ってみると、タタミ一畳ほどのスペースに…、
でも、有名な曲だし、「珠玉のピアノ~」みたいなCDを探せば…、と思って探すものの、・・・・・・無い。

仕方がない…、まぁクラシック売ってる店はここだけじゃないし、と思って別の大型店に移動。こちらもクラシックコーナーが広々と展開するお店。「さすがにここならあるだろう!」と思って、他のCDに目移りさせながらも地道にお目当てのCDを捜索!・・・・約一時間経過・・・ない!

作曲家の名前ABC~順に並んでいるので、バダジェフスカはBだっけ?、でもさすがに短い曲が一曲でメインのCDになっているはずもないからバダジェフスカだけのCDはやっぱり無い。アレ?!ひょっとして、Vだっけか?ヴァダジェフスカ?・・・こちらもない。そうか!やっぱりピアノオムニバスのコーナーなら・・・ない!
ひょっとして、「エリーゼのために」とかと一緒に入ってるかも?ならばベートーヴェンのコーナーも、・・・ない。
違う、ピアノなら「ショパン小品集」とかと一緒におまけみたいに入ってるかも!?・・・ない。

くうぅ・・・。仕方がない、次の店。ここもある程度大型店だし。小さいながらもクラシックコーナーは独立してある。最後の望みを込めて、ここならあるだろう!と移動。
さっそく、さっきの要領で店をさがすも・・・ない!なんで!?
しかし、ここまで来て手ぶらで帰るのもなんだし、とりあえず別のCDを手に店員に聞いてみるか。(手ぶらだとなんとなく恥ずかしくて聞けない)
「あの・・・、『バダジェフスカの乙女の祈り』ってありますか?」
店員は「少々お待ちください・・・、」と言って手元で「ワタジェフスカ」とメモを取りながら・・・、気づいたので「バです、バ。ひょっとしたらヴァかも?」とか言いながら、店員は再びパソコンで検索・・・カタカタカタ・・・。

しばらくすると「CD自体はかなり発売されてるんですが・・・、この店に在庫が・・・。お取り寄せしましょうか?」と店員。「いいよ!取り寄せるんだったらアマゾンで買うよ!!」と言いたいところをグッと抑えて、「有名な曲なんですけどね、もう売れちゃったかな?」とか言いながら手持ちのCDの会計を済ませて店の外に・・・。

困ったなぁ・・・、ここまで来たら半分以上意地でも買って帰りたい!!
そうだ!2軒目に行った大型店でもう一度店員に聞いてみよう。返す足でその店にリベンジ!一応店内をもう一度探して確認、やっぱり無かったので店員に尋ねると、「こちらへ」と言われて「CD検索マシーン」みたいな機械の前に。
「こちらのタッチパネルでジャンル別、タイトル別に検索して、ヘッドフォンでも一部その音楽が聴けます!」と店員!「おお!こんなハイテクなマシーンが!あったのか!!」と思いながらようやく検索。あるはあるはその数20件以上。店員の話によると、印刷ボタンを押すと、レシートみたいなのが下から出てきて、そこに印刷されたバーコードをレジでチェックしてもらうと、一発で在庫確認ができるそうな・・・。

念には念を入れて、一応2枚分のCDのレシートを印刷して、レジカウンターへGo!!一枚目を渡し、確認!「少々お待ちください。」別の店員が在庫確認へ売り場に消えて・・・数分後・・・、戻ってきた店員はCDを手に「これでよろしいですね!」・・・「あった!!これです、これです!」
無事、会計を済ませて家路に。ハーつかれた。

≪やっとの思いでGETしたCD≫
エリーゼのために~やさしいピアノ名曲集
ナジ(ペーテル) ソラコイ(バラーシュ)
エイベックス・クラシックス

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そんなこんなで、昨日の曲はそんな隠れたお話があったんですね。(って言っちゃってるケド。)結局、購入したのは、エイベックスの「エリーゼのために~やさしいピアノ名曲集」(全14曲)ピアニストは名前も知らない人でしたが、なんと500円!安さに負けた・・・(既に1枚別のCDを買ってたし。)
ちなみに2枚目のレシートは昨日≪オススメCD≫で紹介したフィリップスレコードのヤツです。

まぁ~それにしても、有名な曲だし、ものの5~10分ですぐに見つけられると思ってたのに、家に帰ってから思い出すと、「そういえば、あのマシーン見たことあったなぁ・・・。」それにしても、まさか自分で使う機会があるとは思わなかった。たいていは自分で探せるし、あと、店員はどこからあのCDを持ってきたんだ?!倉庫だよね、倉庫。陳列されてたかなんてコワクて聞けない。

加えて、よもやエイベックスのCDを買う日が来ようとは、夢にも思わなかった。ちなみにさすがに500円なので、ジャケットは表裏一枚ペラで解説はナシ。

という訳で、曲の話でもないのに長々と最後まで読んでくれてありがとうこざいます。(まぁちょっとした笑い話という事でどうぞ。最初から店員に聞けよ!って話ですよね。)


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乙女の祈り (バダジェフスカ作曲)

2009年03月20日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はバダジェフスカ:乙女の祈りです。


バダジェフスカと言ってもあんまり一般的には有名ではありませんが、ウィキペディアを覗くと、ポーランドの女性ピアニストみたいです。

曲もこの曲のほか、30曲ほどのピアノ曲しか残っていないようですが・・・、それもそのはず。30歳になる前に夭折してしまったらしい。

この曲は18歳の頃に作曲されているようですが、若々しい頃の輝くようなメロディは、とても有名な曲ですから、曲を聴けばおそらく誰もが、「ああ、この曲!」とうなずいてくれる曲だと思います。



 階段を昇る様に、ゆっくりとその音階をのぼると、
 今度はゆっくりと、高音からおりてくるメロディがとても瑞々しく、
 うるおいのあふれたピアノのメロディは、華やかに舞うようです。
 メロディは変わりませんが、美しく繰り返されるそのフレーズを重ねるごとに
 奇麗になっていくように感じます。
 途中ではそのメロディが中音域に変わると、ゆっくりと落ち着いた雰囲気で
 聴かせてくれます。
 そして、メロディはときに、うつむいてみたり、じらしてみたりと
 形を変えてゆきますが、どんな表情を見ても、愛くるしく感じてしまう
 魅力たっぷりの一曲です。
 

春の穏やかな日差しを浴びるような、とってもいい曲ですよね。
この間は、ゲーテがバッハの組曲第3番を「着飾った人が行列で階段を下りる」と評した、と紹介しましたが、
この曲はさながら「ノースリーブのドレスを身につけた女性が、しなやかに階段を下りる」といったところでしょうか?


≪オススメCD≫
この中にいろいろ入ってます。
エリーゼのために~ピアノ名曲集
オムニバス(クラシック)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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≪真野恵里菜≫
アマゾンで“乙女の祈り”を検索するとこんなCDも!?
乙女の祈り
真野恵里菜,三浦徳子,たいせい
hachama

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そう言えばCMやってたような、タイトル以外はバダジェフスカとは一切関係ないと思う。


【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:★★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆★★ →麗☆☆☆☆★


≪おすすめシチュエーション≫
落ち着いてちょっと一息いれるときにいいかも?


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CMのクラシック(その36)

2009年03月19日 | CMのクラシック
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はCMのクラシック(その36)です。

さてテレビでは連日たくさんのコマーシャルが流れていますが、そんなTVCMの中にもクラシック音楽は結構使われています。それをクラシック音楽と意識しなくても知らず知らずのうちに聴いてしまう愉快なメロディを思わず口ずさんでいる事もあるんじゃないでしょうか?

今回は保険会社のCMをふたつ紹介しますが、いろいろ面白いCMやってますねぇ。リニューアルと、もうひとつ☆おまけでひとつ紹介してます。


大塚ベバレジ:JAVAティー
【曲目:夢:ドビュッシー】
「最近壁にぶちあたってるんじゃない?」と金髪の女性に尋ねられると、曲が流れ、
プシュッとペットボトルのキャップを開けて、赤レンガの建物の壁を突き破ってその後も飛んでいく金城武さん。
シーンがオフィスに戻ると「そんなことないッスよ!」と返します。女性は「強がっちゃって~」と笑顔で応える。
後は、♪ジャワジャワ、ジャワジャワ~♪
面白いですよね。このCM。


日清食品:GoFan(レンジ炊きパフォーマンス編)
【曲目:交響曲第4番から第4楽章:チャイコフスキー】
チン!とレンジの音がするとシェフの菅をした滝沢秀明さんが、「米よ、踊れ!」と言うと、白タイツを着た人々が舞い踊ります。滝沢さんが両手を振り上げると米たち(白タイツ)は盛り上がり、商品の箱の中に・・・、箱の中からは暖かく湯気の上がったチャーハンが!「これぞレンジ炊き!」というナレーションで終わります。

アメリカンファミリー生命保険:Aflac(アヒルラジオから)
2パターンありますが、両方とも白いペンキの小さな小屋で、マイクを前にヘッドフォンをしながら、アヒルといっしょにリスナーからのお便りを読む感じのCMです。

(春の朝篇)曲目:【ドリー子守唄:フォーレ】(4月9日リンク追加)
宮崎葵さんが手紙を読みます。「僕はファミレスの店長です。先日…入院しました・・・、あの時・・・助かりました。職場に復帰して頑張ってます・・・。」静かにピアノと声が流れるCM。

(春の夕暮れ篇)【曲目:ブラームスのワルツ】(3月30日リンク追加)
「先日、突然の腹痛で病院へ運ばれました・・・、そのまま入院しました。費用は母が立て替えてくれました。・・・・、母から“はこがん急がんでよかったとに”と言われました。」静かにピアノの声が流れるCM。

ちなみにアフラックのホームページのトップページから、「アヒルラジオはこちら」をクリックすると、別サイトに飛んで、ラジオのチューンみたいなのを「音楽のひろば」に合わせると、両方の曲が聴けます!(CMも見れます。)

リニューアル

東京海上日動(Baby'sTalk保険のプロ篇)
【曲目:どろぼうかささぎ:ロッシーニ】
公園にベビーかーで現れて向き合うふたりの赤ちゃん。「あ~早く自分で歩きたいなぁ~ホントばオムツも自分で変えたいし、できれば景気対策も、アメリカもなんとかしたい!」
もう一人は、「親に、政治家に、大統領にまかせようよ!」
するとベンチに座っているセールスマンが「それはそれでいいと思いますが、保険はプロに任せるのが安心ですよ!」というCM。
内容はほとんど変わってませんが、何回見ても笑えるCMです。


☆おまけ☆
ナビスコ:コーンチップスハンディタイプ
【こちらは特にクラシックの曲じゃありませんが…】
テレビを見ていると、ヴァイオリンを持った女の子がCMやってる…、どこかで見たことあるような…、誰だっけ?あっ!エミリちゃん!
せっかくだからついでに紹介してみよう!

ふたつの商品を持った宮本笑里さんが、黒いパッケージを持って、「マイルドタイプは?」と言うと、ゆったりとした曲を黒いドレスで演奏し、「飽きのこない味」
そして赤いパッケージを持って「ホットタイプは?」と言うと、赤いドレスを着て、快活で勢いのある曲を演奏して、「ピリッとしたスパイスが後をひく」
最後は私服で、「ナビ~スコ」というキャッチを※ピチカートで演奏。

≪宮本笑里のCD≫
break(DVD付)
宮本笑里,大川茂伸,大川茂伸,松本俊明,谷口尚久,川畑要,solita,スパム春日井,Spam Kasugai,ジェイク・シマブクロ
SMJ(SME)(M)

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※曲目のリンクはこのブログで書いた記事のページにつながります。


どこかで「見たことある顔…」とか言ってますけど、別に宮本笑里さんと友達とか知り合いっていう訳じゃないですよ!(あたりまえだよ。)
以前ブログで紹介した「美人アーティスト」と、アニメ「のだめカンタービレ巴里編」でエンディングを歌っていたので、そのときにCDのジャケットとかで見たのを覚えてたんですね。

【前回のCMのクラシック】

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【ブログパーツ情報】
映画「マーリー」のブログパーツが対応になったようなのでくっつけてみました。


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管弦楽組曲 第3番

2009年03月18日 | バッハ
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はバッハ:管弦楽組曲第3番です。

ストレートなタイトルのこの曲。要はオーケストラの組曲ってコトですが、(そのまんまじゃん!)他の作曲家のいわゆる「組曲」とは少し様子が違うようです。

作曲家の時代背景が違う事も関係あるようですが、オーケストラと言っても比較的小規模な編成なので、迫力のある演奏という訳にはいきませんが、逆にこの時代特有の上品な演奏がじっくりと楽しめる一曲です。

また、CDの解説によると、『ゲーテが「美しく着飾った人々の行列が広い階段を下りてくる姿が目に浮かぶ」と評した。』とありますが、「ウマイ事いうなぁ」なんて思ったりして。

そして2曲目のエア(アリア)は、あの有名な【G線上のアリア】として単独で演奏される事も多い曲のひとつです。単独のときと違って組曲として全曲を通して聴くと、また違った聴こえ方がするかもしれません。




 序曲:
 トランペットがゆったりとした響きが伸びやかに始まると、ティンパニ(大太鼓)の
 ドラムロールがゆるやかに響き堂々としたメロディが流れます。
 しなやかに響く弦楽器の上をチェンバロやオーボエが華麗な響きで、
 しずしずと歩くように進みます。
 トランペットもゆっくりと、ティンパニもおごそかに力強く響くと
 気品だたよう雰囲気が伝わってきます。
 途中からテンポが速くなり、掛け足になりますが、
 弦楽器は軽やかに、チェンバロもリズミカルに、トランペットもアクセントを
 加えるように、小気味よく駆け抜けていきます。
 最後はトランペットも高らかに、弦楽器がゆっくりと聴かせて
 堂々と締めくくります。 

 エア(アリア):
 しっとりとした弦楽器のフレーズが、しみわたるように響くと、
 おごそかで神聖な雰囲気になります。
 弦楽器の響きを何層にも折り重ねていくように、しなやかにゆっくりとした
 フレーズを聴かせてくれます。
 すうっと透き通るような音色が静かに聴こえると、とても穏やかな気持ちになります。

 ガヴォット:
 明るく力強いトランペットの響きが、ティンパニの響きも手伝って、
 堂々とした貫禄をもった音色を聴かせます。
 途中、トランペットと弦楽器が交互に響きあうと、お互いに呼び合うように
 その音色をたっぷりと聴かせてくれます。
  
 ブーレ:
 小刻みなリズムにトランペットが明るく跳ねるような演奏は、
 躍動感があって、ウキウキするリズムのまま最後までスッキリと聴かせてくれます。
 
 ジーグ:
 ほどよいリズムに明るく響くトランペット。
 心地よく流れる弦楽器に応じて、ティンパニがアクセントをつけると、
 曲が引き締まります。
 穏やかにスイスイと流れる弦楽器にきらめくチェンバロがさりげなく演出すると、
 最後もサラリと決めて終わります。
 

さて、ブログを始めてすぐの頃に紹介した「G線上のアリア」ですが、当時その曲の事を書いたときは、今回の「管弦楽組曲第3番」の中のアリアだという事を知らずに書いてましたから、自分でも全く別物だと思ってましたが、この曲の中の一曲だったんですね。
その後、何かの機会でそれを知って「アレ?・・・ってコトは、紹介の仕方がちょっと・・・」とも思いましたが、結局しれーっとそのままにしてましたが、
まぁ「G線上のアリア」はそれとして、単独での地位を揺るがざるものとしてますから・・・なんてコトにしておいて、「ソレはソレ、コレはコレ」という事で…。

改めてこの曲を聴いても、やっぱり単独で演奏される時と、組曲として演奏されるときでは、状況も違うでしょうし、編曲も違ってる場合がありますから、そんな感じで聴き比べてみても面白いかもしれませんね。


≪オススメCD≫
トン・コープマンでどうぞ。
バッハ:管弦楽組曲
コープマン(トン)
ワーナーミュージック・ジャパン

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:★★★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆★★


≪おすすめシチュエーション≫
ゲーテもオススメ?!の一曲です。


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第二組曲 (ホルスト作曲)

2009年03月17日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はホルスト:第二組曲です。

昨年、ホルストの第一組曲を紹介したところ、まずまずの人気でアクセスも少し増えてたんで、そのうち「第二組曲も紹介しよう!」と思ってましたが、なんだかんだで、そうこうしてるうちに今日になってしまいました。

という訳で、この第二組曲。第一組曲と同様、吹奏楽部門としては人気の作品です。
随所に民謡のフレーズが使われていますから、ほっこりとした気分にしてくれますし、一方で打楽器も特徴的に使われていたりするので、いろいろと楽しめる一曲です。

ちなみに、吹奏楽の曲なので、木管楽器、金管楽器、打楽器による演奏ですから、弦楽器は編成に入ってません。



 行進曲:
 ボコボコボン!というチューバにつづいて、クラリネットがひとつ入ると
 スネアドラム(小太鼓)の軽快なリズムにのせてトランペットが軽やかなメロディを
 奏でていきます。
 しばらくすると、ユーフォニアムがメロディを朗々と歌います。
 続いてトランペットがそのメロディを華やかに歌っていくと、またひと仕切り
 今度はサックスが民謡風のメロディを奏でます。
 そして、初めのテーマを演奏しスッキリと終わります。 

 無言歌:
 木管楽器が静かに響くと、オーボエのフレーズが悲しく響きます。
 クラリネットやフルートも静かにそのフレーズに合わせていきます。
 それぞれの楽器がそれぞれに気を遣うようにゆっくりと静かなメロディは
 ゆっくりと終わっていきます。

 鍛冶屋の歌:
 歯切れのよいトランペットとスネアドラムが心地よく響くと、
 チューバのリズムにのせて、ホルンが叫びます。
 しばらくすると、カン!カン!と金属音のような打楽器が響き、
 メロディにのせてリズムのようにカンカンカン!と響きます。
 
 ダーガソンによる幻想曲:
 木管楽器がゆっくりと始まり、のどかなメロディを奏でていきます。
 やがて、トライアングルがチリン!と響くと曲は徐々に盛り上がり、
 タンバリンのリズムとトランペットが入ると賑やかになっていきます。
 それから少し落ち着いて木管楽器でつないでゆくと、
 トランペットが再び現れてまた、華やかに盛り上がります。
 メロディが徐々にゆるやかになり静かになると、トライアングルがチリンと響き、
 ピッコロがひとつ奏でると、最後はシンバルがバシン!と決めて終わります。
 
 

久々に聴きましたこの曲。最初の「行進曲」のメロディはなんとも懐かしい響きに感じます。ユーフォニアムのメロディも特徴的ですが、「鍛冶屋の歌」のカンカンと響く音もコミカルで印象的です。
おもちゃ箱みたいな面白い音がたくさん入った一曲です。


≪オススメCD≫
やっぱりCDは持ってませんがこんのはいかが?
ホルスト:吹奏楽のための組曲第1番&第2番
フェネル(フレデリック)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★


≪おすすめシチュエーション≫
愉快に楽しく聴けます。


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