10月26日(月)、北部訓練場ヘリパッド造成問題についての環境アセス・事後調査報告書を審査する県の環境影響評価審査会が開催された。高江現地行動連絡会は、先週、事務局の沖縄県環境政策課に2名が意見書を提出し、審査会の場で口頭での意見陳述を認めるよう要請していた。
今日の審査会には、傍聴者が25名ほども来ていっぱいになった。当初、事務局の環境政策課は口頭での意見陳述に難色を示していたが、今日は、審査会で2名が口頭で意見陳述することが認められた。私とOさんが口頭での意見陳述に立った。
(26日に開催された県の環境影響評価審査会)
私たちが陳述したのは、先日のブログで説明したN1ゲートからN1地区に向かう長さ2Kmほどの旧林道を工事用進入路とするための整備問題だ。この旧林道は数ヶ所で崩落しているのだが、防衛局が県に提出した計画は全く杜撰なもので、このままでは大量の土砂流出は避けられない。それを避けるために抜本的な対策を講じようとすれば、かなりの規模の土木工事が必要となり、やはり環境に深刻な影響を与える。さらに私が強調したのは、この道路は工事期間中だけ使われるのではなく、もしN1地区の2つのヘリパッドが完成すれば米軍車両が通行することになる。現在の防衛局の計画は工事期間中だけの対策にすぎず(それも全く不十分だが)、将来の米軍の運用を考慮したものとしなければならないということを強調した。
さらに審議の中では深刻な事実も明らかなった。立入調査の結果、N4地区のヘリパッド周辺には、アメリカハマグルマ、セイタカアワダチソウ、スギナ、クズ等の外来種が多数見つかった。県外の張芝を持ち込んだため、種子等が付着して入ってきたようだ。これらの外来種が繁殖すれば、ヤンバルの生態系に極めて深刻な影響を与えるという。
また、ヘリパッドの接地帯部分の芝の枯死が目立つという。オスプレイの排気熱の影響というのが委員さんたちの結論だ。周辺の森林の植生にも排気熱の影響が出ているはずだという。
当初は、今日の審査会で知事への答申案をまとめる予定だったようだが、旧林道の整備問題など、事務局が用意した答申案が不十分だということで、再度、審査会が開催されることとなった。
(審査会終了後、シュワブ基地ゲート前の集会に参加した。)