雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

文化祭(その2)

2007年11月04日 | 楽しい学校生活
となると、テナーに息子を含め障級在籍者が2人もいる
息子のクラスのことが気になってしまいます。
ついに、息子のクラスの番になりました。

ちょっと緊張した顔で壇上に上った息子、いきなり首筋を
ぼりぼりとかき始めます。ストレスのかかったときの
息子の癖ですが、他のみんなが真面目な顔で直立不動の
姿勢をとっているのでものすごく目立ちます。

「お~い・・・」と冷や汗をかき始めたところで、指揮者が
一礼。会場に拍手が起こると、途端に息子の両手がびしっと
下におりたので、ほっとします。

ところが。予想に反して(?)ちびくまのクラスのコーラスは
音色が柔らかく、男声と女声がよく調和して、バランスのとれた
とてもいいハーモニーになっていました。
そして、息子も、微笑をたたえたいい表情で、口をはっきり
動かして歌っていたのです。

ざわつき始めていた会場ももう一度静まりかえって、
感心したように「ほう」と息をつく人も何人もいます。
私の親ばかの分を差し引いても、1年生の中ではこのクラスが
一番うまかった、と思いました。

個々の子どもの技術に、他クラスとの間でそれほどの差が
あったとは思えません。
それでも、このハーモニーの明るさ、柔らかさは、このクラスの普段の
在り方が反映されたもののような気がしました。

息子が毎日にこにこ笑って、「ぼくは学校が好きだよ。
S先生もK先生も教頭先生も好きだよ。SR(障碍児学級)も
クラス(交流級)も好きだよ」と言いながら学校へ駆けて行くのは
こんなクラスに迎えられているからなのでしょう。

校区外の小学校を卒業した息子を校区の中学に通わせることに
私は随分不安を感じていた時期もありましたが

同じ小学校を出た子どもが1人もいないということは
全ての子どもを大切にしようという学校や先生たちの
凛とした姿勢が明確に子どもたちに伝わっている限り、
大きな障害にはならないのかもしれません。

言い換えれば、障碍のある子とない子が一緒に育つということは
その環境を大人がどのようにとらえ、どのように見守り
導くかによって、子どもを守り育む力にも、子どもを傷つける
刃にもなりうるということなのではないかと思います。

6年前、小1の音楽会では、全く歌わずに舞台の上で
歌詞に合わせて1人楽しげに踊っていた息子の姿や
ほんの半年前には緊張でがちがちに強張った顔をして
学校に通っていた息子の姿を思い出して、

なんだか胸と目頭が熱くなってしまったのでした。


1 コメント

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はじめまして (majo)
2007-11-09 15:46:42
ネットサーフィンをしていてたどり着き、
遡って読ませていただきました。

『ぼけとつっこみ』による家庭教育、
なるほど・・・と感心してしまいました

もっとゆっくり、時間をかけて読ませていただきます。
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