雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

子どもの居場所づくり

2005年08月09日 | 「発達障碍」を見つめる眼
今日、息子は社協のお預かりプログラムに参加してきました。

自閉に限らず、障碍のある子の親にとって、
学校の長期休暇はとっても頭の痛いものですよね。
うちの学校のお母さんたちの間でも、
「夏休み、頑張って切り抜けようね」が合言葉です。
「あと○日~」とカレンダーに×をつけながら
2学期の始まるのをじっと待つ、というのが本音。

障碍のある子の、放課後や長期休暇中の過ごし方、居場所作りに
ついては、以前から様々な団体が当局に要望していますが、
なかなか実現の方向へ向かいません。

そんな中、去年の夏休み、地域の社会福祉協議会が
長期期間中の子どものお預かりプログラムを
始めてくれたのは、わずかな時間・回数ではあったのだけど、
やっと私たちのニーズを受け止めてもらえた、という思いで
心底嬉しい出来事でした。

そのプログラムも冬休み、春休み、と回を重ねて、
今年の夏休みは計5回。
場所は市の福祉センターの大広間。子育て支援NPOと
障碍児支援NPOのスタッフ、それに若干名のボラさんが
ほぼマンツーマンの形で、3時間子どもの遊び相手をしてくれます。

ちびくまは、初回から何度も参加しているのですっかり
要領も飲み込んでおり、今年も大喜びで参加しました。
今日はちびくまの大好きな障級のクラスメートも来ていて、
おまけに彼の担当が、ちびくまも時々ガイヘルでお世話に
なっている青年だったので、一緒に遊んでもらって
とても楽しかったようです。


でも、帰ってきてから、「きょうはきにいらなかった」とポツリ。
よーく聞いてみると、自分の担当だった、ボランティア(?)の
おじさんがあまり好きではなかったようです。

男の人の好きなちびくまには珍しい事ですが、この男性、
甲高い声で、畳み掛けるようにくどくどと声かけしていて、
(例えば、「○○くん、○○くん、××したの、え?
××せんといかんよ!え?1人でできるか?」という具合)
私も、「わ、自閉っ子に嫌われそうなタイプ」と思っていたのですが
やはり、ダメだったんですね~(笑)

ちびくまは「ボラさんに気を遣うタイプ」だから、そんなことで
暴れたりはしませんけど、好きな人が近くにいたので、
ちゃっかりそちらに逃げていたようです。


例えば車椅子の扱い方を全く知らない人に、そのまま車椅子の子の
お世話をさせたり、ってしないと思うんですけど、同じように
「自閉っ子とのお付き合いの最低限の作法」くらいは、
こういう活動に出る人には勉強しておいてもらいたいものです。

実は以前、別の団体の「本人活動」に息子を連れて行ったことが
あるのですが、この時はボラさんの対応がよくなくて、すっかり
パニックになってしまい(ボラさんも主宰側のスタッフもそのことにすら
気が付かなかったようですが)その後息子はこの団体の活動とわかると
「もういきません」ときっぱり断るようになってしまいました。

相手がプロであろうが、アマであろうが、嫌な思いをしたという記憶を
自閉っ子の記憶から消す事は大変に難しい事です。
今まだ、そういうプログラムやボラさんの数自体が限られていて、
なかなかその「質」についてまで、「利用する側」が注文を
つけにくい状況なのですが、
せっかく「障碍のある子の居場所づくり」を考えてくださる方には、
ぜひその辺も頭に入れておいて欲しいな~と思うのです。