こげの耳に★ねんぶつ★

たわいない日々の思うことと愛犬こげと花が咲いていたら花の写真など

トラツグミ

2011-01-17 05:30:30 | いろいろ
「ヌエの鳴く夜は恐ろしい」というフレーズを覚えているでしょうか?

学生の頃、角川書店が横溝正史の作品を最大にセールスして文庫本として、そして

作品を映画化してヒットさせました。作品には金田一耕助という私立探偵が登場し

難事件を解明し解決していきます。そのほとんどがおどろおどろしい事件の様相で

読んでいても次はどうなるのかと夢中になったものです。当時は昭和ですから内容が

戦後を背景にしたものが多く、小説のなかに「復員兵」とか「戦後の復興で一代で財を

なした・・」という表現がよくでてきたけど、それはそれで昭和生まれだから理解でき

たけど、今の子供はイメージがわかないでしょうね。

その中には『八つ墓村』とか『犬神家の一族』などの誰もが知っている作品もあるんだ

ど、「ヌエの鳴く夜は恐ろしい」は『悪霊島』という作品のキャッチ・コピーだ。

私はこのフレーズを 年に一度はなぜか急に思い出すことがある。どんな内容だったか

は、とんと忘れているのに、だ。それくらい当時のCMがインパクトあったんだね。

ヌエってなによ?と当時も思ったのはたしかで、それは鳥の一種だとは理解したけど夜

に鳴くからには、すんごく怖い、きっと想像上の鳥だと思っていた、いや、実在する鳥

だと当時、なにかで取り上げていたような気もするんだけど・・・。

そのヌエに、たぶんヌエだと思う、出くわすとはこれも おみくじ のおかげか!

ヌエ、漢字で書くと鵺、夜の鳥とも鵼、空の鳥 とも書くらしい。

その鳥がうちの庭先に突如現れた。



ヌエ トラツグミの異称。

   源頼政が紫宸殿上で射取ったという伝説上の怪獣。頭は猿、胴は狸、尾は蛇、

   手足は虎に、声はトラツグミに似ていたという。平家物語などに見え、世阿弥作

   の能(鬼物)にも脚色。

   転じて、正体不明の人物やあいまいな態度にいう・・・

鳴き声 ボリューム上げて聞いてください。

たしかに声は寂しい、夜に聞くと後ろを振り向くことができないような声だ。


その日 私は母屋と離れを行き来していた。そのあとに子分のこげもついて。

二回目に戻りかけた時に、椿の下に何やらうずくまったものが。「ハトかな?」と

飛び立つものと思い近寄ると、飛び立たずなぜか周りに羽毛がいっぱい散っている。

おばあちゃんが畑にいたので「そ~っと来てみ、変な鳥がおるから」と声をかけ、

こげを玄関の中に立てこみ、カメラを手に・・。おばあちゃんも「見たことないけど

そのへん歩いてる鳥?」「それはコジュケイやろ」「捕まえられるかも」捕まえるって

大胆な!「つつかれるから手袋せな」と軍手を取りに・・。なんなく摑まる鳥。


                かわいいやん

野バトくらいのおおきさで 見たところ羽を折られたとか怪我をしているところも見あ

たらず、でも地面の羽毛が何かがあったことを物語る。「こげがなんかしたんかな」

「いやぁ、こげは私について回ってたし、みつけたら吠えるかなんかアクションする」



一見トンビみたいだけど形が違うでしょ。とりあえずおばあちゃんの知っている鳥好き

なおじさんのところに段ボールにいれて持って行くことに。なかなか戻ってこないので

インターネットで探してみたら、姿形といいこれしかない『トラツグミ』を探しあてた

そこで初めて、この『トラツグミ』が『ヌエ』だと知り、これがあのキャッチ・コピー

の鳥なんだ!

悪霊島

おばあちゃんが戻ってきたけど、トラツグミはいない。話を聞くと そのおじさんは

名前はわからんけど、ツグミの仲間かもしれんとのこと。見てもらうと喉のあたりに

少し傷があるだけで飛び立とうとするので 広い草地で箱を開けたら飛んでいったとい

う。ああ、飛ぶ力があるのなら安心だ。おじさんいわく、最近ハヤブサが姿を見せる

というので、そんな猛禽類やカラスに襲われたのかもしれない。



庭に残った羽毛を片付けながら、一応手袋をして触ったけど万が一、鳥インフルエンザ

なんかに感染していたら・・とあとで思ったのさ。野鳥は保護員の人に渡さなくちゃ

いけなかったような記憶もあるけど、ま、今回は無事に飛んでいったからいいか。

それにしても虎毛(こげ)の庭に トラツグミがやって来た・・・とらの庭にとら 

って、なんか意味あるのかな。

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