ヨーロッパモビリティウィーク&カーフリーデー最新情報

カーフリーデージャパンによるカーフリーデーに関わる最新の動きの紹介

日本担当コーディネーターによる台湾交通事情の報告

2007年03月16日 17時38分56秒 | ●ナショナルコーディネーター活動状況
3月6から9日まで、台湾の「人本交通-Humanity-Oriented Transportation」という新しい概念の施策展開をはかるシンポジウムに参加してきました。車中心の交通計画から、 “人”中心の交通政策への転換を目指すもので、単に歩行者や自転車という交通手段レベルの話にとどまらず、人間性の領域までを考慮した概念で、2004年ごろから台北市で使い始められたのではないかと想像します。

日本の情報として、コミュニティゾーンの普及はまだ一部の事業地にとどまっていますが、この考え方に関連する日本の最近の努力として紹介してきました。

都市交通では、台北は日本より進んでいる部分と遅れている部分がある一方、ヨーロッパ特に私が自信を持って理解していると思うフランスには2-30年後れを取り、また最近思い入れているベトナムからは2-30年進んでいるので、私個人の感想ですが都市交通の過去、現在、将来の姿を念頭に入れて議論するという面白い経験をしてきました。
この機会を利用して、台湾のヨーロッパモビリティウィーク&カーフリーデーのナショナルコーディネーターと再会し情報交換もしてきました。特に、2005年のロンドン会議で持ちかけたアジア会議の実施構想を再確認してきました。「台北国際無車日」という名称で実施した台北のカーフリーデーのTシャツや公共交通パス2002,3年ももらい、新しくカーフリーデーのコレクションも増えました。





台北の公都市交通の状況を紹介しましょう。東京と比べると歩道整備の点では遅れているものの、バイクの大量の利用を完璧とまでいかないものの上手にコントロールをし、走行レーン、交差点での停車スペース、路上路側の駐車空間等、道路空間の利用で車との使い分けを行っています。




何より圧巻なのは、バスネットワークの充実です。MRTと呼んでいる地下鉄・新交通網のネットワークとともに、交通局が1977年から複数の民間会社を含めまとめて一元管理するバスネットワークサービスは300路線ほどあります。もう10年以上前に主要道路の路線をバス専用レーン化し、逆行レーン、中央走行レーン等大再編を行って、今も順次整備が進んでいます。台北のBRTは地下鉄代わりのクリチバとは違うと一言ありました。ソウルもバスネットワークの再構成の際に、台北をスタディしております。MRT,バス、駐車場料金の支払いが出来るようにしたイージカードという非接触式のICカードは、香港に遅れたものの2002年からで、今では職員や学生のIDカードと一体化され、電子マネーとしての利用も進んでします。

様々な領域で、もたもたしているうちに近隣諸国と比べても我々は後れを取りつつあると再認識させられました。


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