先日、罠にかかった鹿の
絶命から解体までに立ち会いまして
お手伝いをさせていただきました。
日に日にその記憶が断片的になり
断片的に残った部分が色濃くなっていきます。
今まで魚を釣り、生きたまま捌くことは
数えきれないほど経験してきましたが
同じ哺乳類の命を頂戴することは初めてのこと。
以前、芝浦屠場で牛と豚の映像を見る機会はありました。
でも、実際に立ち会うのとは湧く感情が雲泥の差です。
精肉しか見ることのないこの時代。
死を嫌がる牛豚や鶏などから
命を頂いて食卓にのぼるまでの過程なんて
知る由もありません。
だから、大人も子供も現実を目の当たりにすべきだと思っていました。
今ももちろんそう思っていますが、
時期を選ぶことは重要だと思い知らされた次第です。
私たちと近い哺乳類をするということは
それなりの覚悟がいります。
その場しのぎでは済まされません。
現に、この私がまだ引きずっています。
後悔はしておりませんが
しばらくこの記憶はフラッシュバックを繰り返しそうです。
尤もらしく口で言うのは簡単です。
ただ、現実は非常に鮮烈で残酷でもあります。
多くは語りませんが
興味本位で立ち会うものではないと思いました。
しかし、お命頂戴したからには
里において捕食の頂点に立つ我々が
食物連鎖を止める訳にはいきません。

鹿肉のカルパッチョ
背ロースに塩をしてしばらく置き
金串にに刺して全体を火で炙ります。
新鮮ですが捌く際に毛などがつきましたので
ある程度衛生面には気を配らないと…
オイルと塩、胡椒、レモン、
パルミジャーノレッジャーノを削いでいただきました。
美味しかったですが、色々思い出します。

レバー
自己責任でレバ刺しをいただきました。
しばらく血抜きしてあります。
内臓の記憶が一番鮮烈だったので
正直口元でフォークを運ぶ手が止まりました。
でも、綺麗ごとを言うでない!と自分に言い聞かせ
有り難く頂いた次第です。
何も考えなければ抜群の鮮度でとんでもなく美味。
サックサクの食感で臭みも一切ありません。
何も考えなければ…

鹿モモ肉のワイン煮込み
時間がないのでマリネする時間はありませんでした。
香味野菜と赤ワイン、トマトで煮込んであります。
時間がないとは言え
野趣溢れる食感を残したいので
圧力鍋などは使用しません。
臭みなど全くなく美味しゅうございました。
ただ今パテを作るために
モモ肉、レバー、喉肉、心臓などを
ソミュールでマリネしています。
あばら骨や首の骨からはスープをとりました。
肺はまだ血抜き中です。
何とか処分することなく
全て頂くつもりです。
今回のことを「経験」や「体験」
といった軽い言葉で片付けたくはないです。
命を頂く行為は今こうしている時も
どこかで行われているわけで
自分に無関係なことではないのです。
色々考えさせられ、現在進行中。
命の重みは命ある限り何者も平等です。
日々感謝。日々懺悔。
ご馳走様でした。
絶命から解体までに立ち会いまして
お手伝いをさせていただきました。
日に日にその記憶が断片的になり
断片的に残った部分が色濃くなっていきます。
今まで魚を釣り、生きたまま捌くことは
数えきれないほど経験してきましたが
同じ哺乳類の命を頂戴することは初めてのこと。
以前、芝浦屠場で牛と豚の映像を見る機会はありました。
でも、実際に立ち会うのとは湧く感情が雲泥の差です。
精肉しか見ることのないこの時代。
死を嫌がる牛豚や鶏などから
命を頂いて食卓にのぼるまでの過程なんて
知る由もありません。
だから、大人も子供も現実を目の当たりにすべきだと思っていました。
今ももちろんそう思っていますが、
時期を選ぶことは重要だと思い知らされた次第です。
私たちと近い哺乳類をするということは
それなりの覚悟がいります。
その場しのぎでは済まされません。
現に、この私がまだ引きずっています。
後悔はしておりませんが
しばらくこの記憶はフラッシュバックを繰り返しそうです。
尤もらしく口で言うのは簡単です。
ただ、現実は非常に鮮烈で残酷でもあります。
多くは語りませんが
興味本位で立ち会うものではないと思いました。
しかし、お命頂戴したからには
里において捕食の頂点に立つ我々が
食物連鎖を止める訳にはいきません。

鹿肉のカルパッチョ
背ロースに塩をしてしばらく置き
金串にに刺して全体を火で炙ります。
新鮮ですが捌く際に毛などがつきましたので
ある程度衛生面には気を配らないと…
オイルと塩、胡椒、レモン、
パルミジャーノレッジャーノを削いでいただきました。
美味しかったですが、色々思い出します。

レバー
自己責任でレバ刺しをいただきました。
しばらく血抜きしてあります。
内臓の記憶が一番鮮烈だったので
正直口元でフォークを運ぶ手が止まりました。
でも、綺麗ごとを言うでない!と自分に言い聞かせ
有り難く頂いた次第です。
何も考えなければ抜群の鮮度でとんでもなく美味。
サックサクの食感で臭みも一切ありません。
何も考えなければ…

鹿モモ肉のワイン煮込み
時間がないのでマリネする時間はありませんでした。
香味野菜と赤ワイン、トマトで煮込んであります。
時間がないとは言え
野趣溢れる食感を残したいので
圧力鍋などは使用しません。
臭みなど全くなく美味しゅうございました。
ただ今パテを作るために
モモ肉、レバー、喉肉、心臓などを
ソミュールでマリネしています。
あばら骨や首の骨からはスープをとりました。
肺はまだ血抜き中です。
何とか処分することなく
全て頂くつもりです。
今回のことを「経験」や「体験」
といった軽い言葉で片付けたくはないです。
命を頂く行為は今こうしている時も
どこかで行われているわけで
自分に無関係なことではないのです。
色々考えさせられ、現在進行中。
命の重みは命ある限り何者も平等です。
日々感謝。日々懺悔。
ご馳走様でした。