快適なお布団

学校から帰ってきたちびくま、「おかあさん、今日はお出かけする？」
「今日はお出かけしない？」と何度も訊いてきます。
どうしてなんだろう？と不思議に思っていると、ちびくまのほうから
謎解きをしてくれました。
「おかあさん、せんしゅうのもくようびはおでかけしたね」

そうか～。
先週の木曜日は、夜、東京へ出発したのです。
東京旅行自体は、ちびくまにとって楽しいものではあったようだけど、
言うなれば、大きな変化、大きな「非日常」でした。
だから、今週はもう、そういう大きなイベントのない、いわば
「普通の木曜日」であることを、私の口からも確認しておきたかったのかな。

こういう「言わずもがな」の確認を、ちびくまは好んでします。
本当の理由はよくわからないのだけど、ちょっとした不安のようなものを
それで解消できるのかも知れないな、と思っています。
（私たちも、自分では正しい、と思っていても、それを信頼できる
　人の口から言ってもらうと、安心するってこと、ありますもんね）

「うん。先週の木曜日は、バスに乗って東京へ行ったね。
　今週の木曜日は、お出かけはなしだよ。普通の木曜日だよ」
私がそう答えると、ちびくまはにこっと笑って、こう言いました。
「１２月１日は、おでかけなしでかいてきなおふとんでねんねしてください」

これは、先週乗った東京行き高速バスのＣＭ、
「東京へは、乗り換えなしで快適な、＊＊＊＊＊をご利用ください」
をもじったもの。

そうか～。ちびくまにとっても、家の布団で寝るのは
「快適」だったんだ、と大笑いしてしまったのでした。